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愛して欲しい 3
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「今日は時間あるの?」
「うん、大丈夫」
「じゃあやっぱり俺の部屋に行ってベッドでしよ。英梨さんのこと、いっぱい気持ち良くしてあげたいし」
その場の勢いでうっかり避妊もせずにしてしまいそうになったけど、避妊具は俺の部屋のベッドサイドの引き出しに入っている。
高校生の自分にとって避妊は欠かせないから、逸る気持ちを抑えながら英梨さんの手を引いて部屋へ行った。
それから俺たちは会えなかった間の寂しさを埋めるように、いつもより激しく体を求め合った。
英梨さんは俺が突き上げるたびに恍惚の表情で甘い声をあげていつになく乱れ、何度も果てた。
そして俺の名前を呼んで、「好き」「大好き」の言葉を繰り返した。
お互いに果てても飽きることなく肌に触れ合い、舌を絡めて熱を高める。
俺の指で浅いところをかき回され、焦らされた英梨さんの体は湿った音をたてて俺を欲しがる。
「もっと欲しい?」
耳元で意地悪く尋ねると、英梨さんは懇願するような目で俺を見つめた。
「欲しい……」
「そんなに俺のことが好き?」
「大好き……。大好きだから……潤くんが欲しいの。お願い、もっとして」
「いいよ、いくらでもしてあげる」
たとえこれが罪だとしてもかまわない。
こんなに好きだと言ってくれるなら、力が尽き果てるまででも、この体で英梨さんを悦ばせてあげたい。
体を繋げることで、英梨さんは前よりもずっと俺を好きになってくれた気がしたし、このまま俺から離れられなくなるほど、もっともっと俺を好きになればいいとさえ思った。
何度も抱き合ったあと、俺に腕枕をされた英梨さんは、俺の胸に唇を押し当てて強く吸った。
唇を離すとそこには赤い痕が残っていた。
これがキスマークというやつか。
つけられたのはもちろん、肉眼で見るのも初めてだ。
いつもはこんなことしないのに、どういう風の吹き回しなんだろう?
「何これ、マーキング的な?」
「そういうんじゃなくて……これがある間は私のこと忘れないでしょ?」
『他の女に目移りせずに私のことを片時も忘れないでいて』という意味なのか、それとも英梨さんが俺を好きだと思っていることを忘れないでいて欲しいということだろうか?
どちらにせよ英梨さんが俺を好きなことには変わりないはずだ。
「なくても俺は英梨さんのこと考えてるけど?じゃあ俺も英梨さんにつけようかな」
俺も同じようにしようと胸に唇を近付けると、英梨さんは俺の顔を両手でグイッと持ち上げて唇を重ねた。
「私はいいの。これ以上潤くんのこと考えたらおかしくなっちゃう」
「何それ。そんなに俺のことばっかり考えてるの?」
「そう……好きすぎて苦しくなるくらい」
そう言って英梨さんは俺の胸にしがみついた。
「ホント?嬉しいな」
きっと英梨さんはこの先もずっと俺を好きでいてくれる。
そう思うと嬉しくて、もっと俺を愛して欲しいという欲求が湧きあがり、そのためなら何をしても、嘘をついてでも英梨さんのことを繋ぎ止めたいと思う。
俺は英梨さんを抱きしめて、俺がいないとダメになるくらいにもっと好きになってくれと願いながら深くて長いキスをした。
「ねぇ潤くん」
「ん?何?」
「私、本当に潤くんが好きなの。潤くんは一度も言ってくれたことないけど……私のこと……好き?」
これだけ体を重ねても英梨さんを好きだとハッキリと思ったことはなかったけれど、こんなにも俺を好きだと言って求めてくれるところは好きだと思う。
だから俺はきっと英梨さんを好きなんだと自分に言い聞かせてうなずいた。
「もちろん俺も英梨さんが好きだよ」
俺が英梨さんの頭を優しく撫でながら目一杯甘い声で答えると、英梨さんは目を潤ませて俺を見つめたあと、俺の胸に顔をうずめた。
「ありがとう……すごく嬉しい……」
「何も泣かなくても……」
「だって……」
俺は泣きじゃくる英梨さんを抱きしめて「好きだよ」と言いながら何度もキスをした。
そしてまた言葉だけではない愛情を確かめたくて、英梨さんの体の奥の一番深いところに俺の痕を残したくて、激しく強く腰を打ち付けた。
英梨さんは涙を流しながら俺の名前を呼んで、吐息混じりの声で好きだと言いながら、俺の体を抱きしめた。
曖昧な気持ちに嘘をついたことは少し後ろめたかったけど、これで英梨さんが安心して俺を好きでいてくれるならそれでいいと思った。
「うん、大丈夫」
「じゃあやっぱり俺の部屋に行ってベッドでしよ。英梨さんのこと、いっぱい気持ち良くしてあげたいし」
その場の勢いでうっかり避妊もせずにしてしまいそうになったけど、避妊具は俺の部屋のベッドサイドの引き出しに入っている。
高校生の自分にとって避妊は欠かせないから、逸る気持ちを抑えながら英梨さんの手を引いて部屋へ行った。
それから俺たちは会えなかった間の寂しさを埋めるように、いつもより激しく体を求め合った。
英梨さんは俺が突き上げるたびに恍惚の表情で甘い声をあげていつになく乱れ、何度も果てた。
そして俺の名前を呼んで、「好き」「大好き」の言葉を繰り返した。
お互いに果てても飽きることなく肌に触れ合い、舌を絡めて熱を高める。
俺の指で浅いところをかき回され、焦らされた英梨さんの体は湿った音をたてて俺を欲しがる。
「もっと欲しい?」
耳元で意地悪く尋ねると、英梨さんは懇願するような目で俺を見つめた。
「欲しい……」
「そんなに俺のことが好き?」
「大好き……。大好きだから……潤くんが欲しいの。お願い、もっとして」
「いいよ、いくらでもしてあげる」
たとえこれが罪だとしてもかまわない。
こんなに好きだと言ってくれるなら、力が尽き果てるまででも、この体で英梨さんを悦ばせてあげたい。
体を繋げることで、英梨さんは前よりもずっと俺を好きになってくれた気がしたし、このまま俺から離れられなくなるほど、もっともっと俺を好きになればいいとさえ思った。
何度も抱き合ったあと、俺に腕枕をされた英梨さんは、俺の胸に唇を押し当てて強く吸った。
唇を離すとそこには赤い痕が残っていた。
これがキスマークというやつか。
つけられたのはもちろん、肉眼で見るのも初めてだ。
いつもはこんなことしないのに、どういう風の吹き回しなんだろう?
「何これ、マーキング的な?」
「そういうんじゃなくて……これがある間は私のこと忘れないでしょ?」
『他の女に目移りせずに私のことを片時も忘れないでいて』という意味なのか、それとも英梨さんが俺を好きだと思っていることを忘れないでいて欲しいということだろうか?
どちらにせよ英梨さんが俺を好きなことには変わりないはずだ。
「なくても俺は英梨さんのこと考えてるけど?じゃあ俺も英梨さんにつけようかな」
俺も同じようにしようと胸に唇を近付けると、英梨さんは俺の顔を両手でグイッと持ち上げて唇を重ねた。
「私はいいの。これ以上潤くんのこと考えたらおかしくなっちゃう」
「何それ。そんなに俺のことばっかり考えてるの?」
「そう……好きすぎて苦しくなるくらい」
そう言って英梨さんは俺の胸にしがみついた。
「ホント?嬉しいな」
きっと英梨さんはこの先もずっと俺を好きでいてくれる。
そう思うと嬉しくて、もっと俺を愛して欲しいという欲求が湧きあがり、そのためなら何をしても、嘘をついてでも英梨さんのことを繋ぎ止めたいと思う。
俺は英梨さんを抱きしめて、俺がいないとダメになるくらいにもっと好きになってくれと願いながら深くて長いキスをした。
「ねぇ潤くん」
「ん?何?」
「私、本当に潤くんが好きなの。潤くんは一度も言ってくれたことないけど……私のこと……好き?」
これだけ体を重ねても英梨さんを好きだとハッキリと思ったことはなかったけれど、こんなにも俺を好きだと言って求めてくれるところは好きだと思う。
だから俺はきっと英梨さんを好きなんだと自分に言い聞かせてうなずいた。
「もちろん俺も英梨さんが好きだよ」
俺が英梨さんの頭を優しく撫でながら目一杯甘い声で答えると、英梨さんは目を潤ませて俺を見つめたあと、俺の胸に顔をうずめた。
「ありがとう……すごく嬉しい……」
「何も泣かなくても……」
「だって……」
俺は泣きじゃくる英梨さんを抱きしめて「好きだよ」と言いながら何度もキスをした。
そしてまた言葉だけではない愛情を確かめたくて、英梨さんの体の奥の一番深いところに俺の痕を残したくて、激しく強く腰を打ち付けた。
英梨さんは涙を流しながら俺の名前を呼んで、吐息混じりの声で好きだと言いながら、俺の体を抱きしめた。
曖昧な気持ちに嘘をついたことは少し後ろめたかったけど、これで英梨さんが安心して俺を好きでいてくれるならそれでいいと思った。
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