10 / 38
4-2
しおりを挟む
そんなこんなで補習も終わり、僕はクラスが別れた真宮を待って帰宅することにした。
鞄の中に荷物をまとめていると、同じく荷物をまとめていた成瀬くんの席へ、同じクラスの笹谷さんがやってきた。
彼女はクラスの中でも一際派手で目立つ存在で、男子生徒からの人気もめっぽう高い。けれど特定の誰かと噂が立つことは一切なく、僕は彼女のことを「成瀬くんの女性版みたいだ」と密かに思っていたりする。ちなみに僕は一言も彼女と話したことがない。
二人が親しげに世間話をするのを横目に見つつ、美男美女の圧ってすごいなぁ、なんて思いながらノートを鞄にしまおうとすれば、僕の机に腰を下ろした笹谷さんにノートをお尻で踏ん付けられてしまった。
僕は自分のことをよく「影が薄い」と自虐するが、このように本当に存在を認識されないことも多々ある。
「あの」「えっと」「笹谷さん」と僕は小声で主張するが、あまりに小声すぎて彼女の耳には届いていないらしい。
「それでさぁ、成瀬」
笹谷さんが閑話休題、といった具合に成瀬くんの名前を呼ぶ。
「今日の花火大会、一緒に行かない?」
今日の花火大会。あぁ、今日って花火大会なんだ。僕には馴染みのない単語である。
そんなことより今僕は笹谷さんのお尻の下敷きになっているノートを引き抜くのに必死なのだ。教室の外で真宮を待たせているのに、これがなければ帰れない。
「いいけど。誰が来んの?」
「えっと、うーん……」
笹谷さんは何かを言い淀んでいる。
あれ、何か雰囲気がおかしい。僕はノートを諦めてじっと笹谷さんの背中に潜んだ。
「二人で……」
ふたりで! やっぱりだ!
そんな資格もないのに心音がドクドクと荒れる。どうするの成瀬くん。行くの?
「いや、それはやめとこう。誰に会うか分かんねぇし、変な噂でも立ったら笹谷にも悪いから」
さすが、危機管理能力はそこらの芸能人以上である。しかし笹谷さんにはかなり不満な返事だったようだ。
「……別にそれ、私に悪いと思ってないよね。成瀬が噂になりたくないだけでしょ」
「…………」
むむ、鋭い。成瀬くんは黙っている。
「恋人いんならさっさとそう言えばいいのに。成瀬ってアルファのくせに、そういうのとは無縁ですみたいな雰囲気出してさ。何がしたいのか分かんない」
「雰囲気も何も、ホントに無縁なだけなんだけど」
「じゃあマジで恋人いないの? あれだけ色んな子から告られといて? そんなに興味ないの、アルファのくせに」
笹谷さん。成瀬くんはアルファじゃないですよ。
なんて言えるはずもなく。
「別に興味ないわけじゃねぇよ。ただ本当に好きになったヤツと付き合いたいだけ」
「ふぅん。じゃあ好きな人いるんだ?」
いるの? 僕は思わず笹谷さんの背中から顔を覗かせた。
成瀬くんはそんな僕の顔をチラリと見たきり、結局、その質問には答えなかった。
「……もういい。私別の人誘うから。じゃあね成瀬。私みたいなアルファ女じゃなくて、せいぜい可愛いオメガの彼女連れて行きなよ」
そう言って笹谷さんは僕の机から腰を上げ、教室を出て行ってしまった。
僕はノートを鞄にしまいながら成瀬くんの方を見遣る。彼は非常に困った様子で教室の入り口を見つめていた。
「あ、あんな棘のある言い方しなくてもいいのにねぇ」
僕は思わずフォローを入れていた。
いやしかし、笹谷さんもそれだけ成瀬くんのことが好きなのだろう。成瀬くんに恋人がいるなら諦め切れるのに、というもどかしさはちょっと僕にも分かるよ。
「……俺が悪いんだろうな。ああいう話題は苦手なんだ。俺アルファじゃないし、恋愛だの性だのを話題にされた瞬間、化けの皮が剥がれそうになる。それが怖い」
成瀬くんはハァとため息をついた。
「でも最近思うんだよな。この先一生アルファと偽り続けるなんて不可能だし、もうさっさとオメガとして生きるべきなんじゃねぇかって。でもそれを明かした瞬間に学校での立場がなくなるんじゃねぇかとか、色々考えて二の足を踏み続けてる。オメガとして立派に活躍してる人なんか世の中に山ほどいるのに、それができない自分の弱さが嫌になるよ」
成瀬くんの場合、ただ虚勢を張ってるわけじゃなくて本当に努力で周囲からアルファと同じように見られてるんだから、それは強さだと思うけどなぁ。
公表するにしてもしないにしても、成瀬くんが今まで積み上げてきたものは変わらないんだから。
そうは言ってもこの社会、まだまだ二次性を明かした瞬間に色眼鏡で見られることは避けられない。
「ゆっくり考えて、成瀬くんの納得がいく生き方すればいいと思うよ。どう生きたって成瀬くんは成瀬くんなんだから。世間の視線が変わったって、僕は変わらず成瀬くんのこと好……」
「す?」
「スーッ……すっごくかっこいいと思ってるから!!」
もうダメダメである。ボロが出過ぎてる。
成瀬くんは成瀬くんで「ありがとう」と笑っている。鈍すぎるのか、気づいていながら野放しにされているのかイマイチ判断がつかない。
「でも、倉木だけでも俺の本当の二次性知っててくれて助かってる。罪悪感持たずに喋れる相手ってホント貴重だから」
「こちらこそ話してくれて嬉しかったよ。それにしても、どうして僕にだけ教えてくれたの?」
「倉木なら信頼できると思って。それに、アルファのヤツに話すのはなんか気まずいじゃん」
うん?
「倉木もベータだけどこの学校入って頑張ってるから。なんか、親近感湧いたというか。いや、オメガの俺と一緒にすんなよって感じかもしれないけど」
あれ?
「なんていうか、俺、倉木と仲良くなれたのすげぇ嬉しいんだよ。……あっ、俺、これから部活だからもう行かなきゃ。また明日な」
「またあした…………」
僕は成瀬くんの背中が見えなくなるまで手を振って、それからしばらくの間放心していた。
……なんてことだ。
僕、成瀬くんからベータだと思われていたのか。
思えば僕は成瀬くんに、自分がアルファだなんて一言も話したことなかったな。
周囲の人が十人見れば十人ともにベータだと言われる僕だから、話さなければ勘違いされるのは当然のこと。
だから、それはいいんだ、うん。
だけど「僕がベータだから二次性を話した」と言われれば話は変わってくるじゃないか。
……あれ、僕、成瀬くんを騙していたことになるのか?
鞄の中に荷物をまとめていると、同じく荷物をまとめていた成瀬くんの席へ、同じクラスの笹谷さんがやってきた。
彼女はクラスの中でも一際派手で目立つ存在で、男子生徒からの人気もめっぽう高い。けれど特定の誰かと噂が立つことは一切なく、僕は彼女のことを「成瀬くんの女性版みたいだ」と密かに思っていたりする。ちなみに僕は一言も彼女と話したことがない。
二人が親しげに世間話をするのを横目に見つつ、美男美女の圧ってすごいなぁ、なんて思いながらノートを鞄にしまおうとすれば、僕の机に腰を下ろした笹谷さんにノートをお尻で踏ん付けられてしまった。
僕は自分のことをよく「影が薄い」と自虐するが、このように本当に存在を認識されないことも多々ある。
「あの」「えっと」「笹谷さん」と僕は小声で主張するが、あまりに小声すぎて彼女の耳には届いていないらしい。
「それでさぁ、成瀬」
笹谷さんが閑話休題、といった具合に成瀬くんの名前を呼ぶ。
「今日の花火大会、一緒に行かない?」
今日の花火大会。あぁ、今日って花火大会なんだ。僕には馴染みのない単語である。
そんなことより今僕は笹谷さんのお尻の下敷きになっているノートを引き抜くのに必死なのだ。教室の外で真宮を待たせているのに、これがなければ帰れない。
「いいけど。誰が来んの?」
「えっと、うーん……」
笹谷さんは何かを言い淀んでいる。
あれ、何か雰囲気がおかしい。僕はノートを諦めてじっと笹谷さんの背中に潜んだ。
「二人で……」
ふたりで! やっぱりだ!
