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番外編

2-5 王子

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侍女と侍従の苦労話の、さらにあとのお話。
第一王子オーランドの独白。
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 可愛らしい姫君だと思った。結婚式で、初めて顔を合わせたとき。
「アンリエッタと申します。これからどうぞ、末永くよろしくお願いいたします」
 緊張で頬をまだらに染めながら、美しい所作でドレスの裾をつまみ、はにかみながら礼をした姿に、良心の呵責を覚えたほどだ。
 ――自分は今から、この妃を蔑ろに扱う。
 彼女が王妃の手先である疑いが少しでもある以上、決して手なずけられるわけにはいかない。その思いで彼女をぞんざいに扱ったのだが――思いがけず、彼女はしぶとかった。
 寝室に入って鍵をかけるわ、娼館に自分からついてくるわ、娼婦のドレスを着込んで迫ってくるわ――意外な押しの強さを表す事例は挙げていけばきりがない。
 だが、その姿勢があったから、オーランドも認めざるを得なかった。
 彼女という存在を。彼女を――素直に、愛おしい、と思い始めたということを。


(……好きになるということは、同時に、嫌われることへの恐怖を持つということなのか)
 応接間に押し込められてから少なくない時間が過ぎている。取り次ぎに出たアンリエッタの侍女は、わざと女主人へ報せるのを遅らせているのかも知れない。
 思わずそう勘ぐってしまうのは、彼女の態度が妻以上に冷たく乱暴だったからだろう。
(無視され始めてから、もう一週間、か――)
 思えば自分もよく耐えた。妻と口を利くどころか目も合わせられないなんて、彼女を愛する今の自分にはなによりの拷問だったのだ。
 一週間前。熱が下がり、朝議に出席するため出てきたアンリエッタは、オーランドを見るなりあからさまにふいっと顔を反らした。
 無理もないと思った。浴場での一件はオーランドにも責任がある。もしかしたら顔を合わせるのは恥ずかしいのかも知れない。
 どのみち明日、明後日になればもとに戻るだろうと、オーランドは楽観的に考えていた。
 そうして好きにさせていたが、さすがに三日、四日と続くと気が滅入ってくる。
 そうして五日が過ぎた頃には、オーランドはとんでもない思いを抱くようになってしまった。
(これは……本気で、嫌われたんじゃないだろうな?)
 突然浮かんだ自分の考えを、笑い飛ばすことはできなかった。
 なにせ過去の行いが行いだ。いつ愛想を尽かされてもおかしくない。それだけのことを彼女にしてしまった自覚はある。
 今も、初夜のときの彼女の泣き顔を不意に思い出しては、後悔の念に苦しめられるくらいだ。彼女が幸せそうな表情をするたび、過去に自分がしたことが苦々しく思えて、それを払拭するためにも、彼女を大切にしようと思っているわけだが――
(彼女の欲情した姿にあっけなく理性を飛ばされて、熱を出させるまでむさぼってしまうんだからな……)
 自分は決して性欲が強いほうではなかったのに、とオーランドは頭を抱える。舞踏会で可愛らしい令嬢に微笑まれても、美しいご婦人に秋波を送られても、王子らしい鷹揚さで受け止め、受け流すことができていた。
 彼女たちよりずっと高等な手管を持つ高級娼婦たちですら、オーランドから理性を奪うことはなかったというのに。
(なのにアンリエッタが絡むと、どうしようもなく昂ぶるのを抑えられない)
 まるで十代の頃に戻ったような自分の身体に、一番戸惑っているのはオーランドだと言ったら、果たして誰か信じてくれるのだろうか。
 そんな自分自身を、オーランドは空恐ろしくも感じてしまう。自分の出生を知って、半ば自暴自棄になったときでさえ、自分をコントロールすることができていたというのに、それができなくなってしまうなんて――
(溺れるとは、こういうことなんだな……)
 だからこそ、もし彼女が自分に背を向けるようなことになったら、自分がどんな行動を取るのかがわからない。ただでさえ自分を拒絶する彼女を、その場で押し倒して、さらに傷つけてしまうのではないかと気が気ではない。
 ――だからこそ、今朝は彼女と目を合わせることができなかった。
 目が合って、またそっぽを向かれたら、自分がどんな反応をするかわからない。
 それでなくても今日までさんざん無視されて、心の中にはひどい嵐が吹き荒れているのだ。これ以上のダメージはどう考えても致命的だ。傷つく、なんて表現では追いつけないほど、ずたずたになってしまうことが目に見えている。
 正直言って、もう限界だった。これ以上この状態が続いたら神経が持たない。平静を装うことなどまず無理だ。今だって相当ぎりぎりだというのに。
