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冷房の寒さで目が覚めた今野真洋は、見慣れない景色と違和感で、状況を把握しようとして、起き上がる途中で動きを止める。
自分は、全裸なのだ。しかもベッドの上で。
違和感の正体はこれか、と頭を抱える。どうしてこうなった、と思い出そうとするが、何も出てこない。
(なにこれ、全然記憶がねぇ)
確か自分は昨日、行きつけのバーで飲んでいたはず。
むしゃくしゃした気分を晴らしたいと思って行ったのだが、どうしてそんな心境になってしまったのかまで思い出しそうになり、思考を止める。
(相手は……シャワーか)
無理矢理思考を切り替えて、微かに聞こえる水音を確認すると、真洋は素早く起き上がる。
自分の身体にある違和感や、下半身のだるさに気付けば、やったことは一つしかない。
(バカか俺は、酒飲むとこうなることぐらい分かっていたのに)
とりあえず、この状況から逃げ出したいと思った真洋は、Tシャツとジーンズを着る。
そこで初めて、視界がぼやけていた事に気付き、ベッドヘッドに置いてあった眼鏡を掛けた。
部屋にあるダブルベッドや家具、内装からしてここはラブホテルだろう。
相手がシャワーから戻る前に、ここから出ないと。
真洋はジーンズに入ったままだった財布を取り出し、万札を出す。
それを相手の物らしき小物が置いてある場所に置くと、急いで部屋を出た。
どうせもう縁のない人だ、相手がどんな人かも知るつもりもない。
そう思っていたのに。
自分は、全裸なのだ。しかもベッドの上で。
違和感の正体はこれか、と頭を抱える。どうしてこうなった、と思い出そうとするが、何も出てこない。
(なにこれ、全然記憶がねぇ)
確か自分は昨日、行きつけのバーで飲んでいたはず。
むしゃくしゃした気分を晴らしたいと思って行ったのだが、どうしてそんな心境になってしまったのかまで思い出しそうになり、思考を止める。
(相手は……シャワーか)
無理矢理思考を切り替えて、微かに聞こえる水音を確認すると、真洋は素早く起き上がる。
自分の身体にある違和感や、下半身のだるさに気付けば、やったことは一つしかない。
(バカか俺は、酒飲むとこうなることぐらい分かっていたのに)
とりあえず、この状況から逃げ出したいと思った真洋は、Tシャツとジーンズを着る。
そこで初めて、視界がぼやけていた事に気付き、ベッドヘッドに置いてあった眼鏡を掛けた。
部屋にあるダブルベッドや家具、内装からしてここはラブホテルだろう。
相手がシャワーから戻る前に、ここから出ないと。
真洋はジーンズに入ったままだった財布を取り出し、万札を出す。
それを相手の物らしき小物が置いてある場所に置くと、急いで部屋を出た。
どうせもう縁のない人だ、相手がどんな人かも知るつもりもない。
そう思っていたのに。
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