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エラクト

4あれ?試験?

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誤字・脱字などがありましたら教えて下さい
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「「猫がしゃべった!?」」


ミーちゃんが話してしまった。


『ミー殿……何をやってるんだ!?』


「「フェンリルもしゃべった!?」」


「もう!!二人とも何やってるの!?」


「いや……全て説明するんだろ……ならいいかなっと思ったんだが……すまん…」


『我のせいではないぞ!』


「確かにそうだけど……それでも!少し耳打ちするとかでもいいじゃん!?」



それから数分の間あーだこーだ言い合いをしている。



その後ろでは,

ルッツ「なあ……猫とフェンリルは話すものだったか?」

ロペック「いえ……獣人が〝獣化〟をした状態のときとは少し違う気がしますし………何なのでですかね??」

ルッツ「あ!そんなのもあったな……めったにする奴がいないから忘れてたぞ」

ロペック「それから,フェンリルが話すのは可能かもしれません。知能が高い魔物は,人語を理解することができると聞いたことがあります」

ルッツ「あぁ,確かにな……魔物の上位のものは話すと俺も聞いたことがある」

ロペック「まぁ,本人に確かめた方がいいかもしれませんが…」





ルッツとロペックの話がまとまった頃,


「いや,確かに全部言わなきゃだからいいけどさ!それでもさ!」


「絶対に話す機会を見逃していただろう!」

『我は,結局話すのなら別にミー殿が話しても構わないと思うが?』




ロペック「あの……お話は終わりましたか?」


『「「あ!」」』


周りが見えていなかった,と三人とも焦った顔になっていた。

「だ,大丈夫です!」


ロペック「そ,そうですか………それで,,ミー殿は何者ですか??」


「そ,それは,言え「私は神獣らしい」ません………って!?ミーちゃん!?」


「「は!?」」


「え?言っていいの!?」


「別に大丈夫だろう?」


「そういうものかな?」


ロペック「し,神獣ですか!?」 


ルッツ「本当に,神獣なのか??」
 

━━━━って,やっぱりスゴイ存在なんだなぁ……っと!説明,説明


「えっと……ミーちゃん,頼む!」
━━━━私よりミーちゃんのほうが適任でしょ!


「はぁー………仕方ない…そうだな,精霊王様,から直接言われたから確かだと思う」


ロペック「そ,そうですか……」


ルッツ「それなら……でも何でこんなところにいるんだ?」


「それは私にもわからない……しかし,母が獣人の街〝ライホーク〟にいるとのことだ」


ロペック「そうですか……それでは道案内もかねて,私たちもそこまで一緒についていきましょう」

ルッツ「それならうちのギルドに〝ライホーク〟が故郷の奴がいるからついていかせるか……」


「ありがとうございます!」









それから他愛もない話を続けていると突然,ロペックが「忘れていました」と,茜に……


ロペック「あ!私としたことが,忘れていました……茜さん,D級の昇級試験を受けにきたんですよね?」


『「「あ!」」』
━━━━三人とも忘れてた!?ミーちゃんも!?


茜たちの顔から忘れていたことを察したロペックは気づいてよかった,と思った。


ルッツ「なんだ,昇級試験を受けにきたのか?」

「はい…そうです」


ルッツ「そうなのか……なら,もう大丈夫だぞ。試験を合格したことにしといてやる!」


「えっ………い,いいんですか!?」


ルッツ「あぁ…だが,ちゃんとした理由もあるぞ。茜は,その,精霊王様と契約したんだろう?」

「え?は,はい……」

ルッツ「それで,魔力も桁違いになってるんだろ?」

「はい……」

ルッツ「それなら,D級の試験は簡単だから必ず合格するはずだ。それに……周りに騒がれたくないんだろう?」

「そうですね……」

ルッツ「だからいいんだよ!それと……茜,お前はB級になっとけ!」


「………えっ?」


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読んでくださりありがとうございます!

次回は,29日に更新しようと思います。時間が空いてしまいますが申し訳ありません。

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