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7 ひよっ子、恐縮する
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それからヤンは、仲間たちに色んなことを教えてもらった。騎士はハリア様に仕えているから城にいて、この寄宿舎にいるのは騎士見習いや従騎士だとか、アンセルの家族は大人数で、一個旅団並の人数が城やその周辺で働いているらしい。従騎士は、黄色い刺繍の騎士服を着ているからすぐに分かるそうだ。確かに、ヤンと同じ揃いの紺の服を着ている。
「この辺で真雁と聞けば、まずアンセル様の親戚だからな」
「へぇ」
元々真雁は家族単位で群れる種だ。アンセルも家族想いな節を見せていたし、大切な存在があるっていいな、とヤンは胸が温かくなる。
「そうそう、アンセル様の親戚が作った服とかアクセサリーは、女性に贈ると上手くいくって話だ」
そういえば、家族経営で王室お抱えとも聞いた。それだけ質がよいものをプレゼントされたら、女性はさぞかし嬉しいだろう。
「ヤンはどんな服が欲しい?」
「え? 僕ですか?」
「あ、ずるいぞ。俺だってヤンに贈りたい!」
「俺も!」
どうやらヤンに荷物がないことに気付いて、気を遣ってくれたらしい。優しくていいひとたちだなぁ、とヤンは笑う。
すると、肩を組んでいた仲間がヤンの太ももに手を置いた。
「レックス様は厳しいけど、めげずに俺たちと一緒に頑張ろうな」
「はいっ」
ヤンは素直に返事をすると、仲間たちの目尻が下がった。中には鼻の下が伸びた者もいたが、ヤンは気付かない。
「レックス様は実質、この国二番手の実力者だからな」
ちなみに一番はハリア様な、と皆が言う。
「そんなひとに認められたヤンは本当に凄いんだ、自信持てよ?」
そう言って、仲間たちはぞろぞろと部屋を出ていく。話すだけ話して、気が済んだので帰るらしい。別れ際に頬を合わせてきたので、挨拶かと思ってヤンは同じように応じた。
しんとなった部屋で、ヤンはしばらく言われた言葉を噛み締めていた。死に物狂いで動いたら、結果的に蛇をやっつけることができたという事実はもう変わらない。ここでようやく、自分が役に立てたこと、ひとに感謝されたことの大きさを自覚できた。
じわりと視界が滲む。
初めて、生きている意味が見いだせた。それがこんなにも嬉しいなんて。
「……頑張ります……っ」
袖で涙を拭き、ヤンは決意を言葉にする。この優しいひとたちと、釣り合う自分になりたい。そう思ったら、部屋で休むことなんてできなかった。何かしなきゃ、と焦りにも似た気持ちで立ち上がる。
ヤンは部屋を出ると、食堂へ向かった。レックスに案内された時にもひとがいたから、まだいるかもしれない、と覗いてみる。
「あ、噂の英雄ちゃんだ」
「ホントだ。うわ、マジでかわいいっ」
少し覗いただけだったのに、目ざとく気付いた従騎士たちは、わらわらと集まってくる。どうやら彼らの間ではヤンはもう有名人で、みなヤンがどんな人柄なのか知りたいらしい。
「食事に来たの?」
「い、いえ、何もすることがなくて……。ここなら、誰かいるかなって」
「何だ、ハリア様に休めって言われたなら休むんだよ」
どうやらここにいたひとたちは、先程のひとたちよりも少し穏やかな性格のようだ。ニコニコと笑っているのは同じだけれど、押しの強さや豪快さはあまり感じられない。
「いいかい? きみは騎士と馴染みがなかったみたいだから言うけど、休むのも大事な任務だよ」
「は、はい……」
注意されてしまった、とヤンは視線を落とすと、肩を抱かれる。背中をそっと押されて席に案内されると、別のひとが飲み物を持ってきてくれた。
「これを飲んだら部屋に戻ろう」
「あ、ありがとう、ございます……」
