33 / 34
本編
エピローグ
しおりを挟む
追い出された七匹目の子山羊は……泣いて、泣いて、ただ森をさまよいました。
しかし子山羊は途中で出会った黒山羊と白山羊二匹に可愛がられました、
二匹はとても心の優しい山羊でした。
しかし黒山羊はやがて病気で死に、白山羊も七匹目の子を狙ったオオカミに唆された狩人に殺されてしましました。
七匹目を狙ったオオカミはあらゆる手を使い、七匹目の子山羊を自分のモノにしようとしました。
オオカミから逃げる途中、狼の王さま……狼王に子山羊は出会いました。最初はその狼王に食べられると思いました。
しかし、その子山羊を好きになった狼王は勇敢にも七匹目を狙ったオオカミに立ち向かいます。
毒蛇や幽霊、暴れ馬は七匹目を狙うオオカミに唆されていろいろ子山羊の行く手を阻みました。
しかし、狼王も引きませんでした。
「この子はおれが守る! おれが守って見せる!」
狼王は毒蛇も幽霊も暴れ馬にも、子山羊と協力しながらあらゆる障害を越えてきます。
しかし、七匹目の子山羊は不意を突かれて七匹目を狙うオオカミに殺されました。
怒った狼王は七匹目を狙うオオカミと闘います、そこに一匹のイカルが現れて……
「ごめんなさい、ぼくが七匹目の子山羊さんを追い出される原因を作ったの」
イカルはそう言ってあやまり、七匹目の子山羊に何もできなかったのを後悔していました。
そして狼王に詫びた後、イカルは「さようなら」と告げます、七匹目を狙うオオカミを道連れして雷に打たれました。
二匹は雷に打たれて黒こげになりました。
狼王は子山羊に「戻ってきておくれ」と子山羊の亡骸に泣きつきました。
するとどうでしょう。
月の精が現れ、不思議な光に子山羊の亡骸を包み込み、白い毛皮を持った狼へと生まれ変わらせました。
その姿を見て狼王は喜び、白狼に生まれ変わった子山羊と幸せに暮らしたのでした……。
・
・
・
「めでたしめでたし……」
「「こやぎさんとおおかみの王さまはしあわせになれたの?」」
二人の男女の子供が七歩にそう尋ねた。
「……なれたよ。」
二人の子供に優しくそう答えると七歩は……、
「ほら、もう寝る時間だよ? 幸音、朔人。もうねんね」
「「え~~。」」
幸音と朔人と呼ばれた子供たちはつまらなそうに返事を返す。
「まだおはなしききたーい」
「ほら……朧パパが怒るよ?」
「「それはもっといや~~」」
駄々をこねる我が子達に朧に叱られると七歩が言うと、二人は嫌だと答える。
「ねえ、七歩パパ……朧パパはこのおおかみの王さまのようにつよい?」
二人の子供たちの片割れである幸音がそう尋ねてきた、その言葉に笑みを浮かべ七歩は……
「うん、とっても強いよ」
と答えた、子供たちは「ふぅん」「そうなんだー」と答えるだけだったがそれでも七歩は幸せに包まれていた。朧といるから自分は子供たちに囲まれ、今幸せなのだと七歩は思っていたからだった。
ようやく子供たちが寝息を立てると朧が歩み寄り……
「漸く、寝たんだな?」
七歩に子供たちが寝たことを聞いて来た。
「うん、ほら……僕たちも寝よう?」
七歩がそう言うと朧も笑顔で返し、寝息を立てるのだった……。
しかし子山羊は途中で出会った黒山羊と白山羊二匹に可愛がられました、
二匹はとても心の優しい山羊でした。
しかし黒山羊はやがて病気で死に、白山羊も七匹目の子を狙ったオオカミに唆された狩人に殺されてしましました。
七匹目を狙ったオオカミはあらゆる手を使い、七匹目の子山羊を自分のモノにしようとしました。
オオカミから逃げる途中、狼の王さま……狼王に子山羊は出会いました。最初はその狼王に食べられると思いました。
しかし、その子山羊を好きになった狼王は勇敢にも七匹目を狙ったオオカミに立ち向かいます。
毒蛇や幽霊、暴れ馬は七匹目を狙うオオカミに唆されていろいろ子山羊の行く手を阻みました。
しかし、狼王も引きませんでした。
「この子はおれが守る! おれが守って見せる!」
狼王は毒蛇も幽霊も暴れ馬にも、子山羊と協力しながらあらゆる障害を越えてきます。
しかし、七匹目の子山羊は不意を突かれて七匹目を狙うオオカミに殺されました。
怒った狼王は七匹目を狙うオオカミと闘います、そこに一匹のイカルが現れて……
「ごめんなさい、ぼくが七匹目の子山羊さんを追い出される原因を作ったの」
イカルはそう言ってあやまり、七匹目の子山羊に何もできなかったのを後悔していました。
そして狼王に詫びた後、イカルは「さようなら」と告げます、七匹目を狙うオオカミを道連れして雷に打たれました。
二匹は雷に打たれて黒こげになりました。
狼王は子山羊に「戻ってきておくれ」と子山羊の亡骸に泣きつきました。
するとどうでしょう。
月の精が現れ、不思議な光に子山羊の亡骸を包み込み、白い毛皮を持った狼へと生まれ変わらせました。
その姿を見て狼王は喜び、白狼に生まれ変わった子山羊と幸せに暮らしたのでした……。
・
・
・
「めでたしめでたし……」
「「こやぎさんとおおかみの王さまはしあわせになれたの?」」
二人の男女の子供が七歩にそう尋ねた。
「……なれたよ。」
二人の子供に優しくそう答えると七歩は……、
「ほら、もう寝る時間だよ? 幸音、朔人。もうねんね」
「「え~~。」」
幸音と朔人と呼ばれた子供たちはつまらなそうに返事を返す。
「まだおはなしききたーい」
「ほら……朧パパが怒るよ?」
「「それはもっといや~~」」
駄々をこねる我が子達に朧に叱られると七歩が言うと、二人は嫌だと答える。
「ねえ、七歩パパ……朧パパはこのおおかみの王さまのようにつよい?」
二人の子供たちの片割れである幸音がそう尋ねてきた、その言葉に笑みを浮かべ七歩は……
「うん、とっても強いよ」
と答えた、子供たちは「ふぅん」「そうなんだー」と答えるだけだったがそれでも七歩は幸せに包まれていた。朧といるから自分は子供たちに囲まれ、今幸せなのだと七歩は思っていたからだった。
ようやく子供たちが寝息を立てると朧が歩み寄り……
「漸く、寝たんだな?」
七歩に子供たちが寝たことを聞いて来た。
「うん、ほら……僕たちも寝よう?」
七歩がそう言うと朧も笑顔で返し、寝息を立てるのだった……。
0
お気に入りに追加
221
あなたにおすすめの小説

いつかコントローラーを投げ出して
せんぷう
BL
オメガバース。世界で男女以外に、アルファ・ベータ・オメガと性別が枝分かれした世界で新たにもう一つの性が発見された。
世界的にはレアなオメガ、アルファ以上の神に選別されたと言われる特異種。
バランサー。
アルファ、ベータ、オメガになるかを自らの意思で選択でき、バランサーの状態ならどのようなフェロモンですら影響を受けない、むしろ自身のフェロモンにより周囲を調伏できる最強の性別。
これは、バランサーであることを隠した少年の少し不運で不思議な出会いの物語。
裏社会のトップにして最強のアルファ攻め
×
最強種バランサーであることをそれとなく隠して生活する兄弟想いな受け
※オメガバース特殊設定、追加性別有り
.

目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。

ヤクザと捨て子
幕間ささめ
BL
執着溺愛ヤクザ幹部×箱入り義理息子
ヤクザの事務所前に捨てられた子どもを自分好みに育てるヤクザ幹部とそんな保護者に育てられてる箱入り男子のお話。
ヤクザは頭の切れる爽やかな風貌の腹黒紳士。息子は細身の美男子の空回り全力少年。


アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜
車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。
変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話
ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。
βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。
そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。
イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。
3部構成のうち、1部まで公開予定です。
イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。
最新はTwitterに掲載しています。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる