上 下
545 / 810
『あなたになら。』

姫様の墓参り

しおりを挟む
のんびりとした休日…ではない。
今日は凛さん達と俺と冬花で凛さんの車に乗り
あるお寺に向かっている。

…舞のお母さんのお墓参りである。
そんな車内でとなりに座っている
舞は話し掛けてきた。


「ねぇ秋兎くん」 

「車だと密着度がいい感じね?」

「…舞さん?兄ちゃんに変なことしないでくださいね?」

と、助手席の冬花が釘を刺した。


「しないわよ?」スリスリッ

「内腿をスリスリするな!?」

「秋兎よ…気持ちは分かるが車内だぞ?」

「俺が悪いんですか!?」

「そうよ。そんな触って欲しそうな太ももしてる方が悪いわ」


「痴漢の言い訳みたいだな!?」

「舞さん…最低。」

「うぐっ…」ビクッ

「その反応は…どっちなんだ?」

「悲しさ8割、気持ちよさ1割…」

「あと1割は?」

「何かに目覚めそうな予感」

「これ以上に!?」

「舞さん席変わってください。」

「い、いくら冬花ちゃんの頼みでもここは譲れないわ!」


「…なら着くまで兄ちゃんに触れないでください。じゃなきゃ…」


「じゃ、じゃなきゃ?」

「…毎晩寝るとき何か枕の位置が決まらない呪いをかけます。」


「地味に嫌な呪いね!?」

そんな会話をしていると目的地のお寺に
俺達は到着した。


「…よ、久しぶりだな【住職】殿?」

「久しぶりって程でもないだろ?【変態王?】」

「やめろそのあだ名…照れるだろ?」

「恥じてください凛さん。」

俺は冷静にツッコミながら
住職さんに頭を下げた


「今回は大人数だね?」

「まぁ…二人増えたしな。」

「何だ舞ちゃん結婚したのかい?」

「まだしてないわ住職さん」

「そちらの女の子は…まさか再婚相手か凛?」

「そうd「違います。他人です。」」

凛さんの言葉を遮り冬花は冷たく言いはなった。

「た、他人は酷くないかな冬花ちゃん?」

「そ、そうですね…胃袋だけの関係です」 

「それはそれでどうかと私は思うな!?」

「凛よ…寂しいのは分かるがパパ活は…」

「違うよ舞の彼氏の妹さんだよ!」

「あぁなるほどな。」

分かってるよって顔をしながら笑う
住職さんを見て何故か安心した気持ちになり


「さて…場所は説明不要だよな?」

「当たり前だ。何来たと思ってるんだ?」

「1000からは数えてない」

「逆にそこまでよく数えてたな!?」

そんなやり取りを終え
俺達は舞の母の墓の前に現在立っている。


「さて…まず掃除だな!」

そう言って今まで見てきたなかでも
上位の真剣な顔をした凛さんは手慣れた様子で
掃除を始めた。


「私はお供え物を準備するわ」

「俺は…草むしりするか」

「私は……拝んでおくよ。」

挨拶は大事だもんなと俺は心の中で
優しくツッコんだ。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

ヲタクな妻は語りたい!!

犬派のノラ猫
ライト文芸
これはヲタクな妻と夫が交わす 普通の日常の物語である!

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは

竹井ゴールド
ライト文芸
 日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。  その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。  青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。  その後がよろしくない。  青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。  妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。  長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。  次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。  三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。  四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。  この5人とも青夜は家族となり、  ・・・何これ? 少し想定外なんだけど。  【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】 【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】 【2023/6/5、お気に入り数2130突破】 【アルファポリスのみの投稿です】 【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】 【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】 【未完】

幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた

久野真一
青春
 最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、  幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。  堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。  猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。  百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。    そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。  男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。  とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。  そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から 「修二は私と恋人になりたい?」  なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。  百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。 「なれたらいいと思ってる」    少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。  食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。  恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。  そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。  夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと  新婚生活も満喫中。  これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、  新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

処理中です...