そう言って、ヤンは飲み物を口にする。その様子を周りが微笑ましそうに見ていて、何だか落ち着かない。
「……きみは従騎士になる前、どこに仕えていたんだ?」
「えっ?」
いきなりされた質問に、ヤンはドキリとする。しかし皆は気にしていないのか、それぞれの主人の名前を挙げていた。
「騎士と貴族はイコールだよ? 実績を出してハリア様に認めてもらうんだ、知らなかった?」
「す、すみません、不勉強で……」
まさか従騎士になるためにも、相応の身分が必要だとは思わなかったヤンは、身体を縮こまらせる。すると皆は慌てた。
「い、いやっ! そんなことないっ。誰もが初めは知らないんだし」
「そうそう! 俺たちは座学が得意だから、戦略とか地理の話はできるよ! 一緒に勉強しよう!」
慌てる周りにヤンは、レックスが言った言葉を思い出す。お前は下積みなしに騎士候補になったと。それはこういうことも指していたのか、と納得した。騎士になるという道は、ヤンが想像するより難しいものらしい。
「立場が上なのにヤンは威張ることもしないね。俺、ヤンが好きだ」
「俺も!」
「えっ、あっ、……恐縮です……っ」
どうやらヤンの態度を謙虚と受け取ったらしい仲間たちは、仲良くしよう、と握手を求められた。両手でしっかり、熱がこもった握手をされて、ヤンはますます恐縮する。
「あ、あの、……皆さんは相部屋ですか? 僕、今まで雑魚寝の生活だったので、ひとり部屋が落ち着かなくて……」
勉強するついでに落ち着く方法はないかとヤンが聞いてみると、皆歓迎してくれた。みんなで勉強しながらそのまま寝たらいいよ、と言ってくれたので、言葉に甘えることにする。
ヤンが飲み物を飲み終わると、コップを洗って片付ける場所も教えてくれた。基本この寄宿舎は、自分のことは自分でやるらしい。当番制で食事を作ることはあるけれど、お腹が空いたら自由に使っていいようだ。随分と大盤振る舞いだな、とヤンは思う。
するとすぐに、その理由を周りが教えてくれる。
「俺たちは市民の税金で生かされてるからね。いざと言う時に腹が減って動けないじゃ、市民を守れないだろ?」
なるほど、とヤンは思う。いつ何時も、動けるように備えておく。その心構えも騎士道だよ、と教えてもらった。
「この辺で真雁と聞けば、まずアンセル様の親戚だからな」
「へぇ」
元々真雁は家族単位で群れる種だ。アンセルも家族想いな節を見せていたし、大切な存在があるっていいな、とヤンは胸が温かくなる。
「そうそう、アンセル様の親戚が作った服とかアクセサリーは、女性に贈ると上手くいくって話だ」
そういえば、家族経営で王室お抱えとも聞いた。それだけ質がよいものをプレゼントされたら、女性はさぞかし嬉しいだろう。
「ヤンはどんな服が欲しい?」
「え? 僕ですか?」
「あ、ずるいぞ。俺だってヤンに贈りたい!」
「俺も!」
どうやらヤンに荷物がないことに気付いて、気を遣ってくれたらしい。優しくていいひとたちだなぁ、とヤンは笑う。
すると、肩を組んでいた仲間がヤンの太ももに手を置いた。
「レックス様は厳しいけど、めげずに俺たちと一緒に頑張ろうな」
「はいっ」
ヤンは素直に返事をすると、仲間たちの目尻が下がった。中には鼻の下が伸びた者もいたが、ヤンは気付かない。
「レックス様は実質、この国二番手の実力者だからな」
ちなみに一番はハリア様な、と皆が言う。
「そんなひとに認められたヤンは本当に凄いんだ、自信持てよ?」
そう言って、仲間たちはぞろぞろと部屋を出ていく。話すだけ話して、気が済んだので帰るらしい。別れ際に頬を合わせてきたので、挨拶かと思ってヤンは同じように応じた。
しんとなった部屋で、ヤンはしばらく言われた言葉を噛み締めていた。死に物狂いで動いたら、結果的に蛇をやっつけることができたという事実はもう変わらない。ここでようやく、自分が役に立てたこと、ひとに感謝されたことの大きさを自覚できた。
