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少し希望が見えてきました

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服を着替え、まだ暗い屋敷の中をリサと二人で歩く。
それにしても、リサの生着替えは最高だった。恥ずかしそうに大きな胸を下着におさめていく姿。本来なら脱がさないといけないはずの服。それを着ていく姿に興奮するというのは一体どういうことなのか。人体の神秘だ。
昨日、風呂へと向かう時に通った裏口を出る。
「あの建物がそうです」
風呂から少し離れた場所にある、角ばった建物。昨日は気づかなかったな。
近づいていくと、石レンガの無骨な外観がはっきりしてくる。
「いま鍵をあけますね」
リサが両開きの扉に触れると、ガシャリと鍵の外れる音。凄い。魔法だろうか。
扉を開けると、設置された魔光灯に明かりが灯る。中の広さは三十畳ほどだろうか。しっかりと踏み固められた地面。隅のほうには木製の剣や棒が立てかけられ、いくつかの棚が置いてある。
「ここが、私が毎日の鍛錬を行っている場所です。ここに誰かを入れるのは初めてなんですよ?」
「またリサの初めてを貰ってしまった」
「ふふっ、そうですね。全部もらってください」
そんなことを話しながら中央へ移動する。
「ここは厚めに結界を施してあります。中の魔力の変化も遮断しますから、安心して試してください」
「ここはってことは、他の部屋も結界があるんだ?」
「はい、防音程度の簡単なものですが。でないとあんな大きな声は出せませんから…」
顔を赤くして俯く。昨日は凄かったもんな。
「また、大きな声だそうね」
「出したくなくても出てしまいます…」
ああ、可愛い。これが三十二歳か。抱きしめると止まらなくなるので、頭を撫でるだけでやめておく。
「じゃあ、早速やってみていいかな」
「あ、待ってください」
俺を制止したリサが後ろに回り、自分の身体をぴったりと押し付けるようにして抱きしめてくる。
うおお、下着の上からでも柔らかい。
「これでクロウ君の魔力の変化を細かく感じ取ることができます。それにクロウ君の匂いで心も落ち着きます」
「俺は心が乱れるけどな」
「ふふっ、そこは乱れないように頑張ってください」
ちょいSのリサだ。まあ、仕方ない。後で乱れさせてやろう。
「じゃ、やるよ」
「はい」
外気を丹田へと取り込むようなイメージで呼吸する。
俺には魔力の流れなんてわからない。ただ、息を吸うたびにリサの身体がビクリと震える。少しずつ身体も汗ばんできているような気もする。
「クロウ君、わかりました。もう大丈夫です」
リサが身体を離す。振り返るとやはり額に汗が滲んでいる。
「ごめん、大丈夫か?」
「はい。聞いてはいましたが、確かにこれは怖いですね…」
リサの汗を手で拭ってやる。
「あっ、汚いですから」
「汚くないって」
舐めたいくらいだよ。いまは舐めないけど。
「でも、恥ずかしいです…」
この羞恥心、失くさないでほしい。
「それで、何かわかった?」
「はい。クロウ君が魔力を取り込むたびに、クロウ君の中の魔力の流れが僅かにですが強くなっています」
「つまり…」
「予想通りということです。これを繰り返すことで、クロウ君の身体は元の状態に戻るのではないかと」
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