となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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三年生一学期編2

ハンカチ

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のんびりとした休み時間
今日も今日とてとなりの席の
舞は話し掛けてきた。


「ねぇ秋兎くん」

「何だよ舞?」

「ハンカチって素敵よね?」

「外出時には必須だよな!」

「それはもちろんなのだけど…」

「ん?」

「布を隔てているとはいえ股間にかなり近くて素敵よね?」


「どゆこと!?」 

「ハンカチってポケットに入れるでしょ?」

「だな?」

「そうすると、パンツとズボンのポケットの布の次に股間に近い訳じゃない?」


「だから!?」

「シチュエーションを付けてあげるわ…」

ホワンホワンエチエチィ~__


来週の全国体育大会100mの県の代表に
選ばれた私は毎日死に物狂いで
練習をしている…そんな時…決まっていつも…

『…はぁはぁ』

『お前…頑張りすぎなんだよ』

そう言っていつもあいつは話し掛けてくる
しかも勝手に私のとなりに座る…
ただの幼馴染みのくせに。

『うるさいわね…選ばれたからには…勝たなきゃでしょ?』


『変わらないな…そうゆうところ』

彼はそう言ってハンカチを渡してきた。

『…まぁ無理はするなよ』

『…飲み物の方が嬉しかったな』

『…今度からな』

と、彼は少しすねたように離れていった。

『変わらない…か。』

私はそう呟いた。
変わらないよ…負けず嫌いなところも
あいつが…気になることも。

『……(あいつの匂いがする)』


____


「ってことでしょ?」

「股間の話さえ聞いてなければいい青春話なのに!?」


「まぁでも」

「ん?」

「普通タオル渡すわよね?…ハンカチ渡す時点で…ね?」


「ね?じゃないし、お前の妄想だろ!?」

その知らない彼は悪くない!
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