香しきファンタジー、汝の名はなろうなり

異世界スローライフ

　ここは正に世紀末。　（この話を覚えている人いるかな？）

　襲撃してきたモヒカンたちはチートで一掃したものの、見渡せば村の生活は悲惨と言う他はありません。
　このままでは村は滅びの一途を辿るしかないのですが、ここは世紀末救世主の出番です。

　チートであっさりと村を立て直しました。　え？　ご都合主義ですって？　そんな事はありませんよ？

　村を立て直すと次の場所に移動します。　そう、未だ私の事を待っている人々がいるのです。　先ほどの村にカワイ子ちゃんが居なかったとかそんな事で見切りをつけた訳では決してありません。

　こうして、各地を巡って人々の生活をチートを使って再建しました。　え？　どんなチートかって？　それは……そういう能力です。　それで納得して下さい。

　さて、あらかた再建も終わって疲れたので、人里離れた所でスローライフする事に決めました。　言っておきますが、思いつきて決めたわけでは無いですよ。
　
　取り敢えず山奥に籠って例のチートで家を建てて、畑を作って作物を育てます。　因みに建築にはのこぎりも釘も使いません。　
　畑にはクワを入れる必要もありません。　え？　ご都合主義もたいがいにせい？　なんの事だか分かりませんね。
　あーあー、聞こえなーいです。

　これでスローライフ出来ますが、スローライフすると言って何だかんだでトラブルが舞い込んで来るのがお約束です。
　まあ、その展開になるまで気長に待ちます。

　山奥に籠って三日が過ぎました。　何事もありませんが、これで何かあっては困りますのでこんなものでしょう。


　三か月経っても何事もありませんが、これはある意味私がやり過ぎてしまったからですね。　問題が無い事は良い事です。


　……三年経ちました。　いや、今の生活に飽きた訳では無いんですよ。　スローライフすると決めたんで、今の生活には何の不服もありません。　ただあれですよ、何となく気になるんです。
　なので、ちょっと様子を見に行きます。　言っておきますが、今の生活に飽きた訳では無いですよ。　大切な事なので二度言いました。

　やれやれ、と言った体で様子を見に行こうとしますが、誰かこちらに来ます。　おお！　やっと来たか……いえ、何でもありません。　あー、何かだるいなー。　んー、誰か来るぞー？

　……モヒカンが集団でやって来ます。　こちらに気づいたようですが、何か言っていますね。
　んー、何々、ここは我々が貰った？　は？　なんなのコイツら、バカなの？　アホなの？　と言うか再建してやったのに何やってんの？


　さてさて、彼の運命やいかに!?