 だからこそ、ユーリの言葉に蹴飛ばされるようにして、ここまでやってきたわけなのだが……
(……顔を、見せてくれなかったら)
 目の前の扉が開いたとき、入ってきたのが愛しい妻ではなく侍女だったら。そしてその口から「王子妃様はお会いしたくないとおっしゃっています」という言葉が告げられたら……
 そんな恐ろしい想像までしてしまったとき、扉が控えめにノックされた。
 大げさなほどびくりと肩を揺らしてしまって、ここに誰もいなかったことを感謝してしまう。とてもではないが、今のオーランドの反応を見たら、一国の王子としてあまりに情けないと頭を抱える人間が大半だろう。
(不思議だな。ここ一年は、むしろそう思ってくれたほうがありがたいとすら思っていたのに)
 アンリエッタを妻に娶って、彼女を幸せにしたいと思ったときから、そんな後ろ向きな気分はまったくなくなってしまった。
 それどころか、彼女を笑顔にするために、自分にできることならなんでもやると思えるくらいになってきて――
(……重症だな)
 思わず苦笑したとき、扉の向こうからおずおずとした声が聞こえてきた。
「あの……アンリエッタです。オーランド様、入っても……よろしいでしょうか?」
 おずおずとした声に、オーランドは気づけば立ち上がっていた。
 大股で部屋を横切り、扉をぐいっと力を込めて開く。アンリエッタもノブを掴んでいたため、急に引っ張られて「きゃっ!」と声を上げた。
 倒れ込んできた小さな身体を、夢中になって抱きしめる。
「お、オーランド様……」
「すまなかった」
 信じられないほどすんなり、謝罪の言葉が口から漏れた。
 腕の中で、アンリエッタが目を見開いた気配が伝わってくる。柔らかな金の髪を掻き上げながら、オーランドはただようカメリアの香油の匂いに早くもおかしくなりそうだった。
「おれがどうかしていた。いくらでも謝る。だから――そろそろ口を利いてくれないか?」
 我ながらなんと情けない言葉だと思うが、緊張と不安でこんな言葉しか出てこない。
 判決を待つ罪人のような気持ちで目を伏せると、腕の中でアンリエッタがもぞもぞと動いた。
「お、オーランド様、苦し……っ」
 オーランドは慌てて腕の力を緩めた。彼女を求めるあまり、抱き潰す勢いで力を込めてしまっていたらしい。しかし完全に手を離すことはできず、彼女の腰元に緩く腕を回した。
 顔を上げたアンリエッタは上気した頬を押さえながら、おずおずとこちらを見上げてくる。
 その目のふちが泣いたあとのように真っ赤に染まっているのを見て、胸の奧がえぐられるような痛みを覚えた。
「泣くほど……おれのそばにいることがいやなのか?」
 絶望的な思いで尋ねるが、アンリエッタはひどく驚いたように緑の瞳を丸くした。
「そ、そんなはずございませんっ。わたくし……あの、オーランド様こそ……わたくしのこと、お嫌いになったんじゃありませんか?」
「は?」
 まさに寝耳に水という台詞に、オーランドは自分でも間抜けだと思える表情を浮かべた。
「馬鹿な……おれがおまえを嫌いになるなんてあり得ない」
 自分でも感情をもてあましてしまうほど、彼女のことが好きなのだ。改めてそれを自覚して、オーランドは目眩にも似た感覚を覚える――夢にまで見た彼女の香りが鼻孔をくすぐり、実際くらくらするほどだ。
「ほ、本当、ですか? わたくしてっきり、オーランド様に嫌われてしまったものだと……今朝、話しかけようとしたのですが、目も合わせてくださらなかったから、それで……」
 不安げに見つめてくるアンリエッタに、オーランドは横面を張られたような気持ちになった。
「あり得ない。違う……アンリエッタ、誤解するな。おれがおまえと目を合わせなかったのは、その……」
「目を合わせなかったのは?」
「……おれが、おまえに嫌われていると勘違いしたからだ」
 気まずさをこらえつつ白状すると、アンリエッタはぽかんと口を開いた。
「そんな……それこそ、あり得ない話です。わたくしがあなたを嫌うことなど、万に一つもございません」
「だが……一週間も無視されて、おれはてっきり、愛想を尽かされたものだと」
「そ、それはオーランド様が! ……やめてって言ったのに……浴場で何度もわたくしを抱くから……っ」
 かぁっ、と悩ましい表情で頬を真っ赤にしたアンリエッタを間近で見て、オーランドは音がするほど奥歯を噛みしめた。
(……働け、理性。同じ過ちを繰り返すな。アンリエッタはおそらく無意識だ。無意識のうちに――そんな顔をするから、タチが悪いんだが……!)
 やっぱりおれは悪くない! と彼女を浴場で抱き潰した過去の自分が叫んできたが、ありったけの理性と自制心でそれを強く踏みしだく。
「だから、その……少し反省していただきたかったんです! 嫌いになったわけではありません。好きだから……っ、愛しているから、わたくしの気持ちも、少しわかっていただきたかったんです」
 今にも泣きそうな顔で、小さな拳でえいっと胸を叩かれて、オーランドはぎりぎりと歯を食いしばった。
(耐えろ、おれ。耐えるんだ。いくら可愛いからって今日はだめだ。今日はやめておけ。せめて夜まで持ちこたえろ……っ)
 ここは鷹揚な笑顔でもって、お互いの勘違いを笑い合い、せいぜい口づけ程度で済ませておく場面だ。少なくてもオーランドの理性はそう主張している。
 だが緩い抱擁でさえ耐えきれなくなっている今の自分に、口づけなどできるだろうか? そもそもこれ以上密着しては、理性をとっくに裏切っている下半身の高ぶりが彼女に伝わってしまいそうなものだが……
「でも……よかった。わたくしの勘違いで」
 アンリエッタが不意にほっとした表情になって、自分からオーランドの背に腕を回してきた。
 ぴたりとくっつく柔らかな身体と、鼻先にふれる柔らかな髪に、オーランドの理性の糸が限界まで張り詰める。
(へ、平常心……!)
「もし本当に嫌われていたらと思うと、本当に不安で……。わたくしこそごめんなさい。考えてみれば、怒っているからといって無視をするなんて、子供っぽいことをしてしまいました。もう、いたずらにお心を煩わすようなことはいたしませんから」
(だったら今すぐ離れてくれ!!)
 と叫ぶわけにもいかず、オーランドは一度天を仰いで深く深く呼吸をしてから、アンリエッタの肩に手を置き、さりげなく彼女を引き剥がした。
「いや……おれも悪かった。最初に大人げないことをしたのはおれのほうだし……お互い様というところだろう」
「そうですわね」
 アンリエッタも微笑みながら、オーランドの手に抗わずに身体を離した。
 それにほっとしたオーランドは、少し落ち着きを取り戻す。直視すると大変なことが起きそうなので、照れているふうを装いながら、彼女からちょっと視線を外した。
「あー……それで、アンリエッタ。今度、晩餐会と夜会が予定されているんだが」
「ああ、皆様の顔合わせを兼ねての会ですわね。レオン様から聞いておりますわ」
 落ち着きを取り戻した心が途端に激しく波打った。レオンだと? ここでどうしてあいつの名前が出てくる。
「わたくしたちの結婚式以来の夜会になるとか。今からとても楽しみですわ。ドレスの用意も早いうちにしておかないと」
 うまいこと話がドレスに繋がった。オーランドはむかむかする心を押しやり、「そのことだが」と意識的に笑みを浮かべる。
「被服省のほうから話がきているんだが、夜会用のドレスを贈らせてくれないか?」
「え? ドレスを? わたくしに……ですか?」
「他に誰がいるんだ?」
 彼女はひたすら目を丸くして――それから、輝くような笑顔を浮かべた。
「どうしましょう、すごく嬉しい……! 今から楽しみですわ、オーランド様!」
 よほど嬉しいのか、頬を紅潮させるだけでなく、ぴょこんと飛び跳ねている。ちょうどオーランドが、初めて彼女の名を呼んだときのように。
(……だから無意識にそういうことを……っ)
「ありがとうございます。楽しみにお待ちしておりますね」
 にっこり微笑んだアンリエッタは、オーランドが止めるより早くつま先立ちになり、めいっぱい背伸びした。
 そうして柔らかく唇にふれてくる。
 ――理性の糸が、あっけなく切れる音がどこからか聞こえてきた気がした。
「――え? オーランド様?」
 無言で彼女を横向きに抱え上げ、居間へ続く扉を蹴り開ける。さっさと寝室に移動して、戸惑う彼女を寝台にやや乱暴に放り投げた。
「オーランド様……んんっ?」
 制止の言葉は聞かないとばかりに唇を重ねてやると、彼女の肩が緊張でたちまち強ばる。
 それでも丸い肩をそっと撫で、手を二の腕に這わせると、ゆるゆると力を抜いて、口づけにも応えてきた。
 案外、彼女のほうも飢えていた――と考えるのは、さすがに都合がよすぎるだろうか。
「んっ……オーランド、さま……」
「悪いが、もう止められない」
 それでも砕け散った理性をかき集めて、一応気遣う言葉を掛けると――アンリエッタは潤んだ瞳を柔らかく細め、小さく頷いた。
「それはいいんです、けど……できれば……やさしく、してほしいです」
 小さく囁かれ、可愛らしく小首を傾げられ、オーランドは再び理性が散っていくのをどうしようもなく感じた。
 溺れていると嗤われても構わない。
 それほどに、今は愛らしい妻をむさぼることに夢中だった。

************************************************
……おかしいな。
オーランドの株を引き上げようと思って書いたはずなのに、
単純に変態化しただけのような気が……orz

2012/12/30 誤字脱字修正しました。
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