31 / 34
31
しおりを挟む
「お前と、……その、……き、キス以上のこととか、してみたい……」
言ってしまった、と洋は思う。冷房がきいた部屋なのに汗がじわりと滲み出て、ドキドキしながら恵士の返事を待った。
「……俺が、不安なのは……」
すると彼はポツリポツリと話をしてくれる。
自分はもちろんゲイだから洋に欲情するけれど、洋はそうじゃないから、洋が勃たなかったらどうしようと思っていたこと。経験がないから下手かもしれないこと。そして、洋を抱きたいと思っているけど、自分がそっちで洋は怒らないか、ということだった。
やはりと言うべきか、あの強い瞳は洋に欲情していた目だったとわかり、洋は顔がカッと熱くなる。
「じゃあ、……試してみる……?」
自分でも、声が掠れてしまったのは自覚した。洋だって、自分が恵士相手に勃つのかはわからない。けれどキスができるなら……その先もできるのでは、とも思うのだ。
けれど恵士は躊躇ったようだ。眉を下げる彼に洋は微笑むと、身体をピタリと合わせて隣に座り、彼の手を握った。
「好きだからこそ……触れたい、触れられたいっていうのは自然だと思う」
俺は、恵士の髪に触れたいって思ったのが、意識したきっかけだったよ、と微笑むと、恵士の顔が近付いた。
「……」
ちゅ、と遠慮がちなリップ音がする。一呼吸おいてもう一度キスをし、またさらに一呼吸おいて三度唇が重なる。
はあ、と恵士は息を吐いた。それがこちらにもわかるほど震えていて、洋まで緊張してしまう。
「やばい……」
そう言って、恵士は身動ぎした。どうした? という視線を向けると、彼は気まずそうに視線を逸らす。その仕草に嫌な予感を覚えた洋は、恵士の手を握る手に力を込めた。
「何? やっぱ無理とか?」
「……」
そう尋ねてみるけれど、恵士は黙ったまま視線を泳がせるだけだ。洋は彼の頬を両手で挟み、自分のほうへ向けた。
「……っ」
すると、恵士の顔がみるみるうちに赤く、熱くなっていく。そして彼が消え入りそうな声でごめんと謝るので、なんでだ、と洋は笑った。
「こっ、これ以上、くっついてたら……っ、暴走、しそうで……っ」
慌てる恵士に洋は微笑んだ。大事に扱おうとしてくれている、それだけで嬉しい。洋は恵士の唇を食むと、そこを合わせながら囁いた。
「……うん。恵士にならいいよ」
「あ、あ、煽らないでよ……っ」
「煽ってない。……本当に」
洋はくぐもった声を上げる。心臓が大きく動いていて爆発しそうだけれど、柔らかい唇で吸われているだけなのに、ふわふわと意識が微睡んでいく。
ドキドキするのに心地いい。そんな不思議な感覚に陥ったのは初めてだ。
すると、恵士の手が洋の太ももを撫でる。男だからもっと直截的な場所に触れられるかと思いきや、その手は迷ったようにそこを撫でていた。
「……いいよ……」
吐息のような声が出て、恥ずかしいと思いつつ自ら恵士の手をそこに持っていく。まだ柔らかいそこをズボンの上から撫でられ、生まれて初めて他人に触れられた感触にぞくりとした。
軽くキスを繰り返しながら、洋も恵士の下半身に手を伸ばす。鼠径部を撫でると恵士は肩を震わせたが、洋は躊躇わずその手を中心に持っていった。
「あ……」
「……すげぇ……」
やはりと言うべきか恵士のそこはすでに熱く、これ以上ないくらい硬い。指で形をなぞるように撫でると、彼から甘い吐息が出てきた。
「ぁ、……っ洋、だめだよ……」
もぞ、と切なげに身体を捩らせた恵士。余裕がなさそうな声に気分を良くした洋は、初めて他人のプライベートな部分に触れたことなど、どうでもよくなっていた。
「どうして?」
洋が触れる度に苦しそうな顔をする恵士に、ドキドキが止まらない。もっといじめてみたらどうなるのだろう? そんな気持ちが湧いて出てくる。
「すぐ、いっちゃいそう、だから……」
「……ふーん?」
洋はそう言って恵士の下着の中に手を忍ばせた。中は熱く、すぐに目的のモノを握ると、恵士は小さく悲鳴を上げる。
正直、男の身体に触るのに、それほど抵抗がなかった自分に驚いていた。自分にも同じようなモノがあるわけだし、扱いも大体わかる。それよりも、恵士の顔がどう変化するのか、そちらのほうが気になってしまった。
「ここ、こうしたらいい?」
「えっ、あっ、……っ、だからっ、だめだって……っ」
「どうして? 気持ちよくない?」
膝を閉じようとする恵士をやんわり制し、ズボンからそれを取り出す。彼は洋の肩辺りのシャツを握り、その手を小刻みに震わせていた。
ゆるゆるとそこを扱くと、先端からトロトロと先走りが溢れてくる。はあ、と熱っぽい息を吐いた恵士は、洋の耳を甘噛みしてきた。
「……っ」
「……ごめ、……もう……っ」
え、と思った瞬間、洋の手が白濁で汚される。体温より少し温かい体液に、洋の心臓は大きく脈打った。
(恵士が、いった……俺の手で……)
あまりにも早い絶頂に、からかうどころか全身が熱くなる。自分に欲情するという恵士の言葉が、今更ながら自分事として実感したのだ。
「ご、ごめ……、ティッシュ……」
「あ、ああ……うん……」
恵士が慌てて洋の手をティッシュで拭う。綺麗に拭き取ったあとすぐに、彼の唇が洋の唇を啄んだ。
「……っ」
「次は洋の番……」
唇が熱いと思ったのは一瞬で、すぐに舌が入ってきて慌てる。こんなキスは恵士とはもちろん誰ともしたことがなく、口内をねっとりと撫でられる感触にゾワゾワとドキドキが激しくなった。
(え? ってか、恵士も初めてなんだよな? なんだこれ……っ)
恵士の舌が深く入る度、自分が甘い吐息を出していることに気付いて顔が熱くなる。酸欠なのか感じているのかわからず身体の力が抜け、そのまま床に倒れ込んでしまった。
「は……、けー、じ……」
「……ヤバいかわいい」
「ん……っ」
頭がフワフワして思考が定まらない。部屋に響く音は明らかにキスの音なのに、それをどこか遠くで聞いている自分がいる。
「……気持ちいい?」
「……わか、んな……」
「じゃあ、色々触るね……? 嫌だったら教えて?」
まったく、出会った頃のオドオドした恵士はどこに行ったのか。洋はそう思いながらも上に重なってきた恋人の肩に腕を回した。
恵士の大きな手が、シャツの中に入ってくる。遠慮がちに肌の上を滑り、胸の上で止まった。そこからまた腹まで撫でて、ゆっくりまた胸まで戻ってくる。
「洋の肌……気持ちいい……」
「そう、か?」
「うん。それに、俺相手でも大丈夫そうで良かった」
恵士がそう言ったのは、洋の下半身を見たからだろう。すでにそこはパンツを持ち上げるほど、形が変化している。
「俺相手って……そもそもダメなら、付き合ったりしない」
「そうなの?」
洋は頷いた。好きだと自覚する前も、恵士を「そういう」目で見たことがあるのだ。サラサラの髪だったり、浮き出た喉仏や鎖骨だったり……どうしてそこに視線がいくのか、当時はわからなかったけれど。
「触りたいって思ってたから……。それは欲情に近い感情じゃないのか?」
「洋……」
付き合ってくれてありがとう、と恵士は耳元で囁いた。同時に胸にあった手が敏感なところを掠め、洋は肩を震わせる。
自分で慰めるときに触ることはあるけれど、他人に触られるのは初めてだ。やはり自分で触るのとは違う感覚に、洋は腕に力を込める。
「あ……」
首筋に熱いものが触れた。軽く吸われては移動し、その、くすぐったさに少し快感が混ざった感覚がなんとも言えなくて、刺激を受けるたび洋は身を捩りそうになる。
「……舐めていい?」
「ん……」
洋は恵士を見ると、彼は先程も見たあの強い目をして、洋の身体を見ていた。普段の穏やかな恵士からは、かけ離れた雄臭い表情に、洋はゾクゾクしてしまう。
恵士は洋のシャツを捲った。見えた胸の粒に唇を寄せて、感嘆したような声を上げる。
「……ああ、色薄くてかわい……」
「……っ、おま、……どーせ貧弱ですよっ」
「……かわいいって言ってるのに」
恵士がそう呟いた瞬間、熱い唇に胸の先を包まれて身体がビクついた。腰から何かが這い上がるような感覚に息を詰め、洋は口を手で塞ぐ。
そこを舐められるのは人生初だ。なのに不思議なのは、身体は初めての刺激を快感として受け取り、洋の思考を再び霞ませていく。
「こっちも触るね?」
「……っ、ん!」
宣言通り股間を撫でられ、洋は思わず声を上げてしまった。そのまま服の上から優しく扱かれ、頭がくらくらする。
「プール行かなくて良かった。こんな洋の胸見たら、触りたくなっちゃう……」
ふう、と恵士は息を吐いた。そこは理性でなんとかしろよと思ったけれど、洋の口から出てくるのは熱く湿った吐息だけだ。
すると、暑いと言って恵士はシャツを脱ぐ。洋も脱ごうね、とパンツを下着ごと脱がされ、思わず手で局部を隠した。
「……恥ずかしい……」
「じゃあ俺も脱ぐよ。これならおあいこでしょ?」
そう言って、躊躇うことなく全裸になった恵士は、再び洋の上に覆いかぶさってくる。どうしてこういう時だけ積極的なんだよ、と思うけれど、見えた恵士の足の間のモノが、また硬さを保っていて狼狽えた。
「お、おま……キャラ違うだろ……」
「そう? ……ごめん、洋がかわいくて……」
そこは謝るところなのか? と言おうと思ったら、手をどかされ大事な部分を握られる。温かい手に包まれて息を詰め、そのままゆるゆると扱かれると腰が震えて恵士の肩を掴んだ。
言ってしまった、と洋は思う。冷房がきいた部屋なのに汗がじわりと滲み出て、ドキドキしながら恵士の返事を待った。
「……俺が、不安なのは……」
すると彼はポツリポツリと話をしてくれる。
自分はもちろんゲイだから洋に欲情するけれど、洋はそうじゃないから、洋が勃たなかったらどうしようと思っていたこと。経験がないから下手かもしれないこと。そして、洋を抱きたいと思っているけど、自分がそっちで洋は怒らないか、ということだった。
やはりと言うべきか、あの強い瞳は洋に欲情していた目だったとわかり、洋は顔がカッと熱くなる。
「じゃあ、……試してみる……?」
自分でも、声が掠れてしまったのは自覚した。洋だって、自分が恵士相手に勃つのかはわからない。けれどキスができるなら……その先もできるのでは、とも思うのだ。
けれど恵士は躊躇ったようだ。眉を下げる彼に洋は微笑むと、身体をピタリと合わせて隣に座り、彼の手を握った。
「好きだからこそ……触れたい、触れられたいっていうのは自然だと思う」
俺は、恵士の髪に触れたいって思ったのが、意識したきっかけだったよ、と微笑むと、恵士の顔が近付いた。
「……」
ちゅ、と遠慮がちなリップ音がする。一呼吸おいてもう一度キスをし、またさらに一呼吸おいて三度唇が重なる。
はあ、と恵士は息を吐いた。それがこちらにもわかるほど震えていて、洋まで緊張してしまう。
「やばい……」
そう言って、恵士は身動ぎした。どうした? という視線を向けると、彼は気まずそうに視線を逸らす。その仕草に嫌な予感を覚えた洋は、恵士の手を握る手に力を込めた。
「何? やっぱ無理とか?」
「……」
そう尋ねてみるけれど、恵士は黙ったまま視線を泳がせるだけだ。洋は彼の頬を両手で挟み、自分のほうへ向けた。
「……っ」
すると、恵士の顔がみるみるうちに赤く、熱くなっていく。そして彼が消え入りそうな声でごめんと謝るので、なんでだ、と洋は笑った。
「こっ、これ以上、くっついてたら……っ、暴走、しそうで……っ」
慌てる恵士に洋は微笑んだ。大事に扱おうとしてくれている、それだけで嬉しい。洋は恵士の唇を食むと、そこを合わせながら囁いた。
「……うん。恵士にならいいよ」
「あ、あ、煽らないでよ……っ」
「煽ってない。……本当に」
洋はくぐもった声を上げる。心臓が大きく動いていて爆発しそうだけれど、柔らかい唇で吸われているだけなのに、ふわふわと意識が微睡んでいく。
ドキドキするのに心地いい。そんな不思議な感覚に陥ったのは初めてだ。
すると、恵士の手が洋の太ももを撫でる。男だからもっと直截的な場所に触れられるかと思いきや、その手は迷ったようにそこを撫でていた。
「……いいよ……」
吐息のような声が出て、恥ずかしいと思いつつ自ら恵士の手をそこに持っていく。まだ柔らかいそこをズボンの上から撫でられ、生まれて初めて他人に触れられた感触にぞくりとした。
軽くキスを繰り返しながら、洋も恵士の下半身に手を伸ばす。鼠径部を撫でると恵士は肩を震わせたが、洋は躊躇わずその手を中心に持っていった。
「あ……」
「……すげぇ……」
やはりと言うべきか恵士のそこはすでに熱く、これ以上ないくらい硬い。指で形をなぞるように撫でると、彼から甘い吐息が出てきた。
「ぁ、……っ洋、だめだよ……」
もぞ、と切なげに身体を捩らせた恵士。余裕がなさそうな声に気分を良くした洋は、初めて他人のプライベートな部分に触れたことなど、どうでもよくなっていた。
「どうして?」
洋が触れる度に苦しそうな顔をする恵士に、ドキドキが止まらない。もっといじめてみたらどうなるのだろう? そんな気持ちが湧いて出てくる。
「すぐ、いっちゃいそう、だから……」
「……ふーん?」
洋はそう言って恵士の下着の中に手を忍ばせた。中は熱く、すぐに目的のモノを握ると、恵士は小さく悲鳴を上げる。
正直、男の身体に触るのに、それほど抵抗がなかった自分に驚いていた。自分にも同じようなモノがあるわけだし、扱いも大体わかる。それよりも、恵士の顔がどう変化するのか、そちらのほうが気になってしまった。
「ここ、こうしたらいい?」
「えっ、あっ、……っ、だからっ、だめだって……っ」
「どうして? 気持ちよくない?」
膝を閉じようとする恵士をやんわり制し、ズボンからそれを取り出す。彼は洋の肩辺りのシャツを握り、その手を小刻みに震わせていた。
ゆるゆるとそこを扱くと、先端からトロトロと先走りが溢れてくる。はあ、と熱っぽい息を吐いた恵士は、洋の耳を甘噛みしてきた。
「……っ」
「……ごめ、……もう……っ」
え、と思った瞬間、洋の手が白濁で汚される。体温より少し温かい体液に、洋の心臓は大きく脈打った。
(恵士が、いった……俺の手で……)
あまりにも早い絶頂に、からかうどころか全身が熱くなる。自分に欲情するという恵士の言葉が、今更ながら自分事として実感したのだ。
「ご、ごめ……、ティッシュ……」
「あ、ああ……うん……」
恵士が慌てて洋の手をティッシュで拭う。綺麗に拭き取ったあとすぐに、彼の唇が洋の唇を啄んだ。
「……っ」
「次は洋の番……」
唇が熱いと思ったのは一瞬で、すぐに舌が入ってきて慌てる。こんなキスは恵士とはもちろん誰ともしたことがなく、口内をねっとりと撫でられる感触にゾワゾワとドキドキが激しくなった。
(え? ってか、恵士も初めてなんだよな? なんだこれ……っ)
恵士の舌が深く入る度、自分が甘い吐息を出していることに気付いて顔が熱くなる。酸欠なのか感じているのかわからず身体の力が抜け、そのまま床に倒れ込んでしまった。
「は……、けー、じ……」
「……ヤバいかわいい」
「ん……っ」
頭がフワフワして思考が定まらない。部屋に響く音は明らかにキスの音なのに、それをどこか遠くで聞いている自分がいる。
「……気持ちいい?」
「……わか、んな……」
「じゃあ、色々触るね……? 嫌だったら教えて?」
まったく、出会った頃のオドオドした恵士はどこに行ったのか。洋はそう思いながらも上に重なってきた恋人の肩に腕を回した。
恵士の大きな手が、シャツの中に入ってくる。遠慮がちに肌の上を滑り、胸の上で止まった。そこからまた腹まで撫でて、ゆっくりまた胸まで戻ってくる。
「洋の肌……気持ちいい……」
「そう、か?」
「うん。それに、俺相手でも大丈夫そうで良かった」
恵士がそう言ったのは、洋の下半身を見たからだろう。すでにそこはパンツを持ち上げるほど、形が変化している。
「俺相手って……そもそもダメなら、付き合ったりしない」
「そうなの?」
洋は頷いた。好きだと自覚する前も、恵士を「そういう」目で見たことがあるのだ。サラサラの髪だったり、浮き出た喉仏や鎖骨だったり……どうしてそこに視線がいくのか、当時はわからなかったけれど。
「触りたいって思ってたから……。それは欲情に近い感情じゃないのか?」
「洋……」
付き合ってくれてありがとう、と恵士は耳元で囁いた。同時に胸にあった手が敏感なところを掠め、洋は肩を震わせる。
自分で慰めるときに触ることはあるけれど、他人に触られるのは初めてだ。やはり自分で触るのとは違う感覚に、洋は腕に力を込める。
「あ……」
首筋に熱いものが触れた。軽く吸われては移動し、その、くすぐったさに少し快感が混ざった感覚がなんとも言えなくて、刺激を受けるたび洋は身を捩りそうになる。
「……舐めていい?」
「ん……」
洋は恵士を見ると、彼は先程も見たあの強い目をして、洋の身体を見ていた。普段の穏やかな恵士からは、かけ離れた雄臭い表情に、洋はゾクゾクしてしまう。
恵士は洋のシャツを捲った。見えた胸の粒に唇を寄せて、感嘆したような声を上げる。
「……ああ、色薄くてかわい……」
「……っ、おま、……どーせ貧弱ですよっ」
「……かわいいって言ってるのに」
恵士がそう呟いた瞬間、熱い唇に胸の先を包まれて身体がビクついた。腰から何かが這い上がるような感覚に息を詰め、洋は口を手で塞ぐ。
そこを舐められるのは人生初だ。なのに不思議なのは、身体は初めての刺激を快感として受け取り、洋の思考を再び霞ませていく。
「こっちも触るね?」
「……っ、ん!」
宣言通り股間を撫でられ、洋は思わず声を上げてしまった。そのまま服の上から優しく扱かれ、頭がくらくらする。
「プール行かなくて良かった。こんな洋の胸見たら、触りたくなっちゃう……」
ふう、と恵士は息を吐いた。そこは理性でなんとかしろよと思ったけれど、洋の口から出てくるのは熱く湿った吐息だけだ。
すると、暑いと言って恵士はシャツを脱ぐ。洋も脱ごうね、とパンツを下着ごと脱がされ、思わず手で局部を隠した。
「……恥ずかしい……」
「じゃあ俺も脱ぐよ。これならおあいこでしょ?」
そう言って、躊躇うことなく全裸になった恵士は、再び洋の上に覆いかぶさってくる。どうしてこういう時だけ積極的なんだよ、と思うけれど、見えた恵士の足の間のモノが、また硬さを保っていて狼狽えた。
「お、おま……キャラ違うだろ……」
「そう? ……ごめん、洋がかわいくて……」
そこは謝るところなのか? と言おうと思ったら、手をどかされ大事な部分を握られる。温かい手に包まれて息を詰め、そのままゆるゆると扱かれると腰が震えて恵士の肩を掴んだ。
13
お気に入りに追加
45
あなたにおすすめの小説
陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
まったり書いていきます。
2024.05.14
閲覧ありがとうございます。
午後4時に更新します。
よろしくお願いします。
栞、お気に入り嬉しいです。
いつもありがとうございます。
2024.05.29
閲覧ありがとうございます。
m(_ _)m
明日のおまけで完結します。
反応ありがとうございます。
とても嬉しいです。
明後日より新作が始まります。
良かったら覗いてみてください。
(^O^)
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺(紗子)
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(10/21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
※4月18日、完結しました。ありがとうございました。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる