となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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三年生二学期編

最後の文化祭!9

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色々あり休憩時間を使い果たした
俺達はクラスに戻り接客を再開していた。

女装して看板持ってお客さん
捕まえるのも慣れてきたなと思っていた
俺に誰かが話し掛けてきた。


「アキ君だよね?」

「や、やぁ神埼…」

「…かわいい」

「え?」

「あぁ~…いや何でもないよ?」

「そ、そうか?」

「アキ君、接客はしてないの?」

「基本的にはしてないな…」

「し、指名しちゃダメ?」

…捨てられた猫みたいな目で
見ないでくれ神埼!…ふむ

「ちょっと聞いてくる」

俺は何か父性的なものが溢れたので
クラスメイトと相談し少しだけ
交代してもらうことにした。


「って訳で…改めていらっしゃい神埼?」

「無理言ってごめんね?」

「いや何か変わってくれた子が『ほう…悪くない』って快く変わってくれたから大丈夫だろ?」


「そっか」

すげぇいい顔してたし大丈夫だろ!

「じゃあさっそく注文を…」

そう言いつつ神埼は少し恥ずかしそうに
メニューを指差し…

「こ、これをお願いします!」

と言ってきた…おやおやおや?

「…何だこの【もえもえ🖤パンケーキ】って?」


大丈夫?
ここ高校だよな?
不適切じゃないPTAに消されない?

まぁいいやオーダーしてこよう。


そう思い厨房まで行き

「【もえもえ🖤パンケーキ】ひとつお願い」


俺がそう言うと楽しそうだった
厨房の空気が一瞬で凍り付き


「ついに入ったか…」

「どんな勇者…いや愚者が?」

「恐れを知らんのか?」

「輪っかがかかるぞ…」

「注文したのはどんなオッサンだ?」

「おばさんか?」

「先生か?」

「先輩か後輩か?」

「メガネで小太りでバンダナ巻いててチェック柄の服着てたか?」


と何かいっぱい質問してきた。
そんな心配するメニューなら初めから
乗せないでいただきたい!

「いや神埼が食べたいんだってさ?無理なら言ってくるけど?」


「野郎共!準備はいいか!」

「「「アイアイサー!!」」」

何か大丈夫だったらしく無事?
注文が通った。

…待てよ?通ってしまったなのか?
何か名前的に一昔前の恥ずかしいフレーズを
言わなきゃいけないんじゃぁないのか!?

などと考えている間にパンケーキは
出来上がり…持たされ…運ばされ…置いたら
何か付き添いの人にメモを渡され~…フッ

想定どおりの文字を俺は…


「美味しくなぁれ!もえもえキュン!」

どうなってもいい…ありったけを…
って感じで読み上げた。

正面で悪い顔した舞がスマホをこちらに
向けていた。
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