となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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三年生ナトゥ休み編!

神埼島バカンス4

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のんびりとした夏休みの神埼島
海の家で腹ごしらえを終えた俺は
浮き輪を使い海に浮いていた。

そんな俺のとなりに浮き輪で頑張って来た
のであろう舞は話し掛けてきた。


「ねぇ秋兎くん」

「何だよ舞?」

「マッサージ…良かったわ!」

「それは良かったな」

「もうね体が軽いのよ」

「なるほど」

よほど腕がいいらしい。

「尻軽になりそうだわ。」

「…浮き輪って簡単に空気抜けるよな?」

「秋兎くん謝るから私の浮き輪の吹き込み口を見つめないで!?」


「俺も後で受けてみるか。」

最近体がカチカチなんだよな。

「尻軽になりたいの?」

「違うわ!体がカチカチなだけだよ!」

「そうなの!?」

「…何故海面を覗き込む?」

「いえ、透明度高いからカチカチなの見えるかな?と」


「そこの話じゃねぇよ!?」

「肩揉みましょうか?」

「今度頼むよ。」

「今でもいいわよ?」

「流石に海の上は危ないからやめよ?」

「それもそうね」

「ちなみにどんなマッサージだったんだ?」

「気になるの?」

「まぁな」

痛いやつだったら遠慮願いたいしな。

「ヌルヌルした手で体の隅々まで気持ちよくして貰ったわ!」


「オイルマッサージ的な?」

「そうね…あとリンパ…すごかったわ」

「あぁリンパマッサージってやつか」

「そうそう…私、受けるまでA&Vの用語だと思ってたのよ」


「H&◯みたいに言うな!?…あとやっぱり詳しいな!?」


「別にこれくらい昨今漫画やアニメでたまにネタで出てくるわよ」


「なるほど?」

「『何でもかんでもリンパマッサージで押し通す変なビデオみたいに!』みたいな使われ方で。」


「すまんピンとこない。」

「チラリッ」

「海面を覗き込むな!」

「しかし…こうも透明度が高いと」

「なんだ?」

急に変態生を消失させるなビックリするだろ?

「すっごく高所にいるみたいで怖いわね」

「…やめろよ。だろうなと思って見るのやめてるんだから」


「ちなみに秋兎くん」

「何だよ舞?」

「休憩するのに何で浮き輪で泳ぐ着満々の格好なの?」


「…言われてみたら確かに何で休むのに浮き輪に乗ってないんだろうな俺は」


俺は言われて初めて気がつき慎重に
上半身を持ち上げ片足を抜いて
よっこいしょと楽な姿勢をとった。


「うわ、すごい楽!」

「でしょうね…腕で体支えなくていい訳だし」

「舞もやれば?」

「私は嫌よ」

「なんで?」

提案しておいて

「引っくり返ったら海の底に沈みそうだもの」

「大丈夫だよ」

「なんでよ?」

「そん時は俺が引っ張りあげてやる。」

「セリフが臭いわよ秋兎くん」

「うるせ」

「使いふるされたセリフ独特の匂いがするわ」 
「へいへい」

「でも…そうね。」

舞はそう言って浮き輪がくっつくまで
近付いてきて


「ドキッとする…いいセリフだから使いふるされてるんだってことを今、身をもって体感したわ。」


と舞は少し照れたように笑った。

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