33 / 39
第4−1話 馬車での出来事
しおりを挟む
デネボラ村を出た僕たちは、馬車に乗って移動していた。
当たり前のように乗せて貰っていたけど、個人専用の馬車と従者を持つとは、流石フォンテイン家である。
因みにフルムさんに従っているのは、ユエさんと同い年くらいの少女。
金色の髪と冷めた視線が特徴的だ。
自分からは決して人と話そうとはしない寡黙な少女だった。
折角、一緒に旅をしているのだから、もっと仲良くなりたいと思う僕だけど、フルムさんからは、
「この子は仕事として一緒にいるの。余計なことを言って危険に巻き込まないでね」
と、釘を指されている。
【獣人】との戦いに余計な人を巻き込みたくないようだ。フルムさんはやはり、皆に優しかった。
そんなことを思いながら馬車に揺れていると、例の如くフルムさんが唐突に話題を切り出した。
「それにしても、よく【魔力】の玉で軌道を見切ろうと思ったわね。中々やるじゃないの」
【獣人】で見せた僕のアイデアを褒めてくれた。
「デネボラ村に着く前にフルムさんから【放出】は自由だと話を聞いてたので、試してみたら出来ました」
あの話が無ければ全く思い付かなかった。
今回は偶々《たまたま》、乗り切れた。
だから、本当は僕に助言できるフルムさんが、【放出】を持つべきだと思うが、力の譲渡は出来ない。
僕が頑張らないと。
褒められた僕は気を緩めないように、自分の頬を貼る。
すると、フルムさんが、僕の手を掴み、「ムギュ」と頬を押した。
「でも、あの玉一つ一つに威力を持たせれば、倒せたと思わない? ちょっと褒めたら軌道を見切っただけで得意気になっちゃって。今の聞いた?「試してみたら、出来ました」って。格好つけ過ぎよ」
僕の真似して喋るフルムさん。
いや、そこまで得意気な雰囲気は出してなかったと思うんですけど……。誇張するの辞めて貰っていいですか?
「……ごめんなさい。ま、魔力が足りなくて、あれが限界だったんです、精進します」
どうやら、褒めようとしたのではなく、【獣人】を倒して慢心しない様にと釘を刺したようだ。
フルムさんが僕の頬から手を離した。
「ま、分かればいいのよ。なんて、私も人のことを言えないんだけどね。【陽】属性とその他の属性を同時に使うのがあれほど負担になるなんて……」
他人に厳しいが自分にはもっと厳しいフルムさん。
何もできなかった自分を悔やんでいるようだ。
「……冷静になると【陽】属性も謎が多いですよね」
現在、【陽】属性は、回復が出来るということしか分かっていない。加えて、あの赤ん坊から詠唱は【回復《キュア》】しか教わっていない。
むしろ、フルムさんだからこそ、あそこまで対応できたと僕は思うのだけど……。
フルムさんは、更に力を手に入れようと、気合を入れるフルムさん。
「ええ。今度、あの声が聞こえたら問い詰めてやるわ!」
両手をこめかみに当てて目を瞑る。
うわー。
意気込んでる割にそのポーズは、なんか笑ってしまう。
「ふふっ」
「何笑ってんのよ」
堪えきれずに笑みを零した僕に、
ザンッ。
容赦なく【魔法】の刃が飛んできた。
馬車の壁を切り裂いて外に消えていく。僕たちがいる場所は草原なのか。緑の爽やかな風が馬車に流れてくる。
しかし、自然豊かな香りもフルムさんの殺気を薄めてはくれないようだ。
「なんでもありません。笑ってません」
「嘘をつくな」
バン、バン。
【風】と【土】。
二つの刃が飛んできた。
僕の首の脇をスレスレと通り過ぎ、壁に穴を開ける。吹き出た冷汗が風を浴びて更に冷たさを僕に与える。
な、なんとかしないと――僕、ここで死ぬかもしれない!!
