382 / 815
二年目二学期編
文化祭【これから先も】
しおりを挟む
のんびりとした文化祭終盤
ベタベタにキャンプファイアが行われている
でも今時キャンプファイアで
ダンスなんて逆にレアだなと思っていると
真横で珍妙なダンスを始めた神川さんは話し掛けてきた
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「うまく踊れないわ…」
「まぁ…うん」
「せ、せめて何か言ってくれないかしら?」
「お、面白いぞ?」
「ウケ狙いじゃないわよ!?」
「…お前、運動神経いいのにたまに運動音痴だよな…」
「…頭のいい人間が全ての教科が完璧じゃないのと同じよ」
「なるほど?」
「私は…決められたことは得意なのよ」
「うん?」
「だけど自分で考えて動くのが少し苦手」
「なるほど…」
「だから、恋愛は苦手だった。」
「そう言えば言ってたな」
「そう…誰も悪くないけど私は終わりを見てしまったから」
お母さんの死…か。
「ずっと怖かったけど…」
そう言いながら舞は相も変わらず面白い踊り方だが
しっかりと踊り
「やっぱり貴方しか居ないわ」
何かを決意した様子の舞は俺の肩をしっかりと掴み
笑顔とも微笑みともどこか違う表情をし
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「卒業したら結婚しましょ?」
「なるほど?…ん?ん?ん!?」
「何よ?」
「いや、あまりの出来事に頭が回ってないんだよ!?」
「私は数ヵ月前から頭をフル回転させて考えてたわ!」
「お、おう」
「で、返事は?」
あぁ…そんなの…付き合ってから
答えは決まってる
「俺何かで良かったら…ぜひ」
「秋兎くん?」
「なんだ?」
「秋兎くんでも秋兎くんをバカにしたら私は許さないわよ?」
「?」
「私が好きになって…一生を捧げたいと思った男を″何か″何て言うんじゃないわよ!」
「…そうだな」
「ぶん殴るわよ?」
「おぉ…怖いな」
「当たり前よ…私がこれから愛し抜く男をバカにしたんだから」
「だな…なぁ舞」
「何よ秋兎くん?」
うん。俺は…間違いなく舞が好きだ
もちろん、今までも思ってたし
当たり前になりつつあった感情だが…
改めて自覚した
前も思ったが、いつも突然なんだよ
前も思ったが、俺から言わせろよ…
男の面目がナントヤラだ。
…せっかく、いざって時のために
考えて考え抜いた恥ずかしいセリフを
このタイミングで言いたくなったじゃないか…
おい…神川…舞…!
「これから先もお前のとなりに居させてくれ」
「…料金は高いわよ?」
「一生かけて払うよ」
「当たり前よ…でも、それだけじゃ足りないわ」
「何だ…何か欲しいのか?」
「そうね…結婚指輪と…」
平気そうに踊っている舞の体温の上昇を感じながら
俺は指摘するのは野暮かと笑いながら次の言葉を待った
「あとは赤ちゃんね!」
「ここで叫ぶな!後でこっそり伝えろ!?」
ベタベタにキャンプファイアが行われている
でも今時キャンプファイアで
ダンスなんて逆にレアだなと思っていると
真横で珍妙なダンスを始めた神川さんは話し掛けてきた
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「うまく踊れないわ…」
「まぁ…うん」
「せ、せめて何か言ってくれないかしら?」
「お、面白いぞ?」
「ウケ狙いじゃないわよ!?」
「…お前、運動神経いいのにたまに運動音痴だよな…」
「…頭のいい人間が全ての教科が完璧じゃないのと同じよ」
「なるほど?」
「私は…決められたことは得意なのよ」
「うん?」
「だけど自分で考えて動くのが少し苦手」
「なるほど…」
「だから、恋愛は苦手だった。」
「そう言えば言ってたな」
「そう…誰も悪くないけど私は終わりを見てしまったから」
お母さんの死…か。
「ずっと怖かったけど…」
そう言いながら舞は相も変わらず面白い踊り方だが
しっかりと踊り
「やっぱり貴方しか居ないわ」
何かを決意した様子の舞は俺の肩をしっかりと掴み
笑顔とも微笑みともどこか違う表情をし
「ねぇ秋兎くん」
「何だよ舞?」
「卒業したら結婚しましょ?」
「なるほど?…ん?ん?ん!?」
「何よ?」
「いや、あまりの出来事に頭が回ってないんだよ!?」
「私は数ヵ月前から頭をフル回転させて考えてたわ!」
「お、おう」
「で、返事は?」
あぁ…そんなの…付き合ってから
答えは決まってる
「俺何かで良かったら…ぜひ」
「秋兎くん?」
「なんだ?」
「秋兎くんでも秋兎くんをバカにしたら私は許さないわよ?」
「?」
「私が好きになって…一生を捧げたいと思った男を″何か″何て言うんじゃないわよ!」
「…そうだな」
「ぶん殴るわよ?」
「おぉ…怖いな」
「当たり前よ…私がこれから愛し抜く男をバカにしたんだから」
「だな…なぁ舞」
「何よ秋兎くん?」
うん。俺は…間違いなく舞が好きだ
もちろん、今までも思ってたし
当たり前になりつつあった感情だが…
改めて自覚した
前も思ったが、いつも突然なんだよ
前も思ったが、俺から言わせろよ…
男の面目がナントヤラだ。
…せっかく、いざって時のために
考えて考え抜いた恥ずかしいセリフを
このタイミングで言いたくなったじゃないか…
おい…神川…舞…!
「これから先もお前のとなりに居させてくれ」
「…料金は高いわよ?」
「一生かけて払うよ」
「当たり前よ…でも、それだけじゃ足りないわ」
「何だ…何か欲しいのか?」
「そうね…結婚指輪と…」
平気そうに踊っている舞の体温の上昇を感じながら
俺は指摘するのは野暮かと笑いながら次の言葉を待った
「あとは赤ちゃんね!」
「ここで叫ぶな!後でこっそり伝えろ!?」
0
お気に入りに追加
278
あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!


黒蜜先生のヤバい秘密
月狂 紫乃/月狂 四郎
ライト文芸
高校生の須藤語(すとう かたる)がいるクラスで、新任の教師が担当に就いた。新しい担任の名前は黒蜜凛(くろみつ りん)。アイドル並みの美貌を持つ彼女は、あっという間にクラスの人気者となる。
須藤はそんな黒蜜先生に小説を書いていることがバレてしまう。リアルの世界でファン第1号となった黒蜜先生。須藤は先生でありファンでもある彼女と、小説を介して良い関係を築きつつあった。
だが、その裏側で黒蜜先生の人気をよく思わない女子たちが、陰湿な嫌がらせをやりはじめる。解決策を模索する過程で、須藤は黒蜜先生のヤバい過去を知ることになる……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる