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愛して欲しい 2
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それからの俺たちは、毎日のようにお互いの体を求め抱きしめ合った。
相変わらず英梨さんは俺を好きだと言って抱きしめてくれたし、俺が体に触れると気持ち良さそうにしてくれたから、それだけで俺は体よりも心が満たされた気がしていた。
いつも始まりはどちらからともなくという感じで、隣に座ったりそばにいたりするとどちらかが相手を抱きしめてキスをして、その流れで最後までする。
太一がくれた避妊具が底をつくと、家から少し遠い場所にあるドラッグストアへわざわざ足を運んで、こっそり調達したりもした。
だからと言ってそこまでしてセックスがしたかったわけでもなく、強いて言うなら英梨さんの愛情を感じられる一番手近でたしかな方法がそれだったんだと思う。
こんなに抵抗なく体を重ねられるということは、俺はもしかしてものすごく英梨さんのことが好きなんじゃないだろうかと思ったけど、いつも明確な答は出せないままでその思考を閉じた。
俺にとってただひとつ大切だったのは、愛されていると実感して安心できること。
それだけだった。
そんな生活を続けているうちにあっという間に夏休みが終わり、授業が終わって学校から帰ると夕方で、英梨さんとは入れ違いになることが増えた。
少し早く授業が終わって家に帰っても、うちでの仕事を終えて次の仕事に行こうとしている英梨さんとほんの数分顔を合わせてキスをする程度で、二人でゆっくり過ごすことができなくなった。
そうなると一緒にいる時間が長かったときには満たされていた俺の『愛されたい』という気持ちは満たされず、どんどん欲求不満になっていく。
仕事以外の時間でも毎日俺に会いに来てくれないかな。
そうすればずっと心も体も満たされて安心していられるのに。
そんなことばかり考えるようになり、勉強も手につかなくなった。
極端な話、好きだと言って抱きしめてくれるならセックスなんかしなくてもいい。
体で感じる快楽よりも、愛されていることの安心感に溺れて自分がするべきことをおろそかにしていた俺は、2学期が始まって1週間後の学力テストで大打撃を食らうことになった。
これまでは志望校に手が届く場所にいたのに、愛情を求めて自分を見失っている間に、志望校は手を伸ばしても届くかどうかわからないようなところまで遠のいていた。
さすがに危機を感じた俺は、必死で勉強してなんとか遅れを取り戻そうと足掻いた。
それでも心の中ではやっぱり英梨さんに会いたいとか、今すぐ抱きしめて欲しいとか、一晩中全身で俺を求めて好きだと言って欲しいと思ったりしていた。
けれど今までの努力を無駄にしたくはないから、煩悩まみれになりながらもなんとか己を奮い起たせた。
そんな日々がしばらく続き9月の中旬を過ぎた頃、授業が終わっていつものように家に帰ると、玄関の前で英梨さんが俺を待っていた。
依頼先の家の鍵は仕事が済んだら事務所に返して保管することになっているので、英梨さんはうちでの仕事を終えたあと、鍵を返しに行ってからここに戻ってきて、この時間なら会えるのではないかと思って俺を待っていたのだと言った。
久しぶりに会えたことが嬉しくて、家の中に入るなり挨拶もそこそこに、俺は夢中で英梨さんを抱きしめ、何度もキスをした。
「潤くん、会いたかった」
「俺も会いたかった」
部屋まで行くのももどかしく、俺は英梨さんをリビングのソファーに押し倒して服を脱がせ、いつもより性急に求めた。
「どうしたの?今日はなんだかいつもより激しいみたい……」
「ずっと会えなくて寂しかったから、早く英梨さんと繋がりたいんだけど……こんなガキっぽい俺は嫌い?」
早く好きだと言って欲しくて、わざとらしく試すようなことを言うと、英梨さんは俺を愛しそうにギュッと抱きしめた。
「ううん、どんな潤くんも好き。大好きだから、いっぱいして」
久しぶりに好きだと言ってもらえたことで、渇いていた心が潤っていく気がした。
相変わらず英梨さんは俺を好きだと言って抱きしめてくれたし、俺が体に触れると気持ち良さそうにしてくれたから、それだけで俺は体よりも心が満たされた気がしていた。
いつも始まりはどちらからともなくという感じで、隣に座ったりそばにいたりするとどちらかが相手を抱きしめてキスをして、その流れで最後までする。
太一がくれた避妊具が底をつくと、家から少し遠い場所にあるドラッグストアへわざわざ足を運んで、こっそり調達したりもした。
だからと言ってそこまでしてセックスがしたかったわけでもなく、強いて言うなら英梨さんの愛情を感じられる一番手近でたしかな方法がそれだったんだと思う。
こんなに抵抗なく体を重ねられるということは、俺はもしかしてものすごく英梨さんのことが好きなんじゃないだろうかと思ったけど、いつも明確な答は出せないままでその思考を閉じた。
俺にとってただひとつ大切だったのは、愛されていると実感して安心できること。
それだけだった。
そんな生活を続けているうちにあっという間に夏休みが終わり、授業が終わって学校から帰ると夕方で、英梨さんとは入れ違いになることが増えた。
少し早く授業が終わって家に帰っても、うちでの仕事を終えて次の仕事に行こうとしている英梨さんとほんの数分顔を合わせてキスをする程度で、二人でゆっくり過ごすことができなくなった。
そうなると一緒にいる時間が長かったときには満たされていた俺の『愛されたい』という気持ちは満たされず、どんどん欲求不満になっていく。
仕事以外の時間でも毎日俺に会いに来てくれないかな。
そうすればずっと心も体も満たされて安心していられるのに。
そんなことばかり考えるようになり、勉強も手につかなくなった。
極端な話、好きだと言って抱きしめてくれるならセックスなんかしなくてもいい。
体で感じる快楽よりも、愛されていることの安心感に溺れて自分がするべきことをおろそかにしていた俺は、2学期が始まって1週間後の学力テストで大打撃を食らうことになった。
これまでは志望校に手が届く場所にいたのに、愛情を求めて自分を見失っている間に、志望校は手を伸ばしても届くかどうかわからないようなところまで遠のいていた。
さすがに危機を感じた俺は、必死で勉強してなんとか遅れを取り戻そうと足掻いた。
それでも心の中ではやっぱり英梨さんに会いたいとか、今すぐ抱きしめて欲しいとか、一晩中全身で俺を求めて好きだと言って欲しいと思ったりしていた。
けれど今までの努力を無駄にしたくはないから、煩悩まみれになりながらもなんとか己を奮い起たせた。
そんな日々がしばらく続き9月の中旬を過ぎた頃、授業が終わっていつものように家に帰ると、玄関の前で英梨さんが俺を待っていた。
依頼先の家の鍵は仕事が済んだら事務所に返して保管することになっているので、英梨さんはうちでの仕事を終えたあと、鍵を返しに行ってからここに戻ってきて、この時間なら会えるのではないかと思って俺を待っていたのだと言った。
久しぶりに会えたことが嬉しくて、家の中に入るなり挨拶もそこそこに、俺は夢中で英梨さんを抱きしめ、何度もキスをした。
「潤くん、会いたかった」
「俺も会いたかった」
部屋まで行くのももどかしく、俺は英梨さんをリビングのソファーに押し倒して服を脱がせ、いつもより性急に求めた。
「どうしたの?今日はなんだかいつもより激しいみたい……」
「ずっと会えなくて寂しかったから、早く英梨さんと繋がりたいんだけど……こんなガキっぽい俺は嫌い?」
早く好きだと言って欲しくて、わざとらしく試すようなことを言うと、英梨さんは俺を愛しそうにギュッと抱きしめた。
「ううん、どんな潤くんも好き。大好きだから、いっぱいして」
久しぶりに好きだと言ってもらえたことで、渇いていた心が潤っていく気がした。
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