となりの席の変態さん

二年目夏休み編

勉強終わりの休息

のんびりとした勉強会
何とか宿題にトドメを指した俺達は
リビングで喧嘩後の川原のヤンキーよろしく
倒れていた。
そんな状態がしばらく続くと
神川さんは突然話し掛けてきた


「ねぇ秋兎くん」

「何だよ舞？」

「扇風機って素敵よね？」

「あると有り難いよな！」

「それはもちろんなのだけど…」

「ん？」

「一日中昼も夜もなく家のみんなに回されて気持ちよくしないといけないなんて素敵よね？」


「出たな！言い回しだけのやつ！」

「そりゃ扇風機だから回るんじゃないの兄ちゃん？」

「そうだな！」

やめろ冬花…その正論は俺に効く

「冬花ちゃん？回すにも色々あるのよ？」

「色々？」

「乗るな冬花！戻れ！」

「間違えたわエロエロあるのよ？」

「色々あるを言い直すな！」

「なるほど…エッ…なネタだったんだね。」

言えなくて顔を赤くした冬花をみて
これはまずいな…舞が！と思いながら
舞の方を見ると案の定ヤバい顔で冬花を見ていた


「ウブなのかわいい…ﾊｧﾊｧ」

「お前が失ったモノだな。」

「失礼ね？股はまだウブよ？」

「股とか言うなよ！？」

「じゃあ、マン「言わせねぇよ！？」」

「舞さんはそうゆうの恥ずかしくないんですか？」

「そうゆうのって？」

「で、ですから…」

「私…分からないわ…治すから教えて？」

嘘だッッ！絶対分かってる！

「ですから…エッ…な」

「分からないわ…分からないからお兄さんとお部屋でこれから二人っきりで聞いてみるわ？」


巻き込まれた！？

「……エッチなことですよ！言わせないでくださいこの変態！！」


「………！」ｿﾞｸｯｿﾞｸｯ!

「うわっ！こわい！助けて兄ちゃん！」

「あぁ～…快楽天だったわ…」

「俺は久しぶりにお前の将来が心配になったよ。」

「なら、きちんと首輪を付けておいてね？」

「物理的にか？」

「物理的にも心的にも。」

「心なら考えとくよ。」

「じゃあ物理的は冬花ちゃんにお願いするわ！」

「叩きますよ？鎖で？」

「ありがとう！」

今日一の笑顔で舞は冬花に言った

「兄ちゃん、部屋にいこう！」

「なぬ！？」

「冬花ちゃんに秋兎くんを寝取られるわ！？」

「はい。寝取ります。」

「「へ？」」

冬花今何て言った…？


「もういいや…ここで」

ちょ、ちょっと？
冬花さん？無言で近付いて来ないで！？
怖いよ？怖いですよ！？

「兄ちゃん…大人しくして…」

「は、はい」　

「秋兎くん！？」

だって目が動くと殺すと訴えかけて
来てるんだもん！？

「天井の染みでも数えてたら終わるから…」

「どこで覚えたそんな台詞！？」

冬花はそう言って俺のとなりに寝転ぶと
腕にしがみついて来て

「と、冬花？」

「………」

「………」

「………」

「「「………。」」」

三竦みである。

「ねぇ兄ちゃん」

「どうした冬花？」

「寝取るってここからどうするの？」

「知らないのかよ！？」

「横に寝ればいいんじゃないの？」

「ん～…」

俺は勉強で疲れた頭をフル回転させ

「そうだよ？」

と、嘘を付いた。