何でもします! ~死神少女万事屋物語~

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第一章 初依頼、初仕事 一話六千文字

初仕事 3

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 広大な庭園を抜けた先にあったのは、彫刻の施された巨大な玄関扉であった。
 幸いなことに、あの電撃術式を除いて庭園に罠は仕掛けられていなかったのである。用意周到な者であれど、電撃術式を破られるとは予想だにしかなかったのであろうか。しかし、人類種国チュヴァンに居を構えているなら十分すぎる防犯ではある。あの罠が万事屋コンビ以外の何者かが受けようものなら、誤謬あらず死人が発生していたに相違あるまい。アレクも一応人類種クライネンではあるが、例を外れた性能ゆえに無事だったのであろう。尤もあの術式をもう数分体験しておれば、間違いなくあの世逝きが決まるが。

「流石は富豪だ。ソフィんちとは比較になんねぇ」

「そりゃあ富豪ですからね。私たちが食べられない物をおやつ感覚で食べてしまうような人間ですから」

「なぜ人間は金が大量に手に入れば、こうもありがたみを忘れちまうんだ? アーブラハムの爪の垢を煎じて飲ませてやりたいぜ……」

「金というのはそういう物ですよ。自分が裕福になると、途端に人間は変わってしまうものです」

「まずはその前に、変態性を直さなきゃならねぇけどな」

 隠密行動を心掛けて、アレクは静かに巨大な扉をゆっくりと開く。南京錠に編まれていた防護術式らしきものは発動しない。鍵穴があるというのに、不用心すぎると思う。
 玄関扉は、十数秒の時間を経て全開。扉を開いた先にあったのは、外界となんら変わらない暗闇の巣窟であった。
 状況は過酷である。まさか、アレクも屋敷に灯火一つないとは思わなかった。外からの様子を見て窓に灯りが何一つ見当たらなかった時点で、少し嫌な予感はしていたが……。

「屋敷に入ると月光を遮られちまう。リア、照明代わりになる魔法を使えねぇのか?」

「一応使えますが、得意分野ではありませんので……」

「周りが見えるようになればそれでいい。俺の微精霊接続神経は羸弱だからな。照明代わりも出せやしねぇ」

 アレクがそう言うと、リアは微かな逡巡を経て紫紺の双眸を輝かせた。
 周囲の微精霊が淡い光を放ち始め、それは彼女の掌へ集結してゆく。そして収束の果てに生まれたのは、淡い金色の光を放つ玉であった。得意分野ではないゆえに確かに灯りとしてはやや明るみに欠けるが、この際では申し分ないほどのレベルだ。

「もしもこの明かりで警備に気づかれたら、俺が静かに気絶させてやる。だからリアはこれを頼む」

「いえ、警備の気絶は私がさせましょう。私、睡眠魔法が使えるので、人間程度なら簡単に対処できます」

「……ならお願いしよう」

 やはり、最上位種の名は伊達ではない。微精霊接続神経の優劣差というものは、ここまで性能の差異を生み出してしまうのである。

「では、行きましょうか」

 軽快な足取りでリアは歩く。アレクは後を追う。
 玄関ホール。エリアの端には幾つもの扉があり、中央よりやや手前に設置された階段には、緋色のカーペットが敷かれている。階段自体は木製、それを除いて玄関ホールの床は石タイルによって構成されていた。リアの光玉に照らされるタイルは、淡い光を微かに反射している。

「見た感じ、アーベルは恐らく二階か三階だな。一階は食事場やら書庫やら、白昼に使用するような場所ぐらいしかねぇだろうと俺は踏む」

「この国の富豪さんは大体そうですね。あと、三階に寝室を設けていることも多いです。私はかなりの確率でアーベルは三階にいると思います」

「しかし第一目的は少女たちの救出だ。まずはそいつらを探さねぇと……」

 勘違いをしてはならない。この依頼、初仕事の目的は飽くまでも少女たちの救出である。第一目的と第二目的を混同させてはならない。混同させては凡愚の極みである。

「しかし困りましたね。こうまで屋敷が広いと、囚われた子たちを見つけるのに骨が折れます。アーベルを先に捕らえて、少女たちの場所を尋問するほうが効率的ではないでしょうか?」

「――――! 確かにそっちのほうが効率的だ。そいつをぶん殴るのは少女たちを救出した後に達成できるし、第一目的第二目的共にクリア。尋問なんてしなくても、大抵の奴はお前を見れば喜んで情報提供してくれる」

 殺意を露わにした死神を目前に平然としていられる人間など、恐らくこの世には居るまい。少しでも殺すぞと脅しをかければ、ほいほいと話してくれるであろう。
 ――目標は固まった。

「今回の目標は、アーベルをとっ捕まえて洗いざらい悪事をぶちまけさせ、尚且つ囚われた少女たちを救出する! そうと決まりゃあ、さっさと三階へ向かわねぇとな!」

「ですが罠には気を付けてくださいよ。上位種以上が仕掛けた罠となれば、最悪即死亡する可能性だってありますから」

 そんなことはわかっている――とアレクは苦笑する。あの南京錠の出来事を脳内に焼き付けている。あれはヤバイ。すごくヤバイ。

「あの南京錠を見た後じゃ今更過ぎるっての。……十分に警戒していくぞ」

 胆力の籠りし紫紺の双眸を淡く光らせ、アレクは睥睨するかの如くに両目を細める。それに呼応するように、リアの双眸も淡く光る。
 石タイルを舐るように警戒しながら歩を進め、問題なく玄関ホール階段へ到着。魔法陣の痕跡を血眼になってまじまじと探し、赤絨毯の柔和な感触を踏みしめながら、階段を一段一段じっくりと上ってゆく。
 先陣を切るのはリア。後ろはアレク。彼は背後からの襲撃にも対抗できるよう、後ろにも注意を払っておく。

「――――――!」

 リアには聞き取れぬほどに微弱であったのか、はたまた警戒を疎かにしていたからであろうか。
 聴覚を研ぎ澄ましていたアレクの鼓膜が、何かの落下音らしきものに反応した。場所はこの階段の下に位置する扉の奥、やや重量感のある物が落ちたかの如き音であった。

「……聞こえたか?」

「何がでしょうか?」

 緊張感に表情を強張らせるアレクに対し、リアはきょとんとした面持ちを以て返事を返す。

「物音だ。この階段の下の扉の最奥で、何かが落ちる音がした」

「……因みに、足音は聞こえましたか?」

「いや、聞こえない。落下音だけだ」

 とんとん拍子に進めていた歩を止め、リアは顎をさすり黙考する。この間五秒未満。

「無視して問題ないかと。気にするだけ脳味噌が勿体ないです」

「……そうか」

 五秒間に脳内で何を思考していたか、非常に興味深いことではある。思考の共有ができるのであれば、是が非でも懇願したい気持ちだ。しかし、脳内を覗くのは無粋の極みであろうか――とアレクは思う。
 両者は、再び歩を進めた。――二階へ辿り着いた。

「止まってください」

 前へ進まんとする肉体を細き右腕で制したのは、紛うことなき死神の少女であった。
 痩躯な身体に華奢な腕が当たり、アレクは全身が凍結したかの如き錯覚を得て止まる。

「……どうした」

「私の足元前を見てください」

 命令に従って見ると、「止まってください」と言われたのも納得がいった。
 豪華絢爛に彩られた緋色の絨毯。僅かに目を凝らさんとすれば、漆黒色を纏った魔法陣が丁寧に編まれていることに気づく。それは宛ら暗澹たる邪気の具現化。悪辣なるこの魔法陣を傍観し、アレクは確信をもって言える。

「……殺す気満々じゃねぇか」

「はい、殺す気満々です。地獄へ通ずる落とし穴です」

 鳥肌が立つ感覚を実感した。しかしその傍ら、不可思議なことに郷愁に駆られた気がする。
 
「可能であれば除去したいのですが、この魔法陣の破壊にはかなり骨が折れそうです。ここは飛び越えましょう」

 そう発言するや否や、リアは軽快に跳躍し魔法陣を突破。アレクも後を追い、魔法陣を飛び越えて周囲を見渡す。

「……いくらなんでも笊すぎねぇか? 門番どころか、見回りすら姿が見えねぇ」

 あれほど猫の如くに警戒心を露わにして進んだというのに、これではまるで無駄骨ではあるまいか。こうポキポキと折れるほどに今はカルシウムが足りぬというのに、とんだ仕打ちである――とアレクは奈落に落下しつつある精神を何とか持ち上げて思う。

「誰も来られまいと自信満々だったのでしょうかねぇ? なんだか馬鹿にされているようで自然と腹が立ちます。もうこの屋敷を全部叩き切って、囚われた少女たちを救ってさっさと帰りましょうよ。帰って温かいシチューでも食べましょうよ」

「いや、いかんだろ」

 この巨大建造物を空気の如くに截断することは、リアにとっては呼吸をするよりも容易であろう。しかし後々のことを考えれば屋敷を襲った犯罪者として追われる未来が見えるし、少女たちが破壊の渦に巻き込まれる可能性だって否定できぬ。対極的視点に欠けているとは正にこのことである。食物連鎖の頂点に君臨する者であるからこそ、弱者をよく見据えることが重要なのだ。もしも彼女単体でこの場に放棄されようものなら、この屋敷どころかここ一帯がただの残滓と化すであろう。

「――――何か聞こえますね」

 そう言うや否や、リアは俊敏な身のこなしで蜘蛛の如きに天井に張り付く。

「お、おいリア……!」

「――――欷歔が聞こえます。すすり泣く声がします」

 アレクを悉くに無視して天井を這いずり、リアは己の耳が捉える音を目指して進む。
 
「……っ」

 階段を上って三番目の扉、ここだ。
 二人……いや、三人か。聴覚を研ぎ澄ませば、金属の擦れる音と少女のすすり泣く声が聞こえる。
 そして扉を開く位置に――電撃術式が張られている。十中八九あの扉の先にいるのは、アーベルに囚われた村の娘たち。
――――――。

「……そういえば私、空飛べるんでしたね」

 嗚呼、なんて自分は馬鹿なんだろう。天井を這う必要性など皆無ではないか。これではアレクに自分が馬鹿であることがばれてしまう。

「アホか、お前」

 思考を見透かしていたのか定かではないが、少なくとも自分が馬鹿であることは存じているらしい。
 張り付くのをやめて重力に身を任せ、衝撃が訪れる手前に浮遊感が身を包んだ。身体が浮いている。

「よしっ」

 魔法陣に足を踏み入れぬよう注意してドアノブを握り、ゆっくりと捻って扉を開く。この扉は押すのではなく、引く仕様らしい。
 リアが扉を開いた直後にアレクは前方へ低く跳躍し、開いた扉にしがみ付いて室内へと入った。そのあとを彼女は追う。

「「「――――――!」」」

 二人の視界に映ったのは、手枷足枷によって拘束された三人の少女であった。
 若い。艶のある林檎のようであった。容姿の若さに於いてはリアとさほど変わらない。
 
「――待っていやがれアーベル。その腐った人間性、折れるぐらいに叩いてやらぁ」

 三人の少女の身体には、目立つ傷は刻まれていなかった。だが、心には深い深い傷が刻まれていた。
 膿が出ている。目の端から出ている。

「……あ、人……」

「ぅぁ……ぅぅ……」

「…………」

 少女たちの肌にピタリと付けられた手枷足枷を注視して、リアは歯噛みするように唇を噛んだ。

「まずい……。このままでは、この子たちを助けられません……!」

「――ッ! なぜだ!?」

 焦り故であろうか。無意識に湧き上がる怒気に眉間に深い彫りを刻み、アレクは荒げた声音で彼女に問うた。
 悔し気ながらも冷静さを欠かぬリアは、宙に浮かぶ光玉に照らされながら言う。

「枷部分があまりにも密着しすぎています。私の鎌で切断しようとすれば、最悪皮膚ごと切ってしまう可能性が……」

「鎖だけじゃダメなのか!?」

「鎖部分に細かい術式が編まれています……。恐らくは、あの南京錠と同じ……」

 手枷足枷を繋ぐ鎖に術式が編まれているという現実は、微かなる希望さえも余すことなく飲み干した。胃へといざなった希望を消化して肥大化するのは、差し詰め絶望と言うべきであろうか。
 ――拘束された三人の少女は、怯える子犬の如き表情で身体を震慄させている。
 色濃く畏怖の残る双眸が、アレクの紫紺の双眸をじっと見つめている。死神らしき風貌であろうとも、確かに救いの手を差し伸べてくれるよう祈っているのだ。身動きがとれぬ肉体で救いを求める姿が、目を当てられぬほどにむごたらしい。

「……絶対、救ってみせる」

 誓う、必ず自由にしてみせると。
 黒色のウエストバッグを緩慢に外し、アレクは『記録』を入れたそれを少女たちの袂へ置く。三人の少女は、置かれた物を眺めたまま動こうとしない。小刻みに震える身体を抑えるのに精一杯であると言わんばかりに、ただ畏怖するように痩躯な肉体を窄めている。

「――――此処でうじうじしている暇はありません。アーベルを捕らえ、枷を開錠する必要があります。仮に執事なる者が早く目覚めようものなら、警戒心を煽る結果になってしまいます」

 時は停滞を知らず、時は経過しか知らぬ。
 情けのつもりか定かではない窓から差し込む月光。典型的な監獄を彷彿とさせる、灰色の煉瓦によって構成された部屋。静寂に包まれた孤独感漂うこの空間に佇む今も、時は刻一刻と進行を続けている。

「そうだな……奴を探そう」

 第一目的と第二目的は表裏ひょうり逆転となってしまったが、そうせねば依頼そのものの達成は望めぬ。
 怒気は、膜を張るほどに器を満たした。鬱憤を晴らすには、丁度良き頃合いであろう。

「あ、そこは」

 アーベルを探すべく部屋を去ろうと慮るアレクは、豪華絢爛たる緋色の絨毯を踏みしめて思い出した。
 今し方の記憶を辿ろう。この部屋に入室する際、アレクはどのような手段を講じたであろうか。ドアの前に立ち、ドアノブを捻ったか。将又、ドアの前に立って蹴り破ったか。アレクは、張り裂けんばかりに胸を張って言える。否である――と。

「がぁぁぁぁあああぁぁああぁぁあ!?」

 忘れていた、電撃術式が張られていることを。



作者
「尺調整の為に書いている所為で、作者の言葉が恒例化しつつあります。今回も文章力の鍛錬をしましたが、自分の作品を読み返してみるとかなり変化しているなぁと思います。語彙力は上がっているような気はしなくもないですが、その分読みにくさが増した気がして本末転倒でないかと思う自分がいます」
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