【R18】抑圧された真面目男が異世界でハメを外してハメまくる話

黒丸

文字の大きさ
上 下
91 / 99

貸しはいずれ身体で返します

しおりを挟む
「はいはーい、ベッドだよぉ」

 と、2人が戻ってくる。運び出してきたベッドは俺が知ってるベビーベッドより、ずいぶんと小さい。

 自分の席へ戻るコレットちゃんは、できるだけ気にしないようにする。

「エルちゃん、赤ちゃん、もらっていいかなぁ?」

「おぉ、頼む」

 手際よく肩掛けにしていた布をほどいて、そのまま赤ん坊を渡すエル。

 受け取ったクロエのほうは少しぎこちない。

「うひゃあ、久しぶりだからちょっと怖い」

 そう言いながらもベッドに赤ん坊を寝せて、隣に胎盤を並べる。ちょっとグロいな。

「なあ、ベッドの布団は大丈夫なのか? 痒くなったりとか」

「ちゃんと浄化してるよぉ。くろくんってけっこう心配性?」

「かもな」

 仰るとおり心配性だよ。いまも心配してるしな、色々と。

「じゃ、支払いもやっとこうかぁ。認識票だしてねぃ」

「そうだな。あと頼みがあるんだが……」

「んん?」

 認識票を手渡しながら、小首をかしげるクロエに言葉を続ける。

「リサは庁舎にいるんだよな?」

「うわ、ほんとにリサって呼んでる。うん、いるよぉ。会議中」

「少し呼び出せないか?」

「え、無理」

「即答かよ」

「そりゃそうだよぉ。ギルドの部門長会議だもん。でも、なんで?」

 なんでと聞かれると困るんだよな。どこまで話していいのか、信じてもらえるのか。

「ちょっと説明しづらいんだけど、そうだな。神殿の揺り籠より上、少なくとも会話が成り立つくらいのが、俺に接触してくる可能性がある」

「は?」

 クロエのぽかんとした顔。コレットちゃんも唖然としてる。

「俺に友好的か、俺の周囲にどんな行動をとるのか。これが読めない。最悪の可能性を考えれば、俺は街を離れるべきだと思うんだが、念のためリサに相談しておきたかったんだ」

 俺達の顔を見比べているのか、クリクリと視線を動かしながら黙り込むクロエ。

 俺の話について考えてるんだろうけど、まあ、荒唐無稽だよな、こんな話。

「クロくん、あと一押しほしいよぉ。なんかない?」

 結構、真面目に考えてくれてたのか。そうだな。

「俺達が発見した揺り籠。俺達の姿を見ても、一切、攻撃行動を取らなかった。リーゼ…ロッテからも報告を頼まれてる」

「うん、異常だぁ、それ。おっけぇ。エリエリ、たいちょーにクロくんから緊急の報告があったことを伝えてくれる?」

「いいの? そんな奴の言うこと鵜呑みにして」

 うわ、コレットちゃん喋った。あ、エリエリってコレットちゃんのことか。声かわいいな!

「うん、ボクが責任もつよ。くろくん達は応接室に通しとくからねぃ」

 その答えに、ひとつ溜息をついて、どこかへと歩いていくコレットちゃん。まあ、リサのところなんだろうけど。

「大丈夫なのか?」

「うん、大丈夫。悪くても、ちょっと怒られるくらいかなぁ」

 やっぱ怒られるのか。少し申し訳なく思っていると奥の突き当たりの扉が開く。

「ただいまもどりました~! あっ、クロウさん達、戻ったんですね」

 カミラだ。てか、そこ出入口だったのかよ。

「カミカミ、丁度良かった。少し外すから赤ちゃんみててねぃ」

「へ? あ、同郷さん? なんでギルドに連れてきてるんですか?」

 なるほど、同郷か。確かにこうしてみると、髪色がまったく同じだな。

「後で説明するよぉ。あと、くろくん達の報酬も用意しといてぇ」

「ええ~、なんなんですか?」

 混乱するカミラをよそに、またも俺の手を取って指を絡めてくるクロエ。なんで指を組むだけなのに、こんなエロいんだろうな。

「じゃ、行こっか。んふふ、いっこ貸しだから。ちゃあんと返してよねぃ」



しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

月が導く異世界道中

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  漫遊編始めました。  外伝的何かとして「月が導く異世界道中extra」も投稿しています。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~

トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。 旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。 この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。 こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。

処理中です...