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あっさりと主導権を奪われました
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騎士王国の鎧を着た騎士を連れてはいけない。
なので、とりあえず街道まであと少しの場所に広がる林で馬を降りた訳なのだが…
「くろーさん、こいつ捨てて早く街にいこう?」
「あたしもメルに賛成だ。」
2人とも終始この調子だ。
「こいつは仲間を殺した騎士団の一員。犯るなんて有り得ない。」
「メルの言う通りだ。」
最初は仲間を殺された恨み
「こんなの使わなくても、わたしと姉さんがいっぱいする。だから捨てよう?」
「あぇ!?あ、ああ、い…いっぱいする…ぞ?」
かと思ったんだが、どうもおかしい。
「それに早く街に行ってゆっくり休みたい。だから捨てよう?」
「あたしも腹減ったな…。」
今のエルダのは心からの本音だったな。
「本当は殺しておきたいけど、ここだと処理が面倒。だから捨てていこう?」
「そうだな。……なんで面倒なんだ?」
「エルダ、黙って。」
「うぐぅ。」
恨みだったらもっと激しいものがあると思うんだよな。
追っ手が来たときの2人の反応も仲間を殺した仇って感じがなかったし。
「ねえ、くろーさん。わたしと姉さんだけじゃだめ?くろーさんが他の女とするの、やだ…。」
「うぇ!?ああああたしは別にいいんだけど、その…、あたし達といっぱいしてくれるのは嬉しぃ…。」
だいたい、単なる残党狩りに国境侵犯ギリギリまでやるかね。
どうしても捕まえないといけない理由があった?
「なあ、お前らなんか変だよな。」
「なぁ!?へへへ変じゃねえよねぇよ!別になんもねぇからな!」
「エルダ。黙って。」
「うぐぅ。」
エルダはバカかわいいな。
「まあ、それについて聞かないよ。話せないことなんだろ。」
「聞かないの?」
少し不服そうだ。
「聞いてほしいか?」
「微妙。でも気にもされないのはいや。」
「気にはなってる。だから話せるときには話してくれ。」
形のいい眉を下げ、うつむくメル。
「どうしてもまずいなら、こいつはここに置いていく。悪かったな。」
「くろーさん。ごめんなさい。」
ぱっと顔を上げ、今度はぺこりと頭を下げる。
「今はまだ話したくない。けど、王国の騎士だと少し問題になるかもしれなかった。だから早く離れたかった。」
話せないじゃなくて、話したくないなのか。
「変な態度をとったのは、せっかく逃げ切ったのに変なのが付いてきたから。…拗ねてた。くろーさんに甘えてたの。ごめんなさい。」
上目遣いに見上げてくる。あざといあざとい。
エルダを見ると目が合う。
軽く頭を下げてきた。
仕方ないか。
メルの頭を撫でる。
「わかったよ。こいつはここに置いていこう。」
「あ、くろーさん。一応、顔だけ確認してもいい?」
そうだった。
騎士は兜のフェイスガードを降ろしたまま。
2人があんな調子だったせいで顔も見てなかった。
気絶して結構たつし、顔色くらい見ておいた方がいいだろう。
ここで死なれると確かに面倒なことになるだろうし、何より後味も悪い。
3人で横にしていた騎士を取り囲んで座り込む。
騎士といってもフルプレートを着ているわけではない。
上げ下ろしのできるフェイスガードがついた兜。
胴体だけを覆うプレートアーマー、ガントレット、グリーヴ。
下には厚手の鎧下を着ている。
メルが騎士が目を覚まさないようにか、そーっとフェイスガードを上げた。
おお、若いな。
白い肌。
きりっとした眉。
そして眉毛が赤い。
少しだけ見えている髪の毛も赤だ。
さすが異世界。
まだ幼さを残しているが目をつぶっていても精悍さを感じる顔立ち。
すっと筋の通った鼻に、ふっくらとした艶やかな唇。
細い顎。
思い切り殴りつけたけど、腫れたりはしてないようだ。
美人だな。
もしかしたら美人しかいないんだろうか。
2人を見ると、エルダはあからさまにほっとしたような顔。
メルはの方は…
ものすごく良い笑顔を浮かべていた。
嬉しそうにこちらを見て、
「くろーさん、こいつなら大丈夫。犯そう。」
メル、ちょっと恐いよ?
なので、とりあえず街道まであと少しの場所に広がる林で馬を降りた訳なのだが…
「くろーさん、こいつ捨てて早く街にいこう?」
「あたしもメルに賛成だ。」
2人とも終始この調子だ。
「こいつは仲間を殺した騎士団の一員。犯るなんて有り得ない。」
「メルの言う通りだ。」
最初は仲間を殺された恨み
「こんなの使わなくても、わたしと姉さんがいっぱいする。だから捨てよう?」
「あぇ!?あ、ああ、い…いっぱいする…ぞ?」
かと思ったんだが、どうもおかしい。
「それに早く街に行ってゆっくり休みたい。だから捨てよう?」
「あたしも腹減ったな…。」
今のエルダのは心からの本音だったな。
「本当は殺しておきたいけど、ここだと処理が面倒。だから捨てていこう?」
「そうだな。……なんで面倒なんだ?」
「エルダ、黙って。」
「うぐぅ。」
恨みだったらもっと激しいものがあると思うんだよな。
追っ手が来たときの2人の反応も仲間を殺した仇って感じがなかったし。
「ねえ、くろーさん。わたしと姉さんだけじゃだめ?くろーさんが他の女とするの、やだ…。」
「うぇ!?ああああたしは別にいいんだけど、その…、あたし達といっぱいしてくれるのは嬉しぃ…。」
だいたい、単なる残党狩りに国境侵犯ギリギリまでやるかね。
どうしても捕まえないといけない理由があった?
「なあ、お前らなんか変だよな。」
「なぁ!?へへへ変じゃねえよねぇよ!別になんもねぇからな!」
「エルダ。黙って。」
「うぐぅ。」
エルダはバカかわいいな。
「まあ、それについて聞かないよ。話せないことなんだろ。」
「聞かないの?」
少し不服そうだ。
「聞いてほしいか?」
「微妙。でも気にもされないのはいや。」
「気にはなってる。だから話せるときには話してくれ。」
形のいい眉を下げ、うつむくメル。
「どうしてもまずいなら、こいつはここに置いていく。悪かったな。」
「くろーさん。ごめんなさい。」
ぱっと顔を上げ、今度はぺこりと頭を下げる。
「今はまだ話したくない。けど、王国の騎士だと少し問題になるかもしれなかった。だから早く離れたかった。」
話せないじゃなくて、話したくないなのか。
「変な態度をとったのは、せっかく逃げ切ったのに変なのが付いてきたから。…拗ねてた。くろーさんに甘えてたの。ごめんなさい。」
上目遣いに見上げてくる。あざといあざとい。
エルダを見ると目が合う。
軽く頭を下げてきた。
仕方ないか。
メルの頭を撫でる。
「わかったよ。こいつはここに置いていこう。」
「あ、くろーさん。一応、顔だけ確認してもいい?」
そうだった。
騎士は兜のフェイスガードを降ろしたまま。
2人があんな調子だったせいで顔も見てなかった。
気絶して結構たつし、顔色くらい見ておいた方がいいだろう。
ここで死なれると確かに面倒なことになるだろうし、何より後味も悪い。
3人で横にしていた騎士を取り囲んで座り込む。
騎士といってもフルプレートを着ているわけではない。
上げ下ろしのできるフェイスガードがついた兜。
胴体だけを覆うプレートアーマー、ガントレット、グリーヴ。
下には厚手の鎧下を着ている。
メルが騎士が目を覚まさないようにか、そーっとフェイスガードを上げた。
おお、若いな。
白い肌。
きりっとした眉。
そして眉毛が赤い。
少しだけ見えている髪の毛も赤だ。
さすが異世界。
まだ幼さを残しているが目をつぶっていても精悍さを感じる顔立ち。
すっと筋の通った鼻に、ふっくらとした艶やかな唇。
細い顎。
思い切り殴りつけたけど、腫れたりはしてないようだ。
美人だな。
もしかしたら美人しかいないんだろうか。
2人を見ると、エルダはあからさまにほっとしたような顔。
メルはの方は…
ものすごく良い笑顔を浮かべていた。
嬉しそうにこちらを見て、
「くろーさん、こいつなら大丈夫。犯そう。」
メル、ちょっと恐いよ?
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