「い、いや~。で、でも、フルムさん、【回復《キュア》】を使っていなければ、あの【獣人】倒せたんじゃないですか? ――って、え、ちょっと!!」
僕としては、本当の気持ちを言ったつもりだったのだけど、フルムさんには違う意味で聞こえたようだ。
「見え透いたおべっか言えるなんて、やっぱり、【獣人】を倒したから、調子に乗ってるのかしら!?」
フルムさんは、怒りの熱を高める。
【土《アース》・剣《ソード》】と【風《エアー》・剣《ソード》】を唱え、僕の首を挟むように突き出した。
余程、怒っているのだろう。
さっきからピンポイントで首を斬り落とそうとしていた。
「あなたの目は節穴なのかしら? あの一撃ははっきり言って、【獣人】があなたと同じで馬鹿だったから当たっただけ。正面からの戦いになったら、普通に負けてたわよ」
「そんなこと……ないと思いますけど」
「……事実よ。【獣人】は、あの身体能力を基礎としてもってる。どれだけ【魔法】の種類が豊富でも、その上を行くわよ」
「……そう言われるとそうですけど」
僕たちがこれまでに戦った【獣人】は2人。
コウモリの力を持ったクレスさん。
そして、デネボラ村で戦ったイヌの力を持つ【獣人】だ。
コウモリは飛行能力を、イヌは俊敏性と嗅覚を強化した。
飛行能力に対抗するために【属性限定魔法】を使用し、俊敏性を見切るために【魔力】の常時放出を使った。
どちらも、僕とフルムさんの全力。
全力を出してようやく対応出来たのだ。
「クレスはともかく、あの馬鹿【獣人】は、強化された肉体だけで挑んできていた。少しでも【魔法】を使えば、負けてたのは私たちよ」
爪や牙に属性を【付与】すれば、それだけで脅威だ。
今回の相手はその戦法を使わなかった。獣の力を過信していたから……。だから、僕たちは勝てたのかも知れない。
今回の勝利は偶然でしかない。
もしも、仮に【属性限定魔法】を扱う【獣人】や、放出のように特別な力を持つ【獣人】が現れたらどうするのか。
フルムさんがその道を僕に示した。
「今後、戦いが厳しくなるのは間違いないわ。だから、あなたは早くブレイズ王国に帰って、美味しい野菜を作りなさい。あなたにはそっちの方が向いているわ」
僕に実力が足りないから、帰れとフルムさんは言いたかったのか。
僕を危険に合わせないために。
でも、危険なのはフルムさんだって同じことじゃないか! フルムさんは命を賭けて僕を助けてくれた。
ならば、僕だって自分の命を賭けて恩返しをしたい!!
「ですから、僕はフルムさんに――!!」
僕の思いを遮るように――頭の中に声が響いた。
『ちょっと!! 大変なことになってるよ! また、あの村に【獣人】がいるみたいなんだ!』
当たり前のように乗せて貰っていたけど、個人専用の馬車と従者を持つとは、流石フォンテイン家である。
因みにフルムさんに従っているのは、ユエさんと同い年くらいの少女。
金色の髪と冷めた視線が特徴的だ。
自分からは決して人と話そうとはしない寡黙な少女だった。
折角、一緒に旅をしているのだから、もっと仲良くなりたいと思う僕だけど、フルムさんからは、
「この子は仕事として一緒にいるの。余計なことを言って危険に巻き込まないでね」
と、釘を指されている。
【獣人】との戦いに余計な人を巻き込みたくないようだ。フルムさんはやはり、皆に優しかった。
そんなことを思いながら馬車に揺れていると、例の如くフルムさんが唐突に話題を切り出した。
「それにしても、よく【魔力】の玉で軌道を見切ろうと思ったわね。中々やるじゃないの」
【獣人】で見せた僕のアイデアを褒めてくれた。
「デネボラ村に着く前にフルムさんから【放出】は自由だと話を聞いてたので、試してみたら出来ました」
あの話が無ければ全く思い付かなかった。
今回は偶々《たまたま》、乗り切れた。
だから、本当は僕に助言できるフルムさんが、【放出】を持つべきだと思うが、力の譲渡は出来ない。
僕が頑張らないと。
褒められた僕は気を緩めないように、自分の頬を貼る。
すると、フルムさんが、僕の手を掴み、「ムギュ」と頬を押した。
「でも、あの玉一つ一つに威力を持たせれば、倒せたと思わない? ちょっと褒めたら軌道を見切っただけで得意気になっちゃって。今の聞いた?「試してみたら、出来ました」って。格好つけ過ぎよ」
僕の真似して喋るフルムさん。
いや、そこまで得意気な雰囲気は出してなかったと思うんですけど……。誇張するの辞めて貰っていいですか?
「……ごめんなさい。ま、魔力が足りなくて、あれが限界だったんです、精進します」
どうやら、褒めようとしたのではなく、【獣人】を倒して慢心しない様にと釘を刺したようだ。
フルムさんが僕の頬から手を離した。
「ま、分かればいいのよ。なんて、私も人のことを言えないんだけどね。【陽】属性とその他の属性を同時に使うのがあれほど負担になるなんて……」
他人に厳しいが自分にはもっと厳しいフルムさん。
何もできなかった自分を悔やんでいるようだ。
「……冷静になると【陽】属性も謎が多いですよね」
現在、【陽】属性は、回復が出来るということしか分かっていない。加えて、あの赤ん坊から詠唱は【回復《キュア》】しか教わっていない。
むしろ、フルムさんだからこそ、あそこまで対応できたと僕は思うのだけど……。
フルムさんは、更に力を手に入れようと、気合を入れるフルムさん。
「ええ。今度、あの声が聞こえたら問い詰めてやるわ!」
両手をこめかみに当てて目を瞑る。
うわー。
意気込んでる割にそのポーズは、なんか笑ってしまう。
「ふふっ」
「何笑ってんのよ」
堪えきれずに笑みを零した僕に、
ザンッ。
容赦なく【魔法】の刃が飛んできた。
馬車の壁を切り裂いて外に消えていく。僕たちがいる場所は草原なのか。緑の爽やかな風が馬車に流れてくる。
しかし、自然豊かな香りもフルムさんの殺気を薄めてはくれないようだ。
「なんでもありません。笑ってません」
「嘘をつくな」
バン、バン。
【風】と【土】。
二つの刃が飛んできた。
僕の首の脇をスレスレと通り過ぎ、壁に穴を開ける。吹き出た冷汗が風を浴びて更に冷たさを僕に与える。
な、なんとかしないと――僕、ここで死ぬかもしれない!!
「い、いや~。で、でも、フルムさん、【回復《キュア》】を使っていなければ、あの【獣人】倒せたんじゃないですか? ――って、え、ちょっと!!」
僕としては、本当の気持ちを言ったつもりだったのだけど、フルムさんには違う意味で聞こえたようだ。
「見え透いたおべっか言えるなんて、やっぱり、【獣人】を倒したから、調子に乗ってるのかしら!?」
フルムさんは、怒りの熱を高める。
【土《アース》・剣《ソード》】と【風《エアー》・剣《ソード》】を唱え、僕の首を挟むように突き出した。
余程、怒っているのだろう。
さっきからピンポイントで首を斬り落とそうとしていた。
「あなたの目は節穴なのかしら? あの一撃ははっきり言って、【獣人】があなたと同じで馬鹿だったから当たっただけ。正面からの戦いになったら、普通に負けてたわよ」
「そんなこと……ないと思いますけど」
「……事実よ。【獣人】は、あの身体能力を基礎としてもってる。どれだけ【魔法】の種類が豊富でも、その上を行くわよ」
「……そう言われるとそうですけど」
僕たちがこれまでに戦った【獣人】は2人。
コウモリの力を持ったクレスさん。
そして、デネボラ村で戦ったイヌの力を持つ【獣人】だ。
コウモリは飛行能力を、イヌは俊敏性と嗅覚を強化した。
飛行能力に対抗するために【属性限定魔法】を使用し、俊敏性を見切るために【魔力】の常時放出を使った。
どちらも、僕とフルムさんの全力。
全力を出してようやく対応出来たのだ。
「クレスはともかく、あの馬鹿【獣人】は、強化された肉体だけで挑んできていた。少しでも【魔法】を使えば、負けてたのは私たちよ」
爪や牙に属性を【付与】すれば、それだけで脅威だ。
今回の相手はその戦法を使わなかった。獣の力を過信していたから……。だから、僕たちは勝てたのかも知れない。
今回の勝利は偶然でしかない。
もしも、仮に【属性限定魔法】を扱う【獣人】や、放出のように特別な力を持つ【獣人】が現れたらどうするのか。
フルムさんがその道を僕に示した。
「今後、戦いが厳しくなるのは間違いないわ。だから、あなたは早くブレイズ王国に帰って、美味しい野菜を作りなさい。あなたにはそっちの方が向いているわ」
僕に実力が足りないから、帰れとフルムさんは言いたかったのか。
僕を危険に合わせないために。
でも、危険なのはフルムさんだって同じことじゃないか! フルムさんは命を賭けて僕を助けてくれた。
ならば、僕だって自分の命を賭けて恩返しをしたい!!
「ですから、僕はフルムさんに――!!」
僕の思いを遮るように――頭の中に声が響いた。
『ちょっと!! 大変なことになってるよ! また、あの村に【獣人】がいるみたいなんだ!』
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
前世は婚約者に浮気された挙げ句、殺された子爵令嬢です。ところでお父様、私の顔に見覚えはございませんか?
柚木崎 史乃
ファンタジー
子爵令嬢マージョリー・フローレスは、婚約者である公爵令息ギュスターヴ・クロフォードに婚約破棄を告げられた。
理由は、彼がマージョリーよりも愛する相手を見つけたからだという。
「ならば、仕方がない」と諦めて身を引こうとした矢先。マージョリーは突然、何者かの手によって階段から突き落とされ死んでしまう。
だが、マージョリーは今際の際に見てしまった。
ニヤリとほくそ笑むギュスターヴが、自分に『真実』を告げてその場から立ち去るところを。
マージョリーは、心に誓った。「必ず、生まれ変わってこの無念を晴らしてやる」と。
そして、気づけばマージョリーはクロフォード公爵家の長女アメリアとして転生していたのだった。
「今世は復讐のためだけに生きよう」と決心していたアメリアだったが、ひょんなことから居場所を見つけてしまう。
──もう二度と、自分に幸せなんて訪れないと思っていたのに。
その一方で、アメリアは成長するにつれて自分の顔が段々と前世の自分に近づいてきていることに気づかされる。
けれど、それには思いも寄らない理由があって……?
信頼していた相手に裏切られ殺された令嬢は今世で人の温かさや愛情を知り、過去と決別するために奔走する──。
※本作品は商業化され、小説配信アプリ「Read2N」にて連載配信されております。そのため、配信されているものとは内容が異なるのでご了承下さい。
氷の貴婦人
羊
恋愛
ソフィは幸せな結婚を目の前に控えていた。弾んでいた心を打ち砕かれたのは、結婚相手のアトレーと姉がベッドに居る姿を見た時だった。
呆然としたまま結婚式の日を迎え、その日から彼女の心は壊れていく。
感情が麻痺してしまい、すべてがかすみ越しの出来事に思える。そして、あんなに好きだったアトレーを見ると吐き気をもよおすようになった。
毒の強めなお話で、大人向けテイストです。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
F級テイマーは数の暴力で世界を裏から支配する
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ある日、信号待ちをしていた俺は車にひかれて死んでしまった。
そして、気が付けば異世界で、貴族家の長男に転生していたのだ!
夢にまで見た異世界に胸が躍る――が、5歳の時に受けた”テイム”の祝福が、最低位のF級!?
一縷の望みで測った魔力容量と魔力回路強度も平凡だって!?
勘当されたら、その先どうやって生きてけばいいんだー!
と、思っていたのだが……
「あれ? 俺の”テイム”何かおかしくね?」
ちょくちょくチートな部分があったことで、俺は”強く”なっていくのであった
白紙にする約束だった婚約を破棄されました
あお
恋愛
幼い頃に王族の婚約者となり、人生を捧げされていたアマーリエは、白紙にすると約束されていた婚約が、婚姻予定の半年前になっても白紙にならないことに焦りを覚えていた。
その矢先、学園の卒業パーティで婚約者である第一王子から婚約破棄を宣言される。
破棄だの解消だの白紙だのは後の話し合いでどうにでもなる。まずは婚約がなくなることが先だと婚約破棄を了承したら、王子の浮気相手を虐めた罪で捕まりそうになるところを華麗に躱すアマーリエ。
恩を仇で返した第一王子には、自分の立場をよおく分かって貰わないといけないわね。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる