上 下
362 / 810
二年目二学期編

神川喫茶店のフルコース

しおりを挟む
のんびりとした休日
自称海原氏のフルコースを待っていると
料理を運んできた舞は話し掛けてきた


「お待たせいたしました」

「お、おう」

何だ…何かちょっと寂しい

「塩キャベツです。」

「庶民的!」

いや、嬉しいし確かに前菜だな!
けど、何かびっくりしてしまった!

「ん~…こうゆうのでいいんだよ…キャベツしゃきしゃき…うほぉ~…塩こぶと胡麻油がたまらんなぁ~…」


何か冬花が孤独のグルメしてる
俺いるのに


「うん、おいしいよ」

「恐れ入ります。こちら塩こぶの黒くて短い感じがエッチポイントになります。」


「いらんこと言わんでよろしい!」

何だよエッチポイントって!


「それでは少しめんど…失礼、お待たせするのも心苦しいのでデザート以外次々もって参りますね?」


「今、めんどくさいと「言っておりません」」

そう言ってお辞儀をした舞は
キッチンに消えていった


「美味しいね兄ちゃん」

「美味しいし何かお腹減ったな!」

「確かに!」

俺達がワクワクしていると舞が戻ってきて

「お待たせいたしました、こちら豚野郎のしょうが焼きです。ごはんも付いております。」



「豚野郎?」

「はい、体を叩いて痛め付け、数時間前からじっくり味を染み込ませて最後に火炙りにした自信作とのことです。」


「言い方がいやだな!?」

「でも、美味しそうだよ兄ちゃん!」

「確かに、めちゃくちゃいい匂いするな!」

名前で少し引いたが体は正直なので
食べることにした

「「いただきます!」」

うわ!うまっ!?豚肉柔らかいし醤油とかより
ショウガの風味が効いててうまい!


「うん…うまい…これこれ…こうゆうのでいいんだ…昔、デパートに連れていってもらった時に食べた味に似ている…変に洒落てないのもいい…」


「冬花、記憶を捏造するな!?」

デパートに飯食いに連れて行ってもらったこと
無いだろ俺達!?


「お次はマグロの漬けよ!ご希望ならご飯のおかわり持って来ましょうか?」


お、少し口調が砕けた。
やっぱりこっちのがいいな。

「じゃあ、お願いしようかな?」

「私も食べる!」

「はいはい、ちょっと待ってね?」

勢いよく手を上げた冬花を見て優しく笑った
舞はお代わりをよそいに行ってくれた


「何かお母さんみたいだね?」

「そうだな。」

そんなことを考えているとご飯を持ってきてくれた
舞は話し掛けてきた


「このマグロは醤油、みりん、酒を沸騰させ冷したものとニンニク、しょうがに一晩漬け込んだものよ!おいしいわ!」


「おお、確かにうまそうだ!」


「黙ってすべてを受け入れてくれるお手本のようなマグロだったわ!」


「間違ってないしその通り何だろうけど何か嫌だな!?」

でも、味はうまいな…ご飯が進む進む


「うん…良く味が染みてるが、マグロの旨味を消している訳じゃない…お、おぉ~…ニンニクのパンチが来るなぁ~…俺は今はさながら、白飯を口に放り込むだけの人形だ」



「お前の孤独のグルメで有りそうシリーズちょっと好きになってきたよ。」


「ありがとう。でも、本当に美味しいね!」

「だな!」

「喜んでいただけて何よりだよ」

と、今回のシェフ…凛さんが来てくれた

「凛さん、とても美味しいです!」

「です!」

「ははは、そりゃ良かった。俺も楽しかったよ」

すごく楽しそうに笑う凛さんを見て幸せな気持ちに
なっていると

「デザート食べるかい?」

「「もちろん!」」

10代の胃袋を舐めてもらっては困りますよ凛さん!

「ふふ、ではどうぞ」

そう言って既に持ってきていたデザートを
机に…置いた…ん?


「プリンですか?」

お椀型のプリン何て珍しいな…あとてっぺんに
アポロチョコが埋め込ん…で…おや?

「生クリーム…かけていいわよ?」

と、舞は何故か照れた顔で生クリームの絞り袋を
渡してきた。


「いっぱい…出してね?」

「兄ちゃん、どうしたの?」

「どおおおおーもしないよ?」

俺は若干の恥ずかしさのなかプリンにぶっかけた。


「うふ、大胆…いっぱい出たね🖤」

「やかましいわ!」

俺は顔を背けてプリンを食べた
味はすごく美味しかった。
しおりを挟む
感想 23

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた

楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。 この作品はハーメルン様でも掲載しています。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた

久野真一
青春
 最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、  幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。  堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。  猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。  百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。    そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。  男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。  とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。  そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から 「修二は私と恋人になりたい?」  なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。  百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。 「なれたらいいと思ってる」    少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。  食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。  恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。  そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。  夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと  新婚生活も満喫中。  これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、  新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。

ヲタクな妻は語りたい!!

犬派のノラ猫
ライト文芸
これはヲタクな妻と夫が交わす 普通の日常の物語である!

マッサージ

えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。 背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。 僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...