29 / 39
29 ひよっ子、昇格する
しおりを挟む
それから、ヤンたちは無事に城につく。
しかし、レックスは相変わらず多くを語らず、それどころか心なしか避けられているように感じ、ヤンは肩を落とした。
そんな雰囲気を察したのか、アンセルは道中、明るく話し続け、どうしてあんなに来るのが早かったのかを説明してくれた。
「レックスは真っ直ぐひな鳥ちゃんを追いかけて、俺らはナイルの住処に目星をつけてて、近道を行ったわけ」
ヤンはなるほど、と思いかけたけれど、荷馬車はあの崖を迂回する以外、方法はないよな、と思い直す。それに、ナイルの住処も目星をつけてたとは、どういうことだろう?
「俺らは渡り鳥だし、親戚はそこら中にいるからね」
つまり、あちこち旅をする中で得た土地勘と、身内の情報網が役に立ったということだ。実はアンセルが、ハリア王国騎士団の頭脳だということを、ヤンはこの話で初めて知った。失礼ながら、騎士団副団長は名ばかりではないのだな、と。
それに比べ、自分は本当に何もできやしない。
今になって、ナイルへの復讐が本当に『家族』の為になったのかと考えてしまい、そもそもやはり城にいなくてもいいのでは、と思い始める。
ヤンたちが城に帰り着くと同時に、ヤンの手柄は瞬く間に広がった。蛇だけじゃなく猫も倒したとあって、かわいらしいだけじゃない素晴らしいヤンバルクイナだと叫ばれて、喜ばしいことなのに引きつった笑いしかできない。
「さすがだね、私が見込んだだけのことはある」
「……恐縮です」
帰還して早々、ヤンたちは謁見の間に呼ばれた。ヤンは怪我をしているので、ある程度回復してからとレックスはゴネたが、ハリアが「レックスが抱いて来ればいいだろう」と笑ってヤンを狼狽させる。
(それで、本当に抱っこされたまま謁見しちゃってるけど……)
どうしよう、気分も上がらないのにさらに落ち着かない。しかも周りの目を気にしているのは自分だけに見える、とヤンは辺りを見渡す。正式な場とあって大勢いるけれど、誰もヤンがレックスにお姫様抱っこをされていることに、異を唱えない。アンセルに至っては、目が合うとニコリと微笑まれた。……とても気まずい。
「優秀な従騎士には、それなりの報酬をやらねばな」
「えっ? あ、ありがとう、ございます……」
何とかハリアにお辞儀をしたいけれど、抱き上げられたままではやりにくい。不敬だと言われやしないか、と思っていると、ハリアは綺麗な笑みを浮かべる。
「皆よく聞け。私はヤンを正式な騎士として迎え入れる。階級は団長補佐だ。叙任式はヤンの怪我が治り次第、日取りを決める」
ハリアのよく通る声が、謁見の間に響いた。ヤンは「嘘でしょ……」と呟くが、レックスは忠実に王の命令を聞いているのか、無言でヤンを抱いているだけだ。
「あ、あのっ。それって……」
城を出ようと考えていたのに、こんなことをされては決心が揺らぐ。――まだ、変わらずレックスのそばにいられる、なんて思ってしまう。
けれど、そんな階級があったなんて知らなかった。
「私が今創った階級だ。その方が都合がいいだろう」
「え……」
「今までは騎士見習いとしてレックスに仕えてもらったが、今後はレックスと共に騎士団を管理して欲しい」
話はおしまいだ、下がれ、と言われて、ヤン――もといレックスは回れ右をして謁見の間を出ていく。
(え? ……え? どういうこと?)
