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想定外の展開
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「えーと……渡部さん、一旦落ち着こうか」
他に誰もいないとは言え、とりあえず会社でこれはまずい。
こんなところを誰かに見られでもしたら変な噂を流されかねない。
一刻も早く離れて欲しいのに、渡部さんはますます強く僕にしがみついた。
「好きなの!!私と付き合って!!」
どうしようか。
まさかの展開に頭が追い付かない。
僕は渡部さんに対して恋愛感情なんてないし、とりあえずここはやんわりとお断りしておこう。
「いや、あのさ……。気持ちは嬉しいんだけど、何日か前に美玖と別れたばっかりだし……」
「もう別れたんだからいいでしょ?私、2年間ずっと我慢したんだよ」
そんなこと言われてもな。
悪い子ではないんだけど、いきなり過ぎてわけわかんないよ……。
なかなか離れてくれないことに困り果てていると、渡部さんが目を潤ませながら顔を上げた。
お、この顔ちょっとかわいいかも。
「私の事、嫌い?やっぱりまだ美玖が好きなの?」
「いや、そういうんじゃないけど……。ただ、想定外の事言われてちょっと戸惑ってる。地味でつまらないってフラれたとこだし」
「全然地味でもないし、つまらなくもない。私はそのままの鴫野くんが好き。美玖みたいに鴫野くんを裏切ったりしないよ」
突然、渡部さんが僕の首の後ろに手を回し、伸び上がって唇にキスをした。
驚きはしたものの、あまり慣れてはいなさそうなお世辞にも上手とは言えないキスに、ほんの少し欲情を煽られる。
えーっ……と……。
なんだかよくわからないけど、僕の事好きだって言ってくれてるし、僕だって終わった恋をいつまでも引きずってないで前に進む必要があるわけだ。
この感じだと渡部さんは遊んでいる様子でもない。
まぁ……悪くない……かな?
僕はそんなことを考えながら、されるがままに渡部さんの下手くそなキスを受け入れる。
渡部さんの手が少し震えている事に気付いた。
なんだ、かわいいじゃん。
ちょっとビックリさせちゃおうかな。
イヤだって言われたらそれまでだ。
イタズラ心に火が点き、僕はされるがままになるのをやめて、渡部さんの頭を引き寄せ深く口付けて舌を絡める。
渡部さんは驚いて目を見開き一瞬ビクッと肩を震わせたかと思うと、また目を閉じて僕の激しいキスに必死で応えようとした。
僕が舌を動かすたびに肩を震わせながら吐息混じりに漏らす小さな声が、結構エロい。
嫌がらないとこを見ると、この間まで友達の彼氏だった男に、こんなふうにされる事を期待してたんだ。
きっと2年もの間、僕と付き合っている美玖を恨めしくも妬ましくも思いながら、友達のふりをしてつけ入る隙を狙ってたんだろう。
女ってわからない。
ちょっと気分が盛り上がって軽く胸に触れてみたりなんかしても、渡部さんは抵抗しない。
おいおい、いいのかよ。
こんな所でこんなことされて、ちょっとは抵抗しろっての。
美玖以外の女の子とキスするのも、体に触るのも久しぶりだ。
……夢の中を除いては。
嫌がっている様子もないし、せっかくだからもうちょっと楽しませてもらおうかな?なんてことを考えていると、突然会議室のドアが開いて、杏さんが姿を現した。
杏さんと思いきり目が合った。
この状況はまずい。
非常にまずい。
他に誰もいないとは言え、とりあえず会社でこれはまずい。
こんなところを誰かに見られでもしたら変な噂を流されかねない。
一刻も早く離れて欲しいのに、渡部さんはますます強く僕にしがみついた。
「好きなの!!私と付き合って!!」
どうしようか。
まさかの展開に頭が追い付かない。
僕は渡部さんに対して恋愛感情なんてないし、とりあえずここはやんわりとお断りしておこう。
「いや、あのさ……。気持ちは嬉しいんだけど、何日か前に美玖と別れたばっかりだし……」
「もう別れたんだからいいでしょ?私、2年間ずっと我慢したんだよ」
そんなこと言われてもな。
悪い子ではないんだけど、いきなり過ぎてわけわかんないよ……。
なかなか離れてくれないことに困り果てていると、渡部さんが目を潤ませながら顔を上げた。
お、この顔ちょっとかわいいかも。
「私の事、嫌い?やっぱりまだ美玖が好きなの?」
「いや、そういうんじゃないけど……。ただ、想定外の事言われてちょっと戸惑ってる。地味でつまらないってフラれたとこだし」
「全然地味でもないし、つまらなくもない。私はそのままの鴫野くんが好き。美玖みたいに鴫野くんを裏切ったりしないよ」
突然、渡部さんが僕の首の後ろに手を回し、伸び上がって唇にキスをした。
驚きはしたものの、あまり慣れてはいなさそうなお世辞にも上手とは言えないキスに、ほんの少し欲情を煽られる。
えーっ……と……。
なんだかよくわからないけど、僕の事好きだって言ってくれてるし、僕だって終わった恋をいつまでも引きずってないで前に進む必要があるわけだ。
この感じだと渡部さんは遊んでいる様子でもない。
まぁ……悪くない……かな?
僕はそんなことを考えながら、されるがままに渡部さんの下手くそなキスを受け入れる。
渡部さんの手が少し震えている事に気付いた。
なんだ、かわいいじゃん。
ちょっとビックリさせちゃおうかな。
イヤだって言われたらそれまでだ。
イタズラ心に火が点き、僕はされるがままになるのをやめて、渡部さんの頭を引き寄せ深く口付けて舌を絡める。
渡部さんは驚いて目を見開き一瞬ビクッと肩を震わせたかと思うと、また目を閉じて僕の激しいキスに必死で応えようとした。
僕が舌を動かすたびに肩を震わせながら吐息混じりに漏らす小さな声が、結構エロい。
嫌がらないとこを見ると、この間まで友達の彼氏だった男に、こんなふうにされる事を期待してたんだ。
きっと2年もの間、僕と付き合っている美玖を恨めしくも妬ましくも思いながら、友達のふりをしてつけ入る隙を狙ってたんだろう。
女ってわからない。
ちょっと気分が盛り上がって軽く胸に触れてみたりなんかしても、渡部さんは抵抗しない。
おいおい、いいのかよ。
こんな所でこんなことされて、ちょっとは抵抗しろっての。
美玖以外の女の子とキスするのも、体に触るのも久しぶりだ。
……夢の中を除いては。
嫌がっている様子もないし、せっかくだからもうちょっと楽しませてもらおうかな?なんてことを考えていると、突然会議室のドアが開いて、杏さんが姿を現した。
杏さんと思いきり目が合った。
この状況はまずい。
非常にまずい。
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