となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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三年生二学期編

最後の体育祭!(秋兎は舞は)

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のんびり…してる場合ではない!
いよいよ始まる最終競技…組対抗リレー!

…今更ながらアンカーを任せてもらった
重圧を感じながら深く深呼吸をして
位置に着きいよいよ託されたバトンを
握り締め走り始めた!


(舞…舞は俺の事を既に並び立つ男なんて言ってくれたけどな。)


俺は地面を強く蹴りただゴールを目指す

(俺の中ではまだそこまでの男じゃないんだ)


分かってる…別に何かで示す必要なんか
無いんだってこと…それでも!


(男には下らない意地ってやつがあるんだよ!)

好きな女の子の前では最高の男で居たい

好きな女の子の前ではカッコ付けたい!

好きな女の子には!


(この人で良かったと最後まで思ってもらいたいんだよ!)


俺がとなりで良かったか?と聞いた時
最後まで『もちろん』と言って貰える…いや
言われて当たり前だと自信を持てる
男でありたいんだよ!

男ってのはバカだからな!
こんなことでしか自分を納得させられない!

こうゆう分かりやすいモノでしか
示せないんだよ!



舞サイド__


「秋兎くん…」


めっっっちゃ独り言を心の中で言ってる
顔をしてるわ!
遠すぎて分からないけどバトル漫画の
終盤くらい心の中で話してる気がするわ!


「…頑張って」

秋兎くんが何を考えてるかは
分からない…でも想像はできる。

秋兎くんは私の言葉を受けてそれでも
示そうとしてる。

「男って本当に…」

私はポツリと呟いた。

呆れたように
恥ずかしさを隠すように
嬉しさを圧し殺すように。


「頑張って…秋兎くん!」

私は今度は君に届くように声を上げた!
届くと信じて、伝わると信じて!
自己満足の声援本当の思いを






秋兎サイド__


「あぁ…聞こえてる。」

舞の声が聞こえる
そう言えば舞が言ってたな…
リレーの時あなたの声が聞こえたって…
んなバカなと思ったが…


「聞こえてるぞ舞!」

俺は最後の直線ほぼ真横に来ている
相手を離すべく最後の力を振り絞る

もうこれで終ってもいい

そんな某ジャンプ漫画の主人公のような
事を考えながら全力で!ただ!前に!
ありったけを!

体にテープが触れるのを感じた_

俺はトラックから先生に誘導され
一位のフラッグの後ろに座った。

(悪いな…俺のとなりには先約が居るんだ。)

なんてくさい台詞を心の中で呟いて
追い抜かれたり同着じゃ無かったことを
神に感謝しつつ情けなく乱した呼吸を
整えることに専念した。



舞サイド__

「…一位だわ」

凄いわ秋兎くん!
あなたの頑張り!しかと眼に焼き付けたわ!
悔やむべきは現像できないことね!

そんなことを考えている間に
私は帰って来た秋兎くんに私は話し掛けた。



秋兎サイド__


何とか一位をもぎ取り帰って来た俺に
舞は話し掛けてきた。

「秋兎くん」

「何だよ舞?」

「一位おめでとう」

「ありがとう」

「これで満足できた?」

「あぁ自己満足できたよ。」

「それは何よりね…さて」

そう言うと舞はとなりに座った俺の肩に
手を置き…

「どこを弄って欲しいか後で教えてね?」

「だからそれ目的じゃないよ!?」

「分かってるわよ?ただカッコ良かった彼氏にドキッっと…いえ性的興奮を覚えただけよ?」


「何故言い直した!?」


「あれだけ息を乱した姿を見せられたらそりゃ興奮するわよ!」


「良かった整えて帰ってきて!」

そんないつもの変なやり取りをしながら
この時間が形が変わっても続くことを
心の底から神に願った。
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