そんな資格もないのに心音がドクドクと荒れる。どうするの成瀬くん。行くの?
「いや、それはやめとこう。誰に会うか分かんねぇし、変な噂でも立ったら笹谷にも悪いから」
さすが、危機管理能力はそこらの芸能人以上である。しかし笹谷さんにはかなり不満な返事だったようだ。
「……別にそれ、私に悪いと思ってないよね。成瀬が噂になりたくないだけでしょ」
「…………」
むむ、鋭い。成瀬くんは黙っている。
「恋人いんならさっさとそう言えばいいのに。成瀬ってアルファのくせに、そういうのとは無縁ですみたいな雰囲気出してさ。何がしたいのか分かんない」
「雰囲気も何も、ホントに無縁なだけなんだけど」
「じゃあマジで恋人いないの? あれだけ色んな子から告られといて? そんなに興味ないの、アルファのくせに」
笹谷さん。成瀬くんはアルファじゃないですよ。
なんて言えるはずもなく。
「別に興味ないわけじゃねぇよ。ただ本当に好きになったヤツと付き合いたいだけ」
「ふぅん。じゃあ好きな人いるんだ?」
いるの? 僕は思わず笹谷さんの背中から顔を覗かせた。
成瀬くんはそんな僕の顔をチラリと見たきり、結局、その質問には答えなかった。
「……もういい。私別の人誘うから。じゃあね成瀬。私みたいなアルファ女じゃなくて、せいぜい可愛いオメガの彼女連れて行きなよ」
そう言って笹谷さんは僕の机から腰を上げ、教室を出て行ってしまった。
僕はノートを鞄にしまいながら成瀬くんの方を見遣る。彼は非常に困った様子で教室の入り口を見つめていた。
「あ、あんな棘のある言い方しなくてもいいのにねぇ」
僕は思わずフォローを入れていた。
いやしかし、笹谷さんもそれだけ成瀬くんのことが好きなのだろう。成瀬くんに恋人がいるなら諦め切れるのに、というもどかしさはちょっと僕にも分かるよ。
「……俺が悪いんだろうな。ああいう話題は苦手なんだ。俺アルファじゃないし、恋愛だの性だのを話題にされた瞬間、化けの皮が剥がれそうになる。それが怖い」
成瀬くんはハァとため息をついた。
「でも最近思うんだよな。この先一生アルファと偽り続けるなんて不可能だし、もうさっさとオメガとして生きるべきなんじゃねぇかって。でもそれを明かした瞬間に学校での立場がなくなるんじゃねぇかとか、色々考えて二の足を踏み続けてる。オメガとして立派に活躍してる人なんか世の中に山ほどいるのに、それができない自分の弱さが嫌になるよ」
成瀬くんの場合、ただ虚勢を張ってるわけじゃなくて本当に努力で周囲からアルファと同じように見られてるんだから、それは強さだと思うけどなぁ。
公表するにしてもしないにしても、成瀬くんが今まで積み上げてきたものは変わらないんだから。
そうは言ってもこの社会、まだまだ二次性を明かした瞬間に色眼鏡で見られることは避けられない。
「ゆっくり考えて、成瀬くんの納得がいく生き方すればいいと思うよ。どう生きたって成瀬くんは成瀬くんなんだから。世間の視線が変わったって、僕は変わらず成瀬くんのこと好……」
「す?」
「スーッ……すっごくかっこいいと思ってるから!!」
もうダメダメである。ボロが出過ぎてる。
成瀬くんは成瀬くんで「ありがとう」と笑っている。鈍すぎるのか、気づいていながら野放しにされているのかイマイチ判断がつかない。
「でも、倉木だけでも俺の本当の二次性知っててくれて助かってる。罪悪感持たずに喋れる相手ってホント貴重だから」
「こちらこそ話してくれて嬉しかったよ。それにしても、どうして僕にだけ教えてくれたの?」
「倉木なら信頼できると思って。それに、アルファのヤツに話すのはなんか気まずいじゃん」
うん?
「倉木もベータだけどこの学校入って頑張ってるから。なんか、親近感湧いたというか。いや、オメガの俺と一緒にすんなよって感じかもしれないけど」
あれ?
「なんていうか、俺、倉木と仲良くなれたのすげぇ嬉しいんだよ。……あっ、俺、これから部活だからもう行かなきゃ。また明日な」
「またあした…………」
僕は成瀬くんの背中が見えなくなるまで手を振って、それからしばらくの間放心していた。
……なんてことだ。
僕、成瀬くんからベータだと思われていたのか。
思えば僕は成瀬くんに、自分がアルファだなんて一言も話したことなかったな。
周囲の人が十人見れば十人ともにベータだと言われる僕だから、話さなければ勘違いされるのは当然のこと。
だから、それはいいんだ、うん。
だけど「僕がベータだから二次性を話した」と言われれば話は変わってくるじゃないか。
……あれ、僕、成瀬くんを騙していたことになるのか?
0
お気に入りに追加
115
あなたにおすすめの小説
愛して、許して、一緒に堕ちて・オメガバース【完結】
華周夏
BL
Ωの身体を持ち、αの力も持っている『奏』生まれた時から研究所が彼の世界。ある『特殊な』能力を持つ。
そんな彼は何より賢く、美しかった。
財閥の御曹司とは名ばかりで、その特異な身体のため『ドクター』の庇護のもと、実験体のように扱われていた。
ある『仕事』のために寮つきの高校に編入する奏を待ち受けるものは?
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
非リアだったけど、イケメンに成長した幼馴染と再会したら人生変わりました!
M
BL
Ωとして生まれた僕、北条 奏(ほうじょう かなで)は掛け値なしの無償の愛を求めながらも、それが得られないことに絶望する日々を送っていた。
不登校の僕は出席日数がヤバイことになり、仕方なく学校へ登校する途中、DQNグループに絡まれ、レイプされそうになったところを幼馴染の親友、白川(しらかわ) エレンに救われる。
昔とは見た目も雰囲気もイケメンに成長したエレンくんとの関係は親友の一線を越え、激しい官能の世界へと僕を導いていくのだった――。
※オメガバースという性別設定を使用しています。α男×Ω男、SM、男がアンアン喘ぐ、男性妊娠などの各種特殊性癖要素を含みます。ムーンライトノベルズにも同作を公開中。
【完結】虐げられオメガ聖女なので辺境に逃げたら溺愛系イケメン辺境伯が待ち構えていました(異世界恋愛オメガバース)
美咲アリス
BL
虐待を受けていたオメガ聖女のアレクシアは必死で辺境の地に逃げた。そこで出会ったのは逞しくてイケメンのアルファ辺境伯。「身バレしたら大変だ」と思ったアレクシアは芝居小屋で見た『悪役令息キャラ』の真似をしてみるが、どうやらそれが辺境伯の心を掴んでしまったようで、ものすごい溺愛がスタートしてしまう。けれども実は、辺境伯にはある考えがあるらしくて⋯⋯? オメガ聖女とアルファ辺境伯のキュンキュン異世界恋愛です、よろしくお願いします^_^ 本編完結しました、特別編を連載中です!
成り行き番の溺愛生活
アオ
BL
タイトルそのままです
成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です
始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください
オメガバースで独自の設定があるかもです
27歳×16歳のカップルです
この小説の世界では法律上大丈夫です オメガバの世界だからね
それでもよければ読んでくださるとうれしいです
夢見がちオメガ姫の理想のアルファ王子
葉薊【ハアザミ】
BL
四方木 聖(よもぎ ひじり)はちょっぴり夢見がちな乙女男子。
幼少の頃は父母のような理想の家庭を築くのが夢だったが、自分が理想のオメガから程遠いと知って断念する。
一方で、かつてはオメガだと信じて疑わなかった幼馴染の嘉瀬 冬治(かせ とうじ)は聖理想のアルファへと成長を遂げていた。
やがて冬治への恋心を自覚する聖だが、理想のオメガからは程遠い自分ではふさわしくないという思い込みに苛まれる。
※ちょっぴりサブカプあり。全てアルファ×オメガです。
幼馴染から離れたい。
June
BL
アルファの朔に俺はとってただの幼馴染であって、それ以上もそれ以下でもない。
だけどベータの俺にとって朔は幼馴染で、それ以上に大切な存在だと、そう気づいてしまったんだ。
βの谷口優希がある日Ωになってしまった。幼馴染でいられないとそう思った優希は幼馴染のα、伊賀崎朔から離れようとする。
誤字脱字あるかも。
最後らへんグダグダ。下手だ。
ちんぷんかんぷんかも。
パッと思いつき設定でさっと書いたから・・・
すいません。
森の中の華 (オメガバース、α✕Ω、完結)
Oj
BL
オメガバースBLです。
受けが妊娠しますので、ご注意下さい。
コンセプトは『受けを妊娠させて吐くほど悩む攻め』です。
ちょっとヤンチャなアルファ攻め✕大人しく不憫なオメガ受けです。
アルファ兄弟のどちらが攻めになるかは作中お楽しみいただけたらと思いますが、第一話でわかってしまうと思います。
ハッピーエンドですが、そこまで受けが辛い目に合い続けます。
菊島 華 (きくしま はな) 受
両親がオメガのという珍しい出生。幼い頃から森之宮家で次期当主の妻となるべく育てられる。囲われています。
森之宮 健司 (もりのみや けんじ) 兄
森之宮家時期当主。品行方正、成績優秀。生徒会長をしていて学校内での信頼も厚いです。
森之宮 裕司 (もりのみや ゆうじ) 弟
森之宮家次期当主。兄ができすぎていたり、他にも色々あって腐っています。
健司と裕司は二卵性の双子です。
オメガバースという第二の性別がある世界でのお話です。
男女の他にアルファ、ベータ、オメガと性別があり、オメガは男性でも妊娠が可能です。
アルファとオメガは数が少なく、ほとんどの人がベータです。アルファは能力が高い人間が多く、オメガは妊娠に特化していて誘惑するためのフェロモンを出すため恐れられ卑下されています。
その地方で有名な企業の子息であるアルファの兄弟と、どちらかの妻となるため育てられたオメガの少年のお話です。
この作品では第二の性別は17歳頃を目安に判定されていきます。それまでは検査しても確定されないことが多い、という設定です。
また、第二の性別は親の性別が反映されます。アルファ同士の親からはアルファが、オメガ同士の親からはオメガが生まれます。
独自解釈している設定があります。
第二部にて息子達とその恋人達です。
長男 咲也 (さくや)
次男 伊吹 (いぶき)
三男 開斗 (かいと)
咲也の恋人 朝陽 (あさひ)
伊吹の恋人 幸四郎 (こうしろう)
開斗の恋人 アイ・ミイ
本編完結しています。
今後は短編を更新する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる