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ヒトのキョウカイ1巻(異世界転生したら未来でした)
16 (I’s アイズ 私、達)
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午前の講義が始まろうとしている。
レナとトヨカズは 開始5分前に講義室に来て 準備を始める。
講義室は 教室での収容人数36人を超える大規模な講義に使われる。
机にはタッチディスプレイが埋まっており、室内に設置されたカメラから講師を見たり 講師の後ろのディスプレイを写したりなどが出来る…最もARウィンドウで十分 事足りるのだろうけど…。
レナとトヨカズはそれぞれ、ディスプレイを起こし講師台側に向ける。
ディスプレイの上部についている複眼カメラと左右についているマイクが周囲の情報を集め始め、レナの隣のディスプレイにはクオリア、トヨカズの隣のディスプレイには ナオの顔が表示され本人と接続される…。
ナオのディスプレイが動き、トヨカズの方向に向く。
『悪いな…急に頼んじまって』
「そこまで、手間じゃないしいいさ…てかカレン講師はまたボイコット?
メンテだから仕方ないと言えば仕方が無いか…。」
『その仕方が無いが多いけどな』
「講義を始めるぞ…静かにしろ」
講義室に入ってきたのはドラムでディスプレイの表示がカレンだ。
最前列のディスプレイが点灯し、それぞれのリモート講義を受ける生徒の顔が表示される。
「では講義を始める。今日は…」
クオリアと話した翌日、ナオとクオリアは学校を休み、病院に行く。
学校は単位制で、それぞれの授業を受け1週間程度でテストを行いクリア出来れば1単位だ。
なら授業を受けていないと合格させてもらえないかと言うと、それは違う。
授業内容は学校サーバーに保存される為、好きな時間に見直す事が出来る見逃し配信をやっている。
だが根が真面目なナオはリアルタイムで参加できるリモート講義を受けていた。
ナオは、目の前に大型のARディスプレイを表示させ、ベットに横たわっている。
「で?なんで講師がここにいるんだ?」
「いや…だって面倒だろ。
同じ事を何度も繰り返すのは…。
だからアタシが立つのは最初の1回だけ…。
実際アタシの脳みそを有効活用するには、ドラムをリモートで動かすのが一番効率的なんだ」
とは言え、完全に放置とも行かずARディスプレイをカレンの横に表示させて、モニタリングだけはしている。
何か問題が起きれば対応出来るようには している見たいだ。
「意外とダメージが少ないな…やっぱり生身に近づけると身体を大切に扱うのか?」
主治医のカレンが オレの義体のログを取り出してデータを確認する。
「義体ってケガが多いのか?」
「多いね…旧時代だと生身の3倍は事故率が高かったらしいし…。
身体が頑丈になると危機管理能力が それに比例して落ちる 傾向にあるんだ。
車にひかれそうなのに、逃げないで車を受け止めたり、高所作業などの危険作業に興味を持って、実際に作業に出ると効率を優先して安全帯を付けないで作業したり…。
流石に今は限りなく事故が起きないように都市が設計されているんだが、統計では まだ義体を付けている人の方が事故が多い」
肉体に引っ張られて精神が変わったのか?
「でキミは、全力疾走した時に顔面滑走した位で、その後はその傾向が現れていなって訳…。
やっぱりサイボーグ的な感じがしないからだろうね。」
「なんで生身にこだわるんだ?
味覚再生エンジンはあるんだから ARでもVRでもデータで食事すれば困らないだろう?」
味覚も所詮《しょせん》は電気信号だ。
AR食のバリエーションは 現実世界のソイフードを遥《はる》かに超える。
レナの作る料理見たいな汎用性を放棄して、特化型の料理を作れば 簡単で美味い食事も十分に可能だ。
「今の義体メンテナンスは高度な技術に依存しているんだ。
もしその技術が何らかの方法で失われたらどうする?
メンテナンスを受けられなくなったサイボーグは、そこで死亡確定さ。
更に言うなら、メンテナンス用パーツの製造が停止、高度化による規格の変更によってパーツが合わなくなって死ぬケースもある。
『不老不死』とか呼ばれてはいるが実際、生身の方が身体の寿命は長いんだ…。
でだ、それを解決するには人のように細胞を自己増殖させ修復する自己修復機能が必須になる」
「それがオレか?」
「そういう事…おまけに生身に比べて身体のメンテナンスがし易い設計にもなっているからな。
まさにイイトコどりだ。
はい、これで終了…特に問題は無かったな。
じゃ次はちょっと期間が開いて1ヵ月後に」
「はいどーも」
ベットから起き上がり服を着て診察室のドアを開ける。
ナオはふと思い出したかのように言う。
「なぁ先生、オレは人か?ロボットか?」
カレンは、少し考え「こんだけ ヒトの境界が曖昧になってるんだ、最後は自分の気持ち次第だよ」と答えた。
「我思う、ゆえに我ありか…。」
「なんだそれ?」
「デカルトの言葉だ…知らないのか?」
「知らんよ…2050年以前のデータはネットに ほとんど情報が残って無いしね」
「結構気にっているんだけどな…。」
そう言い、ナオは診察室を出た。
診察室を出て、同じ棟の最上階でクオリアと合流する。
「ハナダは ここの一番奥だ。」
「真面《まとも》な人なら良いんだけど…。」
「真面《まとも》じゃない方が分かりやすい…特に今回のような事件ではな。」
扉の前まで来てクオリアがオレを見る。
「第一印象が重要だ。
ナオは私の後ろにいて交渉は私に任せて欲しい」
「別に良いけど」
ノックをし、スライドドアが開き 中に入る。
「失礼します、ハナダさんでしょうか?」
「えっ…はい?」
「私はクオリアと申します。
こちらはナオト…今回あなたの事件を担当させて頂くことになりました。
よろしくお願いします。」
クオリアは手を出し握手を求める。
「はい…こちらこそ」
ハナダは少し照れ、緊張した表情で恐る恐る握手をする。
『後ろにいろ』とは こういう事か…確かにこれは顔にでる。
普段の機械的な声色から、優しさをかもし出す 自然な声色に化けた?
表情も普段は殆《ほとん》ど動かさないクールなイメージのクオリアが驚くほど自然に笑う。
見た目130cmの10歳の少女の身体をフル活用して、可愛さをアピールしつつ 口調はとても丁寧。
ナオは 不自然にならない程度に友好的な顔をキープするが…顔が引きつる。
(営業モジュールでも入れているのか?)
逆に言えば普段から素を見せてくれていたって事は それなりに信頼してくれていたのだろう。
クオリアの主導で話がどんどん進んでいく…。
「ではハナダさんの安全の為、私から直通回線で繋がっている『ドラム』を1台非殺傷の警備用装備で扉の前に置いておきます。
何かあればすぐに分かりますのでご安心を…。
では『ドラム』の搬送《はんそう》がありますので、今日はこれで失礼いたします。」
「こちらこそ よろしくお願いします。」
丁寧なお辞儀をしつつ病室から出る。
後ろを向いた際には表情は元に戻っていた。
病院を出て大通りに出、ハシゴを上ってローラーコンベアの『動脈』に乗る。
ひと段落付き、会話に困ったので、何気なく聞いてみた。
「凄かったな…あれって『営業モジュール』とか入れてるの?」
クオリアの表情が一瞬変わる…気にさわったのか?
「特にそう言ったモジュールではない…『猫を被った』が正しい表現か?
好条件を得る為に相手の印象を操作する方法だ。
だけど あまり使いたくない方法でもある。」
「なんでだ?
顔を使い分けるのは人としては よくある事だと思うんだが…。」
他人に気に入られたい…だから人は愛想よく仮面を被《かぶ》る。
それは集団で生活する生物の人には必須のスキルのはずだ。
「私の構成要素が無くなる気がするんだ。」
「ん?分からないな。」
また哲学的な事か?
「私は身体も変えられるし、プログラム故に性格も変えようと思えば…変えられる。
しかもコピーも出来るから個体自体にあまり価値がないんだ。
ハチやアリなんかの社会性昆虫に近い…。
だから『個体のクオリア』と言う定義が かなり難しくなる。」
かなり難しい…ナオはゆっくりと整理するように話す。
「ん~今のクオリアが死んでも大して困らない。
なぜならバックアップがあるから?
ならクオリアの本体はそれを繋ぐネットワークに…なるの…か?」
「そうだ、これが『エレクトロンの基本』。
で 私は単体のハチに価値を見出そうとして、その個体にキャラクター付けをしたんだ。」
「また分からなくなった。」
「単体の私は、この身体、この顔、この声、そして行動傾向などの性格、これを他のヒトに認識され、ヒトの頭の中で『クオリア』とタグ付けされたものだ。
だから私の構成要素の大半は私の周囲の認識に頼ることになる。」
「あ~分かった…なるほどチューリングテストの応用か…。
『猫かぶり』のクオリアが皆に定着してしまったら、それはもうクオリアじゃない別個体になっちまうのか…。」
難問を苦労して解けたような高揚感を感じながらナオが答えた。
「そういう事になる。
実際 私は製造から13年目のこの前、義体のリサイズがあったんだが、断って このサイズのまま行くことにした。」
「それもイメージを壊したくないからか?」
「そうなる」
「身体が多少変わった所でクオリアはクオリアじゃないのか?
人だってデカくなる訳だし…可愛いんだから もっと着飾れば良いのに勿体ないな~」
ナオは軽い口調で言う。
「悪いが諦めてくれ」
そうして話をしていると寮が見えてきた。
「ドラムはクオリアの部屋だっけ?行っても?」
「?むしろ来て貰うつもりだったんだが…何か不都合でも?」
なるほど常に仮面を付けてないからプライベートエリアが汚染されるとは思わないのか。
「いや無いな…じゃあ、お邪魔させて頂《いただ》きますか…。」
ナオがそう言い、2人はクオリアの部屋に向かって行った。
レナとトヨカズは 開始5分前に講義室に来て 準備を始める。
講義室は 教室での収容人数36人を超える大規模な講義に使われる。
机にはタッチディスプレイが埋まっており、室内に設置されたカメラから講師を見たり 講師の後ろのディスプレイを写したりなどが出来る…最もARウィンドウで十分 事足りるのだろうけど…。
レナとトヨカズはそれぞれ、ディスプレイを起こし講師台側に向ける。
ディスプレイの上部についている複眼カメラと左右についているマイクが周囲の情報を集め始め、レナの隣のディスプレイにはクオリア、トヨカズの隣のディスプレイには ナオの顔が表示され本人と接続される…。
ナオのディスプレイが動き、トヨカズの方向に向く。
『悪いな…急に頼んじまって』
「そこまで、手間じゃないしいいさ…てかカレン講師はまたボイコット?
メンテだから仕方ないと言えば仕方が無いか…。」
『その仕方が無いが多いけどな』
「講義を始めるぞ…静かにしろ」
講義室に入ってきたのはドラムでディスプレイの表示がカレンだ。
最前列のディスプレイが点灯し、それぞれのリモート講義を受ける生徒の顔が表示される。
「では講義を始める。今日は…」
クオリアと話した翌日、ナオとクオリアは学校を休み、病院に行く。
学校は単位制で、それぞれの授業を受け1週間程度でテストを行いクリア出来れば1単位だ。
なら授業を受けていないと合格させてもらえないかと言うと、それは違う。
授業内容は学校サーバーに保存される為、好きな時間に見直す事が出来る見逃し配信をやっている。
だが根が真面目なナオはリアルタイムで参加できるリモート講義を受けていた。
ナオは、目の前に大型のARディスプレイを表示させ、ベットに横たわっている。
「で?なんで講師がここにいるんだ?」
「いや…だって面倒だろ。
同じ事を何度も繰り返すのは…。
だからアタシが立つのは最初の1回だけ…。
実際アタシの脳みそを有効活用するには、ドラムをリモートで動かすのが一番効率的なんだ」
とは言え、完全に放置とも行かずARディスプレイをカレンの横に表示させて、モニタリングだけはしている。
何か問題が起きれば対応出来るようには している見たいだ。
「意外とダメージが少ないな…やっぱり生身に近づけると身体を大切に扱うのか?」
主治医のカレンが オレの義体のログを取り出してデータを確認する。
「義体ってケガが多いのか?」
「多いね…旧時代だと生身の3倍は事故率が高かったらしいし…。
身体が頑丈になると危機管理能力が それに比例して落ちる 傾向にあるんだ。
車にひかれそうなのに、逃げないで車を受け止めたり、高所作業などの危険作業に興味を持って、実際に作業に出ると効率を優先して安全帯を付けないで作業したり…。
流石に今は限りなく事故が起きないように都市が設計されているんだが、統計では まだ義体を付けている人の方が事故が多い」
肉体に引っ張られて精神が変わったのか?
「でキミは、全力疾走した時に顔面滑走した位で、その後はその傾向が現れていなって訳…。
やっぱりサイボーグ的な感じがしないからだろうね。」
「なんで生身にこだわるんだ?
味覚再生エンジンはあるんだから ARでもVRでもデータで食事すれば困らないだろう?」
味覚も所詮《しょせん》は電気信号だ。
AR食のバリエーションは 現実世界のソイフードを遥《はる》かに超える。
レナの作る料理見たいな汎用性を放棄して、特化型の料理を作れば 簡単で美味い食事も十分に可能だ。
「今の義体メンテナンスは高度な技術に依存しているんだ。
もしその技術が何らかの方法で失われたらどうする?
メンテナンスを受けられなくなったサイボーグは、そこで死亡確定さ。
更に言うなら、メンテナンス用パーツの製造が停止、高度化による規格の変更によってパーツが合わなくなって死ぬケースもある。
『不老不死』とか呼ばれてはいるが実際、生身の方が身体の寿命は長いんだ…。
でだ、それを解決するには人のように細胞を自己増殖させ修復する自己修復機能が必須になる」
「それがオレか?」
「そういう事…おまけに生身に比べて身体のメンテナンスがし易い設計にもなっているからな。
まさにイイトコどりだ。
はい、これで終了…特に問題は無かったな。
じゃ次はちょっと期間が開いて1ヵ月後に」
「はいどーも」
ベットから起き上がり服を着て診察室のドアを開ける。
ナオはふと思い出したかのように言う。
「なぁ先生、オレは人か?ロボットか?」
カレンは、少し考え「こんだけ ヒトの境界が曖昧になってるんだ、最後は自分の気持ち次第だよ」と答えた。
「我思う、ゆえに我ありか…。」
「なんだそれ?」
「デカルトの言葉だ…知らないのか?」
「知らんよ…2050年以前のデータはネットに ほとんど情報が残って無いしね」
「結構気にっているんだけどな…。」
そう言い、ナオは診察室を出た。
診察室を出て、同じ棟の最上階でクオリアと合流する。
「ハナダは ここの一番奥だ。」
「真面《まとも》な人なら良いんだけど…。」
「真面《まとも》じゃない方が分かりやすい…特に今回のような事件ではな。」
扉の前まで来てクオリアがオレを見る。
「第一印象が重要だ。
ナオは私の後ろにいて交渉は私に任せて欲しい」
「別に良いけど」
ノックをし、スライドドアが開き 中に入る。
「失礼します、ハナダさんでしょうか?」
「えっ…はい?」
「私はクオリアと申します。
こちらはナオト…今回あなたの事件を担当させて頂くことになりました。
よろしくお願いします。」
クオリアは手を出し握手を求める。
「はい…こちらこそ」
ハナダは少し照れ、緊張した表情で恐る恐る握手をする。
『後ろにいろ』とは こういう事か…確かにこれは顔にでる。
普段の機械的な声色から、優しさをかもし出す 自然な声色に化けた?
表情も普段は殆《ほとん》ど動かさないクールなイメージのクオリアが驚くほど自然に笑う。
見た目130cmの10歳の少女の身体をフル活用して、可愛さをアピールしつつ 口調はとても丁寧。
ナオは 不自然にならない程度に友好的な顔をキープするが…顔が引きつる。
(営業モジュールでも入れているのか?)
逆に言えば普段から素を見せてくれていたって事は それなりに信頼してくれていたのだろう。
クオリアの主導で話がどんどん進んでいく…。
「ではハナダさんの安全の為、私から直通回線で繋がっている『ドラム』を1台非殺傷の警備用装備で扉の前に置いておきます。
何かあればすぐに分かりますのでご安心を…。
では『ドラム』の搬送《はんそう》がありますので、今日はこれで失礼いたします。」
「こちらこそ よろしくお願いします。」
丁寧なお辞儀をしつつ病室から出る。
後ろを向いた際には表情は元に戻っていた。
病院を出て大通りに出、ハシゴを上ってローラーコンベアの『動脈』に乗る。
ひと段落付き、会話に困ったので、何気なく聞いてみた。
「凄かったな…あれって『営業モジュール』とか入れてるの?」
クオリアの表情が一瞬変わる…気にさわったのか?
「特にそう言ったモジュールではない…『猫を被った』が正しい表現か?
好条件を得る為に相手の印象を操作する方法だ。
だけど あまり使いたくない方法でもある。」
「なんでだ?
顔を使い分けるのは人としては よくある事だと思うんだが…。」
他人に気に入られたい…だから人は愛想よく仮面を被《かぶ》る。
それは集団で生活する生物の人には必須のスキルのはずだ。
「私の構成要素が無くなる気がするんだ。」
「ん?分からないな。」
また哲学的な事か?
「私は身体も変えられるし、プログラム故に性格も変えようと思えば…変えられる。
しかもコピーも出来るから個体自体にあまり価値がないんだ。
ハチやアリなんかの社会性昆虫に近い…。
だから『個体のクオリア』と言う定義が かなり難しくなる。」
かなり難しい…ナオはゆっくりと整理するように話す。
「ん~今のクオリアが死んでも大して困らない。
なぜならバックアップがあるから?
ならクオリアの本体はそれを繋ぐネットワークに…なるの…か?」
「そうだ、これが『エレクトロンの基本』。
で 私は単体のハチに価値を見出そうとして、その個体にキャラクター付けをしたんだ。」
「また分からなくなった。」
「単体の私は、この身体、この顔、この声、そして行動傾向などの性格、これを他のヒトに認識され、ヒトの頭の中で『クオリア』とタグ付けされたものだ。
だから私の構成要素の大半は私の周囲の認識に頼ることになる。」
「あ~分かった…なるほどチューリングテストの応用か…。
『猫かぶり』のクオリアが皆に定着してしまったら、それはもうクオリアじゃない別個体になっちまうのか…。」
難問を苦労して解けたような高揚感を感じながらナオが答えた。
「そういう事になる。
実際 私は製造から13年目のこの前、義体のリサイズがあったんだが、断って このサイズのまま行くことにした。」
「それもイメージを壊したくないからか?」
「そうなる」
「身体が多少変わった所でクオリアはクオリアじゃないのか?
人だってデカくなる訳だし…可愛いんだから もっと着飾れば良いのに勿体ないな~」
ナオは軽い口調で言う。
「悪いが諦めてくれ」
そうして話をしていると寮が見えてきた。
「ドラムはクオリアの部屋だっけ?行っても?」
「?むしろ来て貰うつもりだったんだが…何か不都合でも?」
なるほど常に仮面を付けてないからプライベートエリアが汚染されるとは思わないのか。
「いや無いな…じゃあ、お邪魔させて頂《いただ》きますか…。」
ナオがそう言い、2人はクオリアの部屋に向かって行った。
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