となりの席の変態さん

犬派のノラ猫

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三学期

妹へのお返しは?

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のんびりと……してない!
忙しないホワイトデー!
料理はするがお菓子はあまり作らない
俺は試行錯誤しながらお菓子を作っている。



「……カップケーキっぽいのが出来た!」

まぁホットケーキミックスとバターいれて
チョコとかレーズン入れただけだけどな!




「兄貴いる?」

玄関から声がした。
どうやら我が妹が外出から帰還したらしい。


「キッチンに居るぞ!」

「なになに!何か作ってるの!?」

「カップケーキ焼いてる。」

「兄ちゃんありがとう!」

「お前のじゃねぇよ!」

「なんで!?」

「これはホワイトデーのお返しだ!」

「なら、私のじゃん!」

「な……ぜ?」

いや、待てよ……確かに食べた!
いやでもあれはチョコか?
毎年のこととはいえあれは化学兵器だ
バイオテロだ!
古代兵器だプル〇ンだ!



「仕方ないな妹よ……カップケーキの材料をやろう。」



「私が作れるとでも!?」

確かにそうだ。


「すまん妹よ…」

「何か素直に謝られるの嫌だ!」

「仕方ないだろ!」

「仕方ないけど!」

「あ~まぁ貰ったのは事実だしな…すこし待ってな。」


確かに毎年返すのに今年は舞のことしか
考えて無かったな…そこは我ながら冷たい。
ここは兄として妹の喜ぶものを作ろう。




10分後~~




「冬花~出来たぞ」

「おお!兄ちゃん早かったな!さぁ私に上納するがいい!」



嬉しそうに駆け寄ってきた妹に危うく
グーパンを食らわせそうになったが
兄の尊厳で拳を収め…俺は



「ありがたく食べろ…!」

俺はそう言いながら…


「こ、これは!?」


べっこうあめを渡した。


「べっこうあめじゃん!?」

「好きだろ?」

「好きだけども!?」

何だ…昔はこれで騙せたのに…

「成長したんだな…」シミジミ

「おい兄貴……まさか…これで終わり?」

すっごいさみしそうな顔をされた…
だがな妹よ…兄ちゃんを舐めるな?


「おいおい冬花よ。お前の兄ちゃんがそんなせこい男だと思うか?」


「今は思う。」

「うっ……舐めるな妹よ…冷蔵庫を開けてみろ!」




「冷蔵庫?……」ガチャッ


そう…舐めてもらったら困る…が!
舐めてもらわないと困るのだ!
何故なら!


「こ、これはっ!冷蔵庫いっぱいにべっこうあめが!?」



「すごかろう?」

「すっごい!ありがとう兄ちゃん!」

ちょ…間違えた可愛い妹に別れを告げ
俺はカップケーキを持って神川家に向かった
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