23 / 202
14. 破邪の大翼
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「はおちゃん……はおちゃん」
「うん? ごめん、みすちー何だっけ?」
楽しそうに話をする二人にすっかり気を取られてしまった。
「おじいちゃんと一緒にいる女の人は、はおちゃんのおばあちゃん……」
「じゃ無い。 私の知らない人。 ばぁばは三年前に亡くなったの」
みすちーは頷きながら、じぃじの方をちらりと見てコーヒーを一すすりする。
私もコーヒーに口をつけるが、じぃじが気になり今一味わう事が出来ない。
ハッシはおにぃを熱心に目で追っている。
おにぃの新しい一面を大分気に入ったようだ。
「みんなコーヒー飲んだ? 飲んだらい行こう」
みすちーがいきなり切り出した。
私もハッシも飲み終わっているのを確認すると、お会計を頼み始める。
予定と違うと思いつつ、私も切り上げる準備をする。
ハッシは「え、なんで?」といった感じだが、置いてかれてはまずいと私達に続く。
それぞれお会計を済ませて「ごちそうさま」とだけ言って店を出たのだが、私はおにぃやじぃじに個別に挨拶する事はしなかった。
「ちょっとー、話が違うじゃん。 ランチも食べるんでしょ~」
ランチ、云々というよりは、まだおにぃを見ていたかったハッシはかなり不満げだ。
「予定変更よ、ハシモン。 少しは空気を呼んで頂戴」
「ごめん、気を使わせちゃって」
やはり私が、あの二人に動揺していたのが早めに切り上げた原因だ。
「いいって、いいって、むしろ私達が場違いだったんだよ」
みすちーの心遣いは有難いが、時間が余ってしまった。
折角集まったのに、このまま帰るのは勿体ない。
どうするか二人に聞いてみると、みすちーは既にプランを練り直していたようで直ぐに返答する。
「駅に出よう、ゲーセンなりカラオケで遊んでさ、それでファーストフードでも食べて帰ろう」
「え? でも、私達だけで駅に出るのは……」
「大丈夫だって、最近あの変なの出てこないし、もう時効だよ」
ハッシはみすちーに賛成との事で、多数決で駅に行く事になった。
やや、心配ではあるが私も気持ちを切り替えたかったので、皆で思いっきり遊ぶ為に駅に向かう。
「いやー、面白かった」
駅に出てゲーセンで遊んだ。
ハッシはオフでも、バスケのゲームで遊んでいた。
少しは離れなよと思うが、私もパンチングマシーンで遊んだので、人の事は言えない。
みすちーはクレーンゲームで遊んだのだが、狙った獲物は百発百中でビニル袋に大量にぬいぐるみを詰め込んでいる。
どうするのか聞いてみたら、何とフリマアプリで売ると言うのだ。
ちゃっかりしてると思う。
一通り遊んで最後にはプリクラを撮り店を後にする。
カフェでじぃじと会った時はどうなる事かと思ったが、結果的に楽しめて良かったと思う。
昼は何を食べようかと話をしていた時、異変は起きた。
「ば、化け物だーーー」
遠くから声が聞こえて来るが、まさかと言った表情でお互いを見合う。
直ぐに爆発音が響き、無数の人影が道路に写し出される。
厄災、空飛ぶ人形だ。
「マジで!ちょーヤバい。 直ぐに、逃げなきゃ!」
「ダメ! 厄災は……あの人形は動くものに反応するの! 一旦店に戻ろう」
店で隠れてやり過ごす為に、二人に入るよう促す。
中に人はいないが、既に逃げてしまった後なのだろう。
ガラス張りの自動ドア越しに外の様子を伺うと飛び回る人形が見えるが、それもつかの間の事だ。
(もう直ぐひいばあが来てくれる)
不安がる二人をなだめているとハッシが呟く。
「はおちゃん、えらく冷静だね」
身内があれらと戦っているとも、場慣れしているとも言える筈もなく、私も不安で一杯だとしか言えなかった。
やがて、外の喧騒が変わる。
爆発音が連続して響くが、この音は幾度となく聞いている。
再びガラス越しに覗くと漆黒の翼がはためくのが見えた。
ひいばあの戦鳥、黒き死の翼だ。
(良かった。 来てくれた)
ホッと胸を撫で下ろす。
二人にも黒い翼が来たからもう大丈夫だと伝えるが、私が確信めいた物言いをするので、何故そんな風に言えるのか不思議そうに見られてしまった。
やや、気まずくなってしまった次の瞬間「バン」といった大きな音と共に、ガラスが砕け散る。
打ち落とされた人形が自動ドアにぶつかったのだ。
三人で悲鳴を上げるが、幸いにも出口とは距離をとっていたので誰にも怪我は無い。
だが、みすちーは今にも泣き出しそうだ。
「おーい、誰かいますか-。 大丈夫ですか-?」
緊迫した空気の中、緊張感の無い声が聞こえて来るが、この声は何処かで聞いた事がある。
「あーっ、貴方は!」
「なんだ、また君か」
ここまで来ると腐れ縁かと思ってしまうが、この人は前回あれだけ怒られたのに全く懲りていないのだろうか。
「危ないですよ! 早く隠れて」
「大丈夫だよ。 まだ距離はあるって。 それよりさ、何か変なんだよ」
「……変?」
その言い方に私は何か気になるものを感じて外に出る。
二人からは危ないと言われたが直ぐに戻ると伝えた。
「あの黒い鳥。 今日は接近戦が多いんだよね」
言われて空を見ると、死の翼は光の矢は殆ど使わず光の刃で人形達を切り裂いている。
それでもまだ死の翼の方が優位だが、何故このような戦いかたなのだろうか。
ただ、地上の球体に関しては足の砲で対処している。
疑問に思いつつも戦いを見守っていると、「ズン、ズン」と何かが響く音がする。
やがて、此処から少し離れた交差点から音の正体が現れるが、その姿を見て仰天する。
「ちょっと、ちょっと! 何なの、あの一つ目の怪物は!」
全身は黄色で、顔には一つの目以外のパーツは無い。
体型は例えるなら、ゴリラのような霊長類の体つきだが、肩が不自然に盛り上がっている。
「そんなの聞かれても分からないけど……。 あれどうやって攻撃するんだ?」
確かに武器らしい物は見当たらない。
どのような攻撃をするのか見当もつかないが、見ていると動きがある。
「ドン、ドン」と両手を地面につくと肩が大きくせりあがり、やがて黒い物体が無数に肩から飛び出していく。
「ああっ、ミサイルだ!」
肩から飛び出た黒い物体は一斉に死の翼に襲いかかるが、難なく避ける。
だが、避けた筈の物体は方向を転換し再び死の翼に迫る。
「なんで? 避けたのに!」
「ホーミング機能が備わっているんだ!」
やがて、逃げるのを諦めた死の翼はミサイルの迎撃を始める。
何とかなりそうだと思ったが、まだ終わってはいなかった。
交差点の物影から再び一つ目の怪物が現れミサイルを発射する。
ようやく捌きった所を再びミサイルで襲撃されたので、迎撃を行うが直ぐに爆発音が鳴り響く。
辺りは煙に包まれるが、煙の中から死の翼が飛び出す。
しかし、大きくバランスを崩してしまっている。
ついに被弾してしまった。
一つ目の怪物は二体同時にミサイルの再装填を開始する。
今度まともに当たったら、死の翼は、ひいばあは……。
(お願い。 誰か助けて! 誰か、ひいばを!)
今の私には祈る事しか出来ない。
そして、祈る私を突風が襲う。
風は後ろから吹いてきた。
そして、何かが私の上を飛び去って行くので、目で追う。
私の目に映ったものそれはーー
"白い翼"
「うん? ごめん、みすちー何だっけ?」
楽しそうに話をする二人にすっかり気を取られてしまった。
「おじいちゃんと一緒にいる女の人は、はおちゃんのおばあちゃん……」
「じゃ無い。 私の知らない人。 ばぁばは三年前に亡くなったの」
みすちーは頷きながら、じぃじの方をちらりと見てコーヒーを一すすりする。
私もコーヒーに口をつけるが、じぃじが気になり今一味わう事が出来ない。
ハッシはおにぃを熱心に目で追っている。
おにぃの新しい一面を大分気に入ったようだ。
「みんなコーヒー飲んだ? 飲んだらい行こう」
みすちーがいきなり切り出した。
私もハッシも飲み終わっているのを確認すると、お会計を頼み始める。
予定と違うと思いつつ、私も切り上げる準備をする。
ハッシは「え、なんで?」といった感じだが、置いてかれてはまずいと私達に続く。
それぞれお会計を済ませて「ごちそうさま」とだけ言って店を出たのだが、私はおにぃやじぃじに個別に挨拶する事はしなかった。
「ちょっとー、話が違うじゃん。 ランチも食べるんでしょ~」
ランチ、云々というよりは、まだおにぃを見ていたかったハッシはかなり不満げだ。
「予定変更よ、ハシモン。 少しは空気を呼んで頂戴」
「ごめん、気を使わせちゃって」
やはり私が、あの二人に動揺していたのが早めに切り上げた原因だ。
「いいって、いいって、むしろ私達が場違いだったんだよ」
みすちーの心遣いは有難いが、時間が余ってしまった。
折角集まったのに、このまま帰るのは勿体ない。
どうするか二人に聞いてみると、みすちーは既にプランを練り直していたようで直ぐに返答する。
「駅に出よう、ゲーセンなりカラオケで遊んでさ、それでファーストフードでも食べて帰ろう」
「え? でも、私達だけで駅に出るのは……」
「大丈夫だって、最近あの変なの出てこないし、もう時効だよ」
ハッシはみすちーに賛成との事で、多数決で駅に行く事になった。
やや、心配ではあるが私も気持ちを切り替えたかったので、皆で思いっきり遊ぶ為に駅に向かう。
「いやー、面白かった」
駅に出てゲーセンで遊んだ。
ハッシはオフでも、バスケのゲームで遊んでいた。
少しは離れなよと思うが、私もパンチングマシーンで遊んだので、人の事は言えない。
みすちーはクレーンゲームで遊んだのだが、狙った獲物は百発百中でビニル袋に大量にぬいぐるみを詰め込んでいる。
どうするのか聞いてみたら、何とフリマアプリで売ると言うのだ。
ちゃっかりしてると思う。
一通り遊んで最後にはプリクラを撮り店を後にする。
カフェでじぃじと会った時はどうなる事かと思ったが、結果的に楽しめて良かったと思う。
昼は何を食べようかと話をしていた時、異変は起きた。
「ば、化け物だーーー」
遠くから声が聞こえて来るが、まさかと言った表情でお互いを見合う。
直ぐに爆発音が響き、無数の人影が道路に写し出される。
厄災、空飛ぶ人形だ。
「マジで!ちょーヤバい。 直ぐに、逃げなきゃ!」
「ダメ! 厄災は……あの人形は動くものに反応するの! 一旦店に戻ろう」
店で隠れてやり過ごす為に、二人に入るよう促す。
中に人はいないが、既に逃げてしまった後なのだろう。
ガラス張りの自動ドア越しに外の様子を伺うと飛び回る人形が見えるが、それもつかの間の事だ。
(もう直ぐひいばあが来てくれる)
不安がる二人をなだめているとハッシが呟く。
「はおちゃん、えらく冷静だね」
身内があれらと戦っているとも、場慣れしているとも言える筈もなく、私も不安で一杯だとしか言えなかった。