「よかったねひな鳥ちゃん、大出世だよ」
ヤンが混乱していると、アンセルがにこやかに付いてきていた。レックスはやはり無言で、ヤンを抱きかかえたまま歩くだけだ。
「で、でも僕……」
「今まで通り、レックスに仕えていいって、ハリア様のお墨付きがもらえたんだ、さすがじゃないか」
アンセルは上機嫌に言う。レックスが話さないから、気を遣ってくれているのだろう。
ヤンは考える。今まで通りということは、またレックスのお世話をするということ。騎士になるのに、従者のままの仕事でいいのだろうか。
そこでハッとして、ヤンは自分を降ろすように言う。けれどレックスは、聞いていない振りで抱き上げたまま廊下を進んでいくのだ。
「レックス様! ゆっくりなら歩けます! 主人に従者を抱きかかえて歩かせるなんて……!」
「ひな鳥ちゃん、怪我が治ってないでしょー?」
どうにか降りようと足をばたつかせると、レックスの腕に力が込められた。もうハリアの御前じゃないからいいのに、と抵抗するも、ヤンの力じゃ敵うはずがない。
膝の上に座らされるようになってから、この程度の接触は幾度もあったはず。けれど前は戸惑いの方が大きかったし、あれはヤンの監視という名目だ。先日勢いで告白してしまってから、落ち着かなくてソワソワしてしまう。
あまりにも心臓が大きく脈打つので、レックスにバレやしないかと心配している。もちろん、こんな風になるのは初めてで、客に同じことをされたら、相手の顔をじっと見上げるくらいのことはできていた。なのに、今は服越しに肌が当たっているだけでも、逃げたくなるほど心が騒ぎ出すのだ。
「……城に帰ったら話があると言った」
「だ、だからって、今さっき着いたばかりで……」
「後始末はアンセルに任せてある」
「はいはい、任されてますよー」
そんな、と言いながら、アンセル様ごめんなさい、とヤンは心の中で謝った。しばらくぶりにレックスと話をしたと内心喜んだものの、これは職権乱用なのでは、と抗議する。しかしアンセルはニコニコと微笑んでいるだけなので、多分、おそらく、十中八九、話を通してあるのだろう。そこまでして、レックスはヤンに何を話すつもりなのだろうか。不安と緊張で、やっぱり逃げ出したくなる。
(いや、僕もレックス様に想いを伝えたいと思ってたけど……!)
レックスに抱きかかえられているのもそうだが、すれ違う人々に今回の手柄を称えられる。臆病なヤンにとって、それはシュラフに潜り込みたくなるほど落ち着かない状況なのだ。
「あ、あの……、ナイルはどうなるんでしょうか……?」
後始末と聞いて思い出したヤンは、ナイルについて聞いてみる。
するとレックスはヤンを見下ろした。そこには何の感情もなく、彼はまた視線を前に戻す。
「ハリア様は処分する、と言っていたよ」
「……っ」
アンセルの言葉にまさか、とヤンが息を飲むと、レックスは目を伏せ、当然だ、と呟く。
「大勢の国民に手を掛けた上に、宿舎などへ攻撃、強奪していたからな。俺も処分した方がいいと進言した」
「……そうですか……」
何にせよ、ヤンはあの時文字通り、一矢報いることができた。肉体的にも精神的にも深手を負ったようだったナイルの、呆然とした顔を思い出すと、ヤンの溜飲が下がる。自分は甘いかもしれないけれど、元々戦闘を好まない自分にしては上出来だと思った。
しかし、レックスは相変わらず多くを語らず、それどころか心なしか避けられているように感じ、ヤンは肩を落とした。
そんな雰囲気を察したのか、アンセルは道中、明るく話し続け、どうしてあんなに来るのが早かったのかを説明してくれた。
「レックスは真っ直ぐひな鳥ちゃんを追いかけて、俺らはナイルの住処に目星をつけてて、近道を行ったわけ」
ヤンはなるほど、と思いかけたけれど、荷馬車はあの崖を迂回する以外、方法はないよな、と思い直す。それに、ナイルの住処も目星をつけてたとは、どういうことだろう?
「俺らは渡り鳥だし、親戚はそこら中にいるからね」
つまり、あちこち旅をする中で得た土地勘と、身内の情報網が役に立ったということだ。実はアンセルが、ハリア王国騎士団の頭脳だということを、ヤンはこの話で初めて知った。失礼ながら、騎士団副団長は名ばかりではないのだな、と。
それに比べ、自分は本当に何もできやしない。
今になって、ナイルへの復讐が本当に『家族』の為になったのかと考えてしまい、そもそもやはり城にいなくてもいいのでは、と思い始める。
ヤンたちが城に帰り着くと同時に、ヤンの手柄は瞬く間に広がった。蛇だけじゃなく猫も倒したとあって、かわいらしいだけじゃない素晴らしいヤンバルクイナだと叫ばれて、喜ばしいことなのに引きつった笑いしかできない。
「さすがだね、私が見込んだだけのことはある」
「……恐縮です」
帰還して早々、ヤンたちは謁見の間に呼ばれた。ヤンは怪我をしているので、ある程度回復してからとレックスはゴネたが、ハリアが「レックスが抱いて来ればいいだろう」と笑ってヤンを狼狽させる。
(それで、本当に抱っこされたまま謁見しちゃってるけど……)
どうしよう、気分も上がらないのにさらに落ち着かない。しかも周りの目を気にしているのは自分だけに見える、とヤンは辺りを見渡す。正式な場とあって大勢いるけれど、誰もヤンがレックスにお姫様抱っこをされていることに、異を唱えない。アンセルに至っては、目が合うとニコリと微笑まれた。……とても気まずい。
「優秀な従騎士には、それなりの報酬をやらねばな」
「えっ? あ、ありがとう、ございます……」
何とかハリアにお辞儀をしたいけれど、抱き上げられたままではやりにくい。不敬だと言われやしないか、と思っていると、ハリアは綺麗な笑みを浮かべる。
「皆よく聞け。私はヤンを正式な騎士として迎え入れる。階級は団長補佐だ。叙任式はヤンの怪我が治り次第、日取りを決める」
ハリアのよく通る声が、謁見の間に響いた。ヤンは「嘘でしょ……」と呟くが、レックスは忠実に王の命令を聞いているのか、無言でヤンを抱いているだけだ。
「あ、あのっ。それって……」
城を出ようと考えていたのに、こんなことをされては決心が揺らぐ。――まだ、変わらずレックスのそばにいられる、なんて思ってしまう。
けれど、そんな階級があったなんて知らなかった。
「私が今創った階級だ。その方が都合がいいだろう」
「え……」
「今までは騎士見習いとしてレックスに仕えてもらったが、今後はレックスと共に騎士団を管理して欲しい」
話はおしまいだ、下がれ、と言われて、ヤン――もといレックスは回れ右をして謁見の間を出ていく。
(え? ……え? どういうこと?)
「よかったねひな鳥ちゃん、大出世だよ」
ヤンが混乱していると、アンセルがにこやかに付いてきていた。レックスはやはり無言で、ヤンを抱きかかえたまま歩くだけだ。
「で、でも僕……」
「今まで通り、レックスに仕えていいって、ハリア様のお墨付きがもらえたんだ、さすがじゃないか」
アンセルは上機嫌に言う。レックスが話さないから、気を遣ってくれているのだろう。
ヤンは考える。今まで通りということは、またレックスのお世話をするということ。騎士になるのに、従者のままの仕事でいいのだろうか。
そこでハッとして、ヤンは自分を降ろすように言う。けれどレックスは、聞いていない振りで抱き上げたまま廊下を進んでいくのだ。
「レックス様! ゆっくりなら歩けます! 主人に従者を抱きかかえて歩かせるなんて……!」
「ひな鳥ちゃん、怪我が治ってないでしょー?」
どうにか降りようと足をばたつかせると、レックスの腕に力が込められた。もうハリアの御前じゃないからいいのに、と抵抗するも、ヤンの力じゃ敵うはずがない。
膝の上に座らされるようになってから、この程度の接触は幾度もあったはず。けれど前は戸惑いの方が大きかったし、あれはヤンの監視という名目だ。先日勢いで告白してしまってから、落ち着かなくてソワソワしてしまう。
あまりにも心臓が大きく脈打つので、レックスにバレやしないかと心配している。もちろん、こんな風になるのは初めてで、客に同じことをされたら、相手の顔をじっと見上げるくらいのことはできていた。なのに、今は服越しに肌が当たっているだけでも、逃げたくなるほど心が騒ぎ出すのだ。
「……城に帰ったら話があると言った」
「だ、だからって、今さっき着いたばかりで……」
「後始末はアンセルに任せてある」
「はいはい、任されてますよー」
そんな、と言いながら、アンセル様ごめんなさい、とヤンは心の中で謝った。しばらくぶりにレックスと話をしたと内心喜んだものの、これは職権乱用なのでは、と抗議する。しかしアンセルはニコニコと微笑んでいるだけなので、多分、おそらく、十中八九、話を通してあるのだろう。そこまでして、レックスはヤンに何を話すつもりなのだろうか。不安と緊張で、やっぱり逃げ出したくなる。
(いや、僕もレックス様に想いを伝えたいと思ってたけど……!)
レックスに抱きかかえられているのもそうだが、すれ違う人々に今回の手柄を称えられる。臆病なヤンにとって、それはシュラフに潜り込みたくなるほど落ち着かない状況なのだ。
「あ、あの……、ナイルはどうなるんでしょうか……?」
後始末と聞いて思い出したヤンは、ナイルについて聞いてみる。
するとレックスはヤンを見下ろした。そこには何の感情もなく、彼はまた視線を前に戻す。
「ハリア様は処分する、と言っていたよ」
「……っ」
アンセルの言葉にまさか、とヤンが息を飲むと、レックスは目を伏せ、当然だ、と呟く。
「大勢の国民に手を掛けた上に、宿舎などへ攻撃、強奪していたからな。俺も処分した方がいいと進言した」
「……そうですか……」
何にせよ、ヤンはあの時文字通り、一矢報いることができた。肉体的にも精神的にも深手を負ったようだったナイルの、呆然とした顔を思い出すと、ヤンの溜飲が下がる。自分は甘いかもしれないけれど、元々戦闘を好まない自分にしては上出来だと思った。
66
お気に入りに追加
750
あなたにおすすめの小説
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

【完結】健康な身体に成り代わったので異世界を満喫します。
白(しろ)
BL
神様曰く、これはお節介らしい。
僕の身体は運が悪くとても脆く出来ていた。心臓の部分が。だからそろそろダメかもな、なんて思っていたある日の夢で僕は健康な身体を手に入れていた。
けれどそれは僕の身体じゃなくて、まるで天使のように綺麗な顔をした人の身体だった。
どうせ夢だ、すぐに覚めると思っていたのに夢は覚めない。それどころか感じる全てがリアルで、もしかしてこれは現実なのかもしれないと有り得ない考えに及んだとき、頭に鈴の音が響いた。
「お節介を焼くことにした。なに心配することはない。ただ、成り代わるだけさ。お前が欲しくて堪らなかった身体に」
神様らしき人の差配で、僕は僕じゃない人物として生きることになった。
これは健康な身体を手に入れた僕が、好きなように生きていくお話。
本編は三人称です。
R−18に該当するページには※を付けます。
毎日20時更新
登場人物
ラファエル・ローデン
金髪青眼の美青年。無邪気であどけなくもあるが無鉄砲で好奇心旺盛。
ある日人が変わったように活発になったことで親しい人たちを戸惑わせた。今では受け入れられている。
首筋で脈を取るのがクセ。
アルフレッド
茶髪に赤目の迫力ある男前苦労人。ラファエルの友人であり相棒。
剣の腕が立ち騎士団への入団を強く望まれていたが縛り付けられるのを嫌う性格な為断った。
神様
ガラが悪い大男。

推しのために、モブの俺は悪役令息に成り代わることに決めました!
華抹茶
BL
ある日突然、超強火のオタクだった前世の記憶が蘇った伯爵令息のエルバート。しかも今の自分は大好きだったBLゲームのモブだと気が付いた彼は、このままだと最推しの悪役令息が不幸な未来を迎えることも思い出す。そこで最推しに代わって自分が悪役令息になるためエルバートは猛勉強してゲームの舞台となる学園に入学し、悪役令息として振舞い始める。その結果、主人公やメインキャラクター達には目の敵にされ嫌われ生活を送る彼だけど、何故か最推しだけはエルバートに接近してきて――クールビューティ公爵令息と猪突猛進モブのハイテンションコミカルBLファンタジー!
異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話
深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?
婚約破棄された俺の農業異世界生活
深山恐竜
BL
「もう一度婚約してくれ」
冤罪で婚約破棄された俺の中身は、異世界転生した農学専攻の大学生!
庶民になって好きなだけ農業に勤しんでいたら、いつの間にか「畑の賢者」と呼ばれていた。
そこに皇子からの迎えが来て復縁を求められる。
皇子の魔の手から逃げ回ってると、幼馴染みの神官が‥。
(ムーンライトノベルズ様、fujossy様にも掲載中)
(第四回fujossy小説大賞エントリー中)
何も知らない人間兄は、竜弟の執愛に気付かない
てんつぶ
BL
連峰の最も高い山の上、竜人ばかりの住む村。
その村の長である家で長男として育てられたノアだったが、肌の色や顔立ちも、体つきまで周囲とはまるで違い、華奢で儚げだ。自分はひょっとして拾われた子なのではないかと悩んでいたが、それを口に出すことすら躊躇っていた。
弟のコネハはノアを村の長にするべく奮闘しているが、ノアは竜体にもなれないし、人を癒す力しかもっていない。ひ弱な自分はその器ではないというのに、日々プレッシャーだけが重くのしかかる。
むしろ身体も大きく力も強く、雄々しく美しい弟ならば何の問題もなく長になれる。長男である自分さえいなければ……そんな感情が膨らみながらも、村から出たことのないノアは今日も一人山の麓を眺めていた。
だがある日、両親の会話を聞き、ノアは竜人ですらなく人間だった事を知ってしまう。人間の自分が長になれる訳もなく、またなって良いはずもない。周囲の竜人に人間だとバレてしまっては、家族の立場が悪くなる――そう自分に言い訳をして、ノアは村をこっそり飛び出して、人間の国へと旅立った。探さないでください、そう書置きをした、はずなのに。
人間嫌いの弟が、まさか自分を追って人間の国へ来てしまい――

平民男子と騎士団長の行く末
きわ
BL
平民のエリオットは貴族で騎士団長でもあるジェラルドと体だけの関係を持っていた。
ある日ジェラルドの見合い話を聞き、彼のためにも離れたほうがいいと決意する。
好きだという気持ちを隠したまま。
過去の出来事から貴族などの権力者が実は嫌いなエリオットと、エリオットのことが好きすぎて表からでは分からないように手を回す隠れ執着ジェラルドのお話です。
第十一回BL大賞参加作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる