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壊すなら、貴方の手で22(R18)
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黒兎は雅樹の言う通り四つん這いの姿勢になると、雅樹が後ろに来た。黒兎は先程から足の震えが止まらず、身体が酷い興奮状態にあるのは確かだ。
けれどもう、黒兎は雅樹と繋がることしか考えられなかった。自ら尻を突き出し、早くと言わんばかりに腰が揺れると、雅樹はそっとその太腿を撫でる。
「黒兎、きみは一方的に責められるのが好きだろう?」
何かやろうとしても塞がれて、悶え苦しむのが好きなんだろう? と聞かれ、黒兎はシーツに突っ伏した。
そんなことはない、と言いたかった。けれど雅樹との情事ではそんなパターンばかりで、自分がとても興奮して、雅樹にしか見せない姿を見られてしまっていることに気付く。
「そん……なの、雅樹しか俺は許してないっ」
雅樹への恋心を自覚した時から、黒兎の中には雅樹しかいない。こんなに気持ちよくなるのも、雅樹しかいないのだ。
「俺を好きでいていいのも、俺をこんな風に責めていいのも……めちゃくちゃにして壊していいのも、雅樹しか……!」
黒兎の言葉は途中で途絶えた。雅樹が何も言わずに入ってきて、強い圧迫感に息を詰める。そして息をつく間もなく雅樹は動き出し、黒兎は悲鳴を上げた。
「まったくきみは……私も自分自身すら知らなかった感情を教えてくれるよ」
少しは酷くしないでと怒りなさい、と言われ、黒兎は最奥を穿たれる。視界にチカチカと星が散り、太腿が痙攣して、自分がまたイッてしまったのだと気付いた。
「だめ雅樹……っ、イキっぱなしはしんどい……っ!」
「そう言って、私を締め付けて離さないのは誰かな?」
「うぁ……ッ!」
雅樹の動きはゆっくりだが、奥までしっかりと突いてくる。その度に黒兎は背中を反らし、腰を跳ねさせ痙攣し、絶頂した。
もうだめ、苦しい、と頭を振るけれど、酸素の行き渡っていない脳はふわふわしていて、きちんと雅樹に伝わっているかは謎だ。
「そんなに私を離したくないのなら、ずっとこのままでいようか」
楽しそうな雅樹の声がする。黒兎は霞み始めた意識で辛うじて否定した気がするけれど、雅樹はそれを聞いて動きを速くした。
「ああっ! 激し……っ!!」
黒兎はとうとう腕の力が抜け、ベッドに上半身を伏せる。尻だけ高く上げ、ああ、ああ、と声を上げながら激しい呼吸を繰り返した。その間も腰と太腿の痙攣は止まらず、シーツにはダラダラと体液が落ちていく。
「黒兎……きみはもう、私に大人しく囲われていなさい」
雅樹のその言葉に、黒兎は唸り声のような返事をした。うう、とか、ああ、とか、もはや言葉も出せないけれど、輩に襲われた時とは全く気持ちが違っている。そして本当に、こんな風に激しく自分を求めていいのは雅樹だけなんだと実感した。
すると急に目頭が熱くなった。一気に浮かんだ涙は容易く瞼の許容量を超え、伏したシーツを濡らしていく。嬉しい、自分の好きなひとが、こんなにも自分を求めてくれるなんて。
「黒兎……」
雅樹の動きが止まった。すぐに彼が中から出ていったと思ったら、身体をひっくり返され彼が上に来る。優しく唇を啄まれ、黒兎は雅樹の肩に腕を回した。彼のしっとりした肌が嬉しくて、頭を上げて彼の耳や首筋に吸い付く。
「黒兎……」
「……ぃあ……っ! ああ……っ!」
雅樹が中に再び入ってきた。熱くて、どくどくしていて、硬いものが黒兎のいいところを擦る。どうしよう、意識を手放してしまいそうな程、気持ちいい。
「雅樹……雅樹……っ!」
顔が見えるようになったことで、黒兎は一層感じるようになったようだ。消えそうなほど高い声で雅樹を呼ぶと、彼は腰を動かしながらキスをする。彼も息が上がっていたから、つつくようなキスだ。
けれどそれでも、黒兎の腰の奥から熱いものがせり上がり、背中を反らして痙攣すれば、黒兎の切っ先から勢いよく白濁したものが飛び出す。一体自分は何回イケるんだ、と思う程、今日の黒兎は快楽に弱かった。本気で酸欠になってクラクラしながら、それでも雅樹に回した腕を離すまいと、力の入らない拳を握る。
「ああ黒兎……とろんとしていい表情だね」
雅樹はリズムよく黒兎を穿ちながら、そんなことを言った。彼もさすがにそこそこ性感が高まっているようだ、息が上がっている。そしてそんな彼を見て、黒兎はまた軽く痙攣するのだ。
黒兎の両手がぱたっとベッドに落ちる。何かにしがみつきたくて彷徨った手を、雅樹が指を絡めてシーツに押し付けた。しっかりした彼の手、指が黒兎の手を握る力に、彼の絶頂が近いことを察し、またもや黒兎は意識を飛ばす。
もはや二人とも言葉はなく、黒兎の嬌声と二人の荒い呼吸の音だけがそこにあった。時折唇を啄み、手を握り直し、互いの存在を確かめるように身体をぶつけ合う。
「黒兎……っ」
雅樹が眉間に皺を寄せた。その後かぶりつくようにキスをされ、唇を痛い程噛まれる。
「い……っ! あああ……っ!!」
「……っ、く……っ」
黒兎が身を捩って絶頂するのと同時に、雅樹も黒兎の中で勢いよく果てた。熱いものが体内に注がれるのを感じ、黒兎はボーッとした頭で雅樹の顔を眺める。
いつも綺麗に撫で付けている髪は乱れ、綺麗な形の瞳は今は細められている。半開きの唇からは熱い吐息が漏れていて、黒兎の胸がきゅん、と締め付けられた。
雅樹が笑う。普段より幼く見える今の見た目は、どうやら黒兎のツボらしい。
「……穴が開きそうだよ」
そう言う雅樹は嬉しそうだ。直後に近付いた唇を受け入れると、彼の怒張が黒兎の中でひく、と動いた。
「ん……っ」
それにさえ反応して彼の口付けから逃げると、雅樹はしつこく追いかけてきて、また呼吸を奪われる。そしてまた、軽く抽挿を始めるのだ。
「ん、んんっ? っあ、ゃ……だ、もう無理だってっ」
ぐったりしながらも跳ねてしまう背中に戸惑っていると、雅樹は黒兎を揺さぶりながら耳を甘噛みしてくる。熱い息を吹きかけられ、黒兎は後ろがきゅ、と締まるのを自覚した。
「もっと黒兎が欲しい……」
「……っ」
そんなことをうっとりした顔で言われて、ビクビクと腰が震える。
(そんな……そんな風に言われたら……)
受け入れるしかないじゃないか、と黒兎は雅樹の頭を抱き締めた。
けれどもう、黒兎は雅樹と繋がることしか考えられなかった。自ら尻を突き出し、早くと言わんばかりに腰が揺れると、雅樹はそっとその太腿を撫でる。
「黒兎、きみは一方的に責められるのが好きだろう?」
何かやろうとしても塞がれて、悶え苦しむのが好きなんだろう? と聞かれ、黒兎はシーツに突っ伏した。
そんなことはない、と言いたかった。けれど雅樹との情事ではそんなパターンばかりで、自分がとても興奮して、雅樹にしか見せない姿を見られてしまっていることに気付く。
「そん……なの、雅樹しか俺は許してないっ」
雅樹への恋心を自覚した時から、黒兎の中には雅樹しかいない。こんなに気持ちよくなるのも、雅樹しかいないのだ。
「俺を好きでいていいのも、俺をこんな風に責めていいのも……めちゃくちゃにして壊していいのも、雅樹しか……!」
黒兎の言葉は途中で途絶えた。雅樹が何も言わずに入ってきて、強い圧迫感に息を詰める。そして息をつく間もなく雅樹は動き出し、黒兎は悲鳴を上げた。
「まったくきみは……私も自分自身すら知らなかった感情を教えてくれるよ」
少しは酷くしないでと怒りなさい、と言われ、黒兎は最奥を穿たれる。視界にチカチカと星が散り、太腿が痙攣して、自分がまたイッてしまったのだと気付いた。
「だめ雅樹……っ、イキっぱなしはしんどい……っ!」
「そう言って、私を締め付けて離さないのは誰かな?」
「うぁ……ッ!」
雅樹の動きはゆっくりだが、奥までしっかりと突いてくる。その度に黒兎は背中を反らし、腰を跳ねさせ痙攣し、絶頂した。
もうだめ、苦しい、と頭を振るけれど、酸素の行き渡っていない脳はふわふわしていて、きちんと雅樹に伝わっているかは謎だ。
「そんなに私を離したくないのなら、ずっとこのままでいようか」
楽しそうな雅樹の声がする。黒兎は霞み始めた意識で辛うじて否定した気がするけれど、雅樹はそれを聞いて動きを速くした。
「ああっ! 激し……っ!!」
黒兎はとうとう腕の力が抜け、ベッドに上半身を伏せる。尻だけ高く上げ、ああ、ああ、と声を上げながら激しい呼吸を繰り返した。その間も腰と太腿の痙攣は止まらず、シーツにはダラダラと体液が落ちていく。
「黒兎……きみはもう、私に大人しく囲われていなさい」
雅樹のその言葉に、黒兎は唸り声のような返事をした。うう、とか、ああ、とか、もはや言葉も出せないけれど、輩に襲われた時とは全く気持ちが違っている。そして本当に、こんな風に激しく自分を求めていいのは雅樹だけなんだと実感した。
すると急に目頭が熱くなった。一気に浮かんだ涙は容易く瞼の許容量を超え、伏したシーツを濡らしていく。嬉しい、自分の好きなひとが、こんなにも自分を求めてくれるなんて。
「黒兎……」
雅樹の動きが止まった。すぐに彼が中から出ていったと思ったら、身体をひっくり返され彼が上に来る。優しく唇を啄まれ、黒兎は雅樹の肩に腕を回した。彼のしっとりした肌が嬉しくて、頭を上げて彼の耳や首筋に吸い付く。
「黒兎……」
「……ぃあ……っ! ああ……っ!」
雅樹が中に再び入ってきた。熱くて、どくどくしていて、硬いものが黒兎のいいところを擦る。どうしよう、意識を手放してしまいそうな程、気持ちいい。
「雅樹……雅樹……っ!」
顔が見えるようになったことで、黒兎は一層感じるようになったようだ。消えそうなほど高い声で雅樹を呼ぶと、彼は腰を動かしながらキスをする。彼も息が上がっていたから、つつくようなキスだ。
けれどそれでも、黒兎の腰の奥から熱いものがせり上がり、背中を反らして痙攣すれば、黒兎の切っ先から勢いよく白濁したものが飛び出す。一体自分は何回イケるんだ、と思う程、今日の黒兎は快楽に弱かった。本気で酸欠になってクラクラしながら、それでも雅樹に回した腕を離すまいと、力の入らない拳を握る。
「ああ黒兎……とろんとしていい表情だね」
雅樹はリズムよく黒兎を穿ちながら、そんなことを言った。彼もさすがにそこそこ性感が高まっているようだ、息が上がっている。そしてそんな彼を見て、黒兎はまた軽く痙攣するのだ。
黒兎の両手がぱたっとベッドに落ちる。何かにしがみつきたくて彷徨った手を、雅樹が指を絡めてシーツに押し付けた。しっかりした彼の手、指が黒兎の手を握る力に、彼の絶頂が近いことを察し、またもや黒兎は意識を飛ばす。
もはや二人とも言葉はなく、黒兎の嬌声と二人の荒い呼吸の音だけがそこにあった。時折唇を啄み、手を握り直し、互いの存在を確かめるように身体をぶつけ合う。
「黒兎……っ」
雅樹が眉間に皺を寄せた。その後かぶりつくようにキスをされ、唇を痛い程噛まれる。
「い……っ! あああ……っ!!」
「……っ、く……っ」
黒兎が身を捩って絶頂するのと同時に、雅樹も黒兎の中で勢いよく果てた。熱いものが体内に注がれるのを感じ、黒兎はボーッとした頭で雅樹の顔を眺める。
いつも綺麗に撫で付けている髪は乱れ、綺麗な形の瞳は今は細められている。半開きの唇からは熱い吐息が漏れていて、黒兎の胸がきゅん、と締め付けられた。
雅樹が笑う。普段より幼く見える今の見た目は、どうやら黒兎のツボらしい。
「……穴が開きそうだよ」
そう言う雅樹は嬉しそうだ。直後に近付いた唇を受け入れると、彼の怒張が黒兎の中でひく、と動いた。
「ん……っ」
それにさえ反応して彼の口付けから逃げると、雅樹はしつこく追いかけてきて、また呼吸を奪われる。そしてまた、軽く抽挿を始めるのだ。
「ん、んんっ? っあ、ゃ……だ、もう無理だってっ」
ぐったりしながらも跳ねてしまう背中に戸惑っていると、雅樹は黒兎を揺さぶりながら耳を甘噛みしてくる。熱い息を吹きかけられ、黒兎は後ろがきゅ、と締まるのを自覚した。
「もっと黒兎が欲しい……」
「……っ」
そんなことをうっとりした顔で言われて、ビクビクと腰が震える。
(そんな……そんな風に言われたら……)
受け入れるしかないじゃないか、と黒兎は雅樹の頭を抱き締めた。
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