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167. 過去、現在、そして未来(修正1)
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私がこの寺院に来た理由は、先代のア・ズーに会い話をする為…キアとその母の感動の再開もそこそこに自らの目的を果たそうとするのは若干気が引けてしまうが、その内容とはーー
『さて、先ずは何から話そうか…』
「何から、ですか」
『そうさなぁ、門を開けた事からか』
「それですか? まあ、その件については申し訳ないとしか…それに罰なら受けますよ」
『罰か、そなたを罰せる者などこの世界には存在しない』
「そう…ですかね?」
『そうさ、誰もそなたの想いを止められない』
「…」
この翼は想いを体現出来るのだから、誰よりも強くなりたいと願えばそうなってしまうのだろう。 何者であっても私を阻む事は出来ない、それはとても恐ろしい事だと思う。
「私は、自分の力がどういうものかちゃんと自覚すべきですね…」
『それが分かっていればいい』
「正直言って怖いです、自分が世界を滅ぼしてしまうんじゃ無いかって」
『ならばどうする? その力を捨ててしまうかい?』
それは出来無い、これは厄災を倒すのに必要な力だ。 だが、もし厄災を倒したらどうすれば良いのだろうか。
「この先もずっと歩み続けるんだ、想いの力と共に…」
『不安かな?』
「はい、不安ですし悩みます。 先にも言いましたがやっぱり怖いです」
『それで良いのさ、それらは必要な感情だよ』
(必要な感情、か…)
そう言われればそうなのかもしれないが、これが会って話すべき内容だったのだろうか…ためにならない訳では無いにしても、これだけであれば期待外れだと言わざるを得ない。
「話は終わり、ですかね?」
『まだまだ、むしろここからが本番さ…』
それだけ言うと、何やらその体が淡く輝くので見入っていると、一瞬視界が暗くなってしまうのだが、直ぐに明るさを取り戻した。
だが、何かがおかしい。
「えっ? ここは…私は寺院にいた筈なのに」
目の前の景色は明らかに寺院の敷地内では無いのだが、一体どういう事なのだろうか。 そう思いつつも今いる場所は外では無く建物内だと判明するのだが、この建物は見た事があるような気がしてならない。
『これは、私がかつて見た記憶』
「?何処から聞こえて来るのだろう」
辺りを見回してみても声の主は見当たらないのだが、「見た記憶」という位だから私の視点からは見えなくて当たり前だという事に気が付く。
それにしても、この建物内というか今いる部屋は何処かで見たように思うのだが、そんな事を考えながらもバルコニーが見えるので目をやると一人の女性が佇んでいるのが確認出来る。
「この人は?」
実を言えば先ほどから映像としてハッキリと見えている訳では無いのだが、これは記憶なのだから歳と共に徐々に劣化して行っているのだろう。
それでも見ている人物が女性と判別出来るのは、長い黒髪と体のラインのそれが女性然としているからである。
女性は景色を眺めているようだが、解像度が低い為その表情は判然としない。 やがては何者かが女性に近付いて来るのだが、距離を取って挨拶をし何かを話しているように見える。
「話の内容も分からない…記憶だから無理も無いか」
『私はまだ幼かった故にな』
幼い頃だというならばこの記憶は一体いつの時代なのだろうか、そんな事を考えていると女性に変化がある。 その場にへたりと座り込んでしまったのだが、そこへ先ほどの人物が寄り添うので一体どんな話をしたのだろうかと思ってしまう。
やがて女性は気を取り直したのかすくっと立ち上がり、速足で何処かへと歩いて行ってしまうので、それを慌てて追いかける。
「待って!」
これは追いかけているのは自分では無く、記憶の持ち主であると理解すると共に、またも暗転して景色が変わった、今度は何処なのだろう?
『今度は我が友人の記憶だ』
「友人?」
どういう事か理解に時間が掛かったが、聖獣は己の見た物を他者と共有出来るのではないだろうか。 だから行く先々で聖獣は私の事を知っていたのだ。
だとすればここは先程とは違う場所なのだろうが、今思えばあの女性が居た建物は覚えがある。 あれはもしかしたら「ラウ城」では無いだろうか。
「ここも何かの建物内ではあるのだろうけど…この廊下を行くと何処に出るのだろう?」
この記憶の持ち主は移動しているようだが中々の速度だ。 廊下の行き止まりには両開きの金細工の施された豪華な扉があるので、それを勢い良く開けると部屋の内部へと入って行く。
そこで見た物をはーー
「な…これは!?」
部屋の中央には何かが置いてあるように見受けられるのだが、よくよく見るとこれは人が倒れているのだと判明する。
しかもそれは大きさからして大人一人と子供二人…何か良く分からなかったのは映像のせいだけでは無く、辺り一帯に広がる黒いシミ、いやこれは血だまりでは無いかと思う。
「ッ、しかもあれは…」
倒れている三人から少し離れた所にある三つのボールのような物体は、恐らくは頭部…むしろモザイクが掛かっているような状態で見ているのが幸いだった、まともに見ていれば卒倒していたかもしれない。
惨劇のその先では、今正に黒一色の翼を持つ人物がとある人物に迫っているのが見えるので、これはもうある憶測が核心に変わった。
そう、私が見てるのはひいばあのひいばあ…黒き死の翼を復活させたその人の時代の出来事だ。
ならばこの先の結末も知っている、あの追い詰められた男性の命は奪われてしまうのだが、その首に手が掛けられそしてーー
「ウッ!!」
その首元からは勢い良く黒い液体が噴き出しているので、これはもう絶命は間違い無いだろう。 そのインパクトの瞬間は思わず目を背けてしまったが、その手から無造作にこぼれ落ちる物体が何かは言わずもがなだ。
それともう一つ--
「あれは…?」
血渋きとはまた違う、黒い霧のような物が体から吹き出ているがあれは何だろうか、いやそれにしても。
「なんて…なんて惨い事を!」
その行いは既に人の道理から外れてしまっている上に、あろう事か戦鳥の力を復讐の為に使用した。 大罪人…最早どのような言い方が相応しいか分からないが、家族を殺されてしまったからと言ってこれが許させるのだろうか。
いや…。
「でも、私だってどうなるか分からないんだ…」
『己がこうならない自信は無いか』
「無い、です」
そうだ。
「もし家族を奪った者がいたら…私はその人を許す事は出来ない」
『悲しいなぁ、人の世というのは』
それだけ言うと、景色はおぼろけになって行き、徐々にはっきりとしてくるのだがこれは記憶の世界が元に戻ろうとしてるのだろう。
案の定暫くすると元の景色に戻るので、これで記憶の旅はお終いかと思っていると先代の様子がおかしい事に気付く。
「ハ…グッ、グウッ」
『あと少しだというのに…時間が先に来てしまったか』
「それってどういう?」
ゼェゼェと肩で息をしておりとても苦しそうに見えるのでただ事では無いと感じる、だがその様子を皆は気にしている様であるものの誰も駆け寄ろうとはしない。
「逝ってしまわれるのですか…」
『ハヤ、後は頼んだよ』
「はい…」
返事をした彼女からこぼれ落ちる涙は、先代の命が尽きようとしているのを如実に伝えている…六百有余年の歳月を生きた聖獣は、今何を思うのだろうか。
『あと少し…ここから先はそなたのみで見定めて貰いたい』
「え? それは一体…」
再び淡い光に包まれた体は徐々に粒子と化し、綿毛のように宙を舞いやがては私に降り注いで消えて行く。 これが何を意味するかは何となく分かる気がするが、敢えて言うなら「記憶の継承」だろうか。
「ありがとうございます、この記憶…決して無駄にはしません」
ここで成すべき事は終わった…後は帰るだけだが、ようやく再会を果たしたキアを引き離すのは少々気が引けてしまうとして、何か大事な事を忘れてしまっているように思う。
「お母さま、そろそろ行かねばならないのです」
「キア、どうか無事で」
「私は必ず生きて戻ります、お母さまもお元気で…」
「キア…そうだよ、必ず戻って来ようね」
「羽音殿…そうなのですが時に」
「?どうしたの」
「あの門はどうやって戻すのですか?」
「……え?」
「いや、え? で無く」
「…戻すの? 私が?」
「開けたら閉めるのです」
「ええ!!」
その理屈も当然至極なのだが、どうすれば良いか暫し考えてみると、開けと命じたのだから今度は閉じれと命じれば良いのだろうか。
試しに門のあった中央に立ち閉じるように命じるのだが、今度はうんともすんともいかない。 開けた後に閉める事など全く頭に無かったので困り果ててしまうのだが、そこへハヤと呼ばれた女性がやって来る。
「門はこのままで良いのです」
「えっ? そうなんですか…閉めないと修行になら無いのでは…」
「良いのです、閉まらぬというのならそれが門の意思なのでしょう」
「そういう物ですか…でも何か申し訳無いです」
「…ありがとうございます、宿命の子よ。 貴女のおかげでまたキアと会う事が出来ます」
「え? お母さん、いやぁそれはその…」
「私からもお礼を言わせて下さい」
「キア…いいのかなこれで」
門を開けっ放しにしてしまったのだが、不問とされて寺院を後にする。 後はいよいよ元の世界に戻るだけだが、果たして決戦の前に記憶を詳らかに出来るだろうか…。
『さて、先ずは何から話そうか…』
「何から、ですか」
『そうさなぁ、門を開けた事からか』
「それですか? まあ、その件については申し訳ないとしか…それに罰なら受けますよ」
『罰か、そなたを罰せる者などこの世界には存在しない』
「そう…ですかね?」
『そうさ、誰もそなたの想いを止められない』
「…」
この翼は想いを体現出来るのだから、誰よりも強くなりたいと願えばそうなってしまうのだろう。 何者であっても私を阻む事は出来ない、それはとても恐ろしい事だと思う。
「私は、自分の力がどういうものかちゃんと自覚すべきですね…」
『それが分かっていればいい』
「正直言って怖いです、自分が世界を滅ぼしてしまうんじゃ無いかって」
『ならばどうする? その力を捨ててしまうかい?』
それは出来無い、これは厄災を倒すのに必要な力だ。 だが、もし厄災を倒したらどうすれば良いのだろうか。
「この先もずっと歩み続けるんだ、想いの力と共に…」
『不安かな?』
「はい、不安ですし悩みます。 先にも言いましたがやっぱり怖いです」
『それで良いのさ、それらは必要な感情だよ』
(必要な感情、か…)
そう言われればそうなのかもしれないが、これが会って話すべき内容だったのだろうか…ためにならない訳では無いにしても、これだけであれば期待外れだと言わざるを得ない。
「話は終わり、ですかね?」
『まだまだ、むしろここからが本番さ…』
それだけ言うと、何やらその体が淡く輝くので見入っていると、一瞬視界が暗くなってしまうのだが、直ぐに明るさを取り戻した。
だが、何かがおかしい。
「えっ? ここは…私は寺院にいた筈なのに」
目の前の景色は明らかに寺院の敷地内では無いのだが、一体どういう事なのだろうか。 そう思いつつも今いる場所は外では無く建物内だと判明するのだが、この建物は見た事があるような気がしてならない。
『これは、私がかつて見た記憶』
「?何処から聞こえて来るのだろう」
辺りを見回してみても声の主は見当たらないのだが、「見た記憶」という位だから私の視点からは見えなくて当たり前だという事に気が付く。
それにしても、この建物内というか今いる部屋は何処かで見たように思うのだが、そんな事を考えながらもバルコニーが見えるので目をやると一人の女性が佇んでいるのが確認出来る。
「この人は?」
実を言えば先ほどから映像としてハッキリと見えている訳では無いのだが、これは記憶なのだから歳と共に徐々に劣化して行っているのだろう。
それでも見ている人物が女性と判別出来るのは、長い黒髪と体のラインのそれが女性然としているからである。
女性は景色を眺めているようだが、解像度が低い為その表情は判然としない。 やがては何者かが女性に近付いて来るのだが、距離を取って挨拶をし何かを話しているように見える。
「話の内容も分からない…記憶だから無理も無いか」
『私はまだ幼かった故にな』
幼い頃だというならばこの記憶は一体いつの時代なのだろうか、そんな事を考えていると女性に変化がある。 その場にへたりと座り込んでしまったのだが、そこへ先ほどの人物が寄り添うので一体どんな話をしたのだろうかと思ってしまう。
やがて女性は気を取り直したのかすくっと立ち上がり、速足で何処かへと歩いて行ってしまうので、それを慌てて追いかける。
「待って!」
これは追いかけているのは自分では無く、記憶の持ち主であると理解すると共に、またも暗転して景色が変わった、今度は何処なのだろう?
『今度は我が友人の記憶だ』
「友人?」
どういう事か理解に時間が掛かったが、聖獣は己の見た物を他者と共有出来るのではないだろうか。 だから行く先々で聖獣は私の事を知っていたのだ。
だとすればここは先程とは違う場所なのだろうが、今思えばあの女性が居た建物は覚えがある。 あれはもしかしたら「ラウ城」では無いだろうか。
「ここも何かの建物内ではあるのだろうけど…この廊下を行くと何処に出るのだろう?」
この記憶の持ち主は移動しているようだが中々の速度だ。 廊下の行き止まりには両開きの金細工の施された豪華な扉があるので、それを勢い良く開けると部屋の内部へと入って行く。
そこで見た物をはーー
「な…これは!?」
部屋の中央には何かが置いてあるように見受けられるのだが、よくよく見るとこれは人が倒れているのだと判明する。
しかもそれは大きさからして大人一人と子供二人…何か良く分からなかったのは映像のせいだけでは無く、辺り一帯に広がる黒いシミ、いやこれは血だまりでは無いかと思う。
「ッ、しかもあれは…」
倒れている三人から少し離れた所にある三つのボールのような物体は、恐らくは頭部…むしろモザイクが掛かっているような状態で見ているのが幸いだった、まともに見ていれば卒倒していたかもしれない。
惨劇のその先では、今正に黒一色の翼を持つ人物がとある人物に迫っているのが見えるので、これはもうある憶測が核心に変わった。
そう、私が見てるのはひいばあのひいばあ…黒き死の翼を復活させたその人の時代の出来事だ。
ならばこの先の結末も知っている、あの追い詰められた男性の命は奪われてしまうのだが、その首に手が掛けられそしてーー
「ウッ!!」
その首元からは勢い良く黒い液体が噴き出しているので、これはもう絶命は間違い無いだろう。 そのインパクトの瞬間は思わず目を背けてしまったが、その手から無造作にこぼれ落ちる物体が何かは言わずもがなだ。
それともう一つ--
「あれは…?」
血渋きとはまた違う、黒い霧のような物が体から吹き出ているがあれは何だろうか、いやそれにしても。
「なんて…なんて惨い事を!」
その行いは既に人の道理から外れてしまっている上に、あろう事か戦鳥の力を復讐の為に使用した。 大罪人…最早どのような言い方が相応しいか分からないが、家族を殺されてしまったからと言ってこれが許させるのだろうか。
いや…。
「でも、私だってどうなるか分からないんだ…」
『己がこうならない自信は無いか』
「無い、です」
そうだ。
「もし家族を奪った者がいたら…私はその人を許す事は出来ない」
『悲しいなぁ、人の世というのは』
それだけ言うと、景色はおぼろけになって行き、徐々にはっきりとしてくるのだがこれは記憶の世界が元に戻ろうとしてるのだろう。
案の定暫くすると元の景色に戻るので、これで記憶の旅はお終いかと思っていると先代の様子がおかしい事に気付く。
「ハ…グッ、グウッ」
『あと少しだというのに…時間が先に来てしまったか』
「それってどういう?」
ゼェゼェと肩で息をしておりとても苦しそうに見えるのでただ事では無いと感じる、だがその様子を皆は気にしている様であるものの誰も駆け寄ろうとはしない。
「逝ってしまわれるのですか…」
『ハヤ、後は頼んだよ』
「はい…」
返事をした彼女からこぼれ落ちる涙は、先代の命が尽きようとしているのを如実に伝えている…六百有余年の歳月を生きた聖獣は、今何を思うのだろうか。
『あと少し…ここから先はそなたのみで見定めて貰いたい』
「え? それは一体…」
再び淡い光に包まれた体は徐々に粒子と化し、綿毛のように宙を舞いやがては私に降り注いで消えて行く。 これが何を意味するかは何となく分かる気がするが、敢えて言うなら「記憶の継承」だろうか。
「ありがとうございます、この記憶…決して無駄にはしません」
ここで成すべき事は終わった…後は帰るだけだが、ようやく再会を果たしたキアを引き離すのは少々気が引けてしまうとして、何か大事な事を忘れてしまっているように思う。
「お母さま、そろそろ行かねばならないのです」
「キア、どうか無事で」
「私は必ず生きて戻ります、お母さまもお元気で…」
「キア…そうだよ、必ず戻って来ようね」
「羽音殿…そうなのですが時に」
「?どうしたの」
「あの門はどうやって戻すのですか?」
「……え?」
「いや、え? で無く」
「…戻すの? 私が?」
「開けたら閉めるのです」
「ええ!!」
その理屈も当然至極なのだが、どうすれば良いか暫し考えてみると、開けと命じたのだから今度は閉じれと命じれば良いのだろうか。
試しに門のあった中央に立ち閉じるように命じるのだが、今度はうんともすんともいかない。 開けた後に閉める事など全く頭に無かったので困り果ててしまうのだが、そこへハヤと呼ばれた女性がやって来る。
「門はこのままで良いのです」
「えっ? そうなんですか…閉めないと修行になら無いのでは…」
「良いのです、閉まらぬというのならそれが門の意思なのでしょう」
「そういう物ですか…でも何か申し訳無いです」
「…ありがとうございます、宿命の子よ。 貴女のおかげでまたキアと会う事が出来ます」
「え? お母さん、いやぁそれはその…」
「私からもお礼を言わせて下さい」
「キア…いいのかなこれで」
門を開けっ放しにしてしまったのだが、不問とされて寺院を後にする。 後はいよいよ元の世界に戻るだけだが、果たして決戦の前に記憶を詳らかに出来るだろうか…。
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