やがて、外の喧騒が変わる。
爆発音が連続して響くが、この音は幾度となく聞いている。
再びガラス越しに覗くと漆黒の翼がはためくのが見えた。
ひいばあの戦鳥、黒き死の翼だ。
(良かった。 来てくれた)
ホッと胸を撫で下ろす。
二人にも黒い翼が来たからもう大丈夫だと伝えるが、私が確信めいた物言いをするので、何故そんな風に言えるのか不思議そうに見られてしまった。
やや、気まずくなってしまった次の瞬間「バン」といった大きな音と共に、ガラスが砕け散る。
打ち落とされた人形が自動ドアにぶつかったのだ。
三人で悲鳴を上げるが、幸いにも出口とは距離をとっていたので誰にも怪我は無い。
だが、みすちーは今にも泣き出しそうだ。
「おーい、誰かいますか-。 大丈夫ですか-?」
緊迫した空気の中、緊張感の無い声が聞こえて来るが、この声は何処かで聞いた事がある。
「あーっ、貴方は!」
「なんだ、また君か」
ここまで来ると腐れ縁かと思ってしまうが、この人は前回あれだけ怒られたのに全く懲りていないのだろうか。
「危ないですよ! 早く隠れて」
「大丈夫だよ。 まだ距離はあるって。 それよりさ、何か変なんだよ」
「……変?」
その言い方に私は何か気になるものを感じて外に出る。
二人からは危ないと言われたが直ぐに戻ると伝えた。
「あの黒い鳥。 今日は接近戦が多いんだよね」
言われて空を見ると、死の翼は光の矢は殆ど使わず光の刃で人形達を切り裂いている。
それでもまだ死の翼の方が優位だが、何故このような戦いかたなのだろうか。
ただ、地上の球体に関しては足の砲で対処している。
疑問に思いつつも戦いを見守っていると、「ズン、ズン」と何かが響く音がする。
やがて、此処から少し離れた交差点から音の正体が現れるが、その姿を見て仰天する。
「ちょっと、ちょっと! 何なの、あの一つ目の怪物は!」
全身は黄色で、顔には一つの目以外のパーツは無い。
体型は例えるなら、ゴリラのような霊長類の体つきだが、肩が不自然に盛り上がっている。
「そんなの聞かれても分からないけど……。 あれどうやって攻撃するんだ?」
確かに武器らしい物は見当たらない。
どのような攻撃をするのか見当もつかないが、見ていると動きがある。
「ドン、ドン」と両手を地面につくと肩が大きくせりあがり、やがて黒い物体が無数に肩から飛び出していく。
「ああっ、ミサイルだ!」
肩から飛び出た黒い物体は一斉に死の翼に襲いかかるが、難なく避ける。
だが、避けた筈の物体は方向を転換し再び死の翼に迫る。
「なんで? 避けたのに!」
「ホーミング機能が備わっているんだ!」
やがて、逃げるのを諦めた死の翼はミサイルの迎撃を始める。
何とかなりそうだと思ったが、まだ終わってはいなかった。
交差点の物影から再び一つ目の怪物が現れミサイルを発射する。
ようやく捌きった所を再びミサイルで襲撃されたので、迎撃を行うが直ぐに爆発音が鳴り響く。
辺りは煙に包まれるが、煙の中から死の翼が飛び出す。
しかし、大きくバランスを崩してしまっている。
ついに被弾してしまった。
一つ目の怪物は二体同時にミサイルの再装填を開始する。
今度まともに当たったら、死の翼は、ひいばあは……。
(お願い。 誰か助けて! 誰か、ひいばを!)
今の私には祈る事しか出来ない。
そして、祈る私を突風が襲う。
風は後ろから吹いてきた。
そして、何かが私の上を飛び去って行くので、目で追う。
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"白い翼"
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