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聞き込み調査
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「結局男ってさ……何考えてるんだろう?」
「さぁ?そんなん私ら女にわかるわけないやん」
「だよねぇ……」
アラサーの女二人でどんなに考えてもなんの答も出ないまま、ひたすらチューハイを飲む。
酔って何もかも忘れたいのに、こんな時に限って全然酔えない。
こんな時に限って……というか、元々私は無駄にお酒に強すぎる、いわゆるザルってやつだ。
これくらいの量のお酒で酔うわけがない。
それがわかっている葉月は自分のペースを崩すことなく、明日の仕事に差し支えない程度にゆっくりと飲んでいる。
「あーもう、全然酔えないよ!!一度くらい記憶なくなるほど酔ってみたい!」
「確かに志織がへべれけになってるところなんか見たことないなぁ。もっと強い酒頼むか?」
「そうする」
メニューを広げて何を注文しようかと考えていると、空いていた隣のテーブル席に二人の男性客が座った。
「おっ、偶然だな!」
声を掛けられてそちらを向くと、隣の席に座っていたのは営業部の三島課長と瀧内くんだった。
三島課長は営業部にいた時にお世話になった3つ歳上の先輩で、入社10年目の32歳。
私が商品管理部に異動になった後も何かと気にかけてくれる。
明るく面倒見の良い優しい人で、女子社員からの人気が高いのはもちろん、社内外問わず人望が厚い。
瀧内くんはこの春まで商品管理部にいた眼鏡男子で、入社4年目の26歳。
今は営業部で頑張っている。
わりと可愛い顔をしているのに物静かで落ち着いていて、中身は年齢より少し大人びていると思う。
「お疲れ様です、三島課長。瀧内くんもお疲れ様」
「お疲れ様です」
「お疲れ。久しぶりに一緒に飲むか?」
三島課長の言葉に、私と葉月は思わず顔を見合わせた。
酒の勢いに任せるふりをして、女にはわからない男の本音を聞き出すチャンスじゃなかろうか。
「ぜひ!ご一緒させてください!!」
私たちは店員を呼び止めて相席にしてもらい、生ビールといくつかの料理を注文した。
そして運ばれてきたジョッキの生ビールで乾杯して、勢いよく喉に流し込む。
「二人ともさっきは険しい顔してたけど、なんか難しい話でもしてたのか?」
三島課長がビールを飲みながら何気なく尋ねた。
さすが三島課長、部下をよく見ていらっしゃる。
「難しいというか、私たちには理解できないというか……」
「ん?私たちには、って……」
私の言葉に三島課長は怪訝な顔をして首をかしげたけれど、瀧内くんはおそらく心底興味がないのだろう。
こちらを見向きもせず、黙ってビールを飲んでいる。
「オトコゴコロがわかりません」
私が答えるより早く葉月がそう言うと、三島課長はよほど驚いたのか、あやうくビールを吹き出しそうになった。
「オトコゴコロ?!」
「私らだけではどうしても理解できんことがあるんです。参考にお話聞かせてもらえませんか?私じゃなくて志織が知りたがってるんです」
葉月がそう言うと、三島課長はビールのジョッキをテーブルに置いて、不思議そうに私の方を見た。
護と付き合い始めて間もない頃、帰り際に偶然三島課長と会って一緒に食事に行ったときに、付き合っている相手が護だということは伏せて歳下の彼氏ができたと話してあるから、彼氏がいるんだから彼氏に聞けばいいのにと思っているかも知れない。
「さぁ?そんなん私ら女にわかるわけないやん」
「だよねぇ……」
アラサーの女二人でどんなに考えてもなんの答も出ないまま、ひたすらチューハイを飲む。
酔って何もかも忘れたいのに、こんな時に限って全然酔えない。
こんな時に限って……というか、元々私は無駄にお酒に強すぎる、いわゆるザルってやつだ。
これくらいの量のお酒で酔うわけがない。
それがわかっている葉月は自分のペースを崩すことなく、明日の仕事に差し支えない程度にゆっくりと飲んでいる。
「あーもう、全然酔えないよ!!一度くらい記憶なくなるほど酔ってみたい!」
「確かに志織がへべれけになってるところなんか見たことないなぁ。もっと強い酒頼むか?」
「そうする」
メニューを広げて何を注文しようかと考えていると、空いていた隣のテーブル席に二人の男性客が座った。
「おっ、偶然だな!」
声を掛けられてそちらを向くと、隣の席に座っていたのは営業部の三島課長と瀧内くんだった。
三島課長は営業部にいた時にお世話になった3つ歳上の先輩で、入社10年目の32歳。
私が商品管理部に異動になった後も何かと気にかけてくれる。
明るく面倒見の良い優しい人で、女子社員からの人気が高いのはもちろん、社内外問わず人望が厚い。
瀧内くんはこの春まで商品管理部にいた眼鏡男子で、入社4年目の26歳。
今は営業部で頑張っている。
わりと可愛い顔をしているのに物静かで落ち着いていて、中身は年齢より少し大人びていると思う。
「お疲れ様です、三島課長。瀧内くんもお疲れ様」
「お疲れ様です」
「お疲れ。久しぶりに一緒に飲むか?」
三島課長の言葉に、私と葉月は思わず顔を見合わせた。
酒の勢いに任せるふりをして、女にはわからない男の本音を聞き出すチャンスじゃなかろうか。
「ぜひ!ご一緒させてください!!」
私たちは店員を呼び止めて相席にしてもらい、生ビールといくつかの料理を注文した。
そして運ばれてきたジョッキの生ビールで乾杯して、勢いよく喉に流し込む。
「二人ともさっきは険しい顔してたけど、なんか難しい話でもしてたのか?」
三島課長がビールを飲みながら何気なく尋ねた。
さすが三島課長、部下をよく見ていらっしゃる。
「難しいというか、私たちには理解できないというか……」
「ん?私たちには、って……」
私の言葉に三島課長は怪訝な顔をして首をかしげたけれど、瀧内くんはおそらく心底興味がないのだろう。
こちらを見向きもせず、黙ってビールを飲んでいる。
「オトコゴコロがわかりません」
私が答えるより早く葉月がそう言うと、三島課長はよほど驚いたのか、あやうくビールを吹き出しそうになった。
「オトコゴコロ?!」
「私らだけではどうしても理解できんことがあるんです。参考にお話聞かせてもらえませんか?私じゃなくて志織が知りたがってるんです」
葉月がそう言うと、三島課長はビールのジョッキをテーブルに置いて、不思議そうに私の方を見た。
護と付き合い始めて間もない頃、帰り際に偶然三島課長と会って一緒に食事に行ったときに、付き合っている相手が護だということは伏せて歳下の彼氏ができたと話してあるから、彼氏がいるんだから彼氏に聞けばいいのにと思っているかも知れない。
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