じわりと視界が滲む。
初めて、生きている意味が見いだせた。それがこんなにも嬉しいなんて。
「……頑張ります……っ」
袖で涙を拭き、ヤンは決意を言葉にする。この優しいひとたちと、釣り合う自分になりたい。そう思ったら、部屋で休むことなんてできなかった。何かしなきゃ、と焦りにも似た気持ちで立ち上がる。
ヤンは部屋を出ると、食堂へ向かった。レックスに案内された時にもひとがいたから、まだいるかもしれない、と覗いてみる。
「あ、噂の英雄ちゃんだ」
「ホントだ。うわ、マジでかわいいっ」
少し覗いただけだったのに、目ざとく気付いた従騎士たちは、わらわらと集まってくる。どうやら彼らの間ではヤンはもう有名人で、みなヤンがどんな人柄なのか知りたいらしい。
「食事に来たの?」
「い、いえ、何もすることがなくて……。ここなら、誰かいるかなって」
「何だ、ハリア様に休めって言われたなら休むんだよ」
どうやらここにいたひとたちは、先程のひとたちよりも少し穏やかな性格のようだ。ニコニコと笑っているのは同じだけれど、押しの強さや豪快さはあまり感じられない。
「いいかい? きみは騎士と馴染みがなかったみたいだから言うけど、休むのも大事な任務だよ」
「は、はい……」
注意されてしまった、とヤンは視線を落とすと、肩を抱かれる。背中をそっと押されて席に案内されると、別のひとが飲み物を持ってきてくれた。
「これを飲んだら部屋に戻ろう」
「あ、ありがとう、ございます……」
そう言って、ヤンは飲み物を口にする。その様子を周りが微笑ましそうに見ていて、何だか落ち着かない。
「……きみは従騎士になる前、どこに仕えていたんだ?」
「えっ?」
いきなりされた質問に、ヤンはドキリとする。しかし皆は気にしていないのか、それぞれの主人の名前を挙げていた。
「騎士と貴族はイコールだよ? 実績を出してハリア様に認めてもらうんだ、知らなかった?」
「す、すみません、不勉強で……」
まさか従騎士になるためにも、相応の身分が必要だとは思わなかったヤンは、身体を縮こまらせる。すると皆は慌てた。
「い、いやっ! そんなことないっ。誰もが初めは知らないんだし」
「そうそう! 俺たちは座学が得意だから、戦略とか地理の話はできるよ! 一緒に勉強しよう!」
慌てる周りにヤンは、レックスが言った言葉を思い出す。お前は下積みなしに騎士候補になったと。それはこういうことも指していたのか、と納得した。騎士になるという道は、ヤンが想像するより難しいものらしい。
「立場が上なのにヤンは威張ることもしないね。俺、ヤンが好きだ」
「俺も!」
「えっ、あっ、……恐縮です……っ」
どうやらヤンの態度を謙虚と受け取ったらしい仲間たちは、仲良くしよう、と握手を求められた。両手でしっかり、熱がこもった握手をされて、ヤンはますます恐縮する。
「あ、あの、……皆さんは相部屋ですか? 僕、今まで雑魚寝の生活だったので、ひとり部屋が落ち着かなくて……」
勉強するついでに落ち着く方法はないかとヤンが聞いてみると、皆歓迎してくれた。みんなで勉強しながらそのまま寝たらいいよ、と言ってくれたので、言葉に甘えることにする。
ヤンが飲み物を飲み終わると、コップを洗って片付ける場所も教えてくれた。基本この寄宿舎は、自分のことは自分でやるらしい。当番制で食事を作ることはあるけれど、お腹が空いたら自由に使っていいようだ。随分と大盤振る舞いだな、とヤンは思う。
するとすぐに、その理由を周りが教えてくれる。
「俺たちは市民の税金で生かされてるからね。いざと言う時に腹が減って動けないじゃ、市民を守れないだろ?」
なるほど、とヤンは思う。いつ何時も、動けるように備えておく。その心構えも騎士道だよ、と教えてもらった。
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