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大魔王は背中が痒い

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大魔王城のとある一室。
我こと大魔王の部屋である
そんな一室で…


(背中が痒い。)

大魔王は悩んでいた。


「ちょうど手が届かない。」

(くそ…いつも問題は我の手の届かない場所で起こる!)


「セリフだけ聞くと何だかいい感じの導入ねマオマオ?」


「クロハ…背中を掻いてくれ」

「いいわよ?」

そう言ってクロハは背中を掻いてくれた…だが

「もう少し強く頼むクロハよ」

「これくらい?」

「もっと」

「これくらい?」

「もっと!」

「まってマオマオ」

我から一度クロハは離れて

「今、マオマオの背中を掻いた力加減はね?」

「うむ?」

そう言って片手にいつの間にか黒い塊を
つかんでいた…そしてそれを握った。


「これくらいよ?」

「綺麗な石になったな?」

「炭素がダイヤになったわ。」

「そうか…その倍で頼むクロハよ」

「普通引くのよマオマオ?」

…?


「すごく不思議そうな顔ねマオマオ?」

「我、たまに鼻をかんだティッシュを丸めたらダイヤ位の固さになるぞ?」


「それはティッシュもすごいと思うわ!?」

力加減は難しいと我は思った。


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