となりの席の変態さん

二年目夏休み編

今日のお店は忙しい

のんびりとした夏休み…ではない
今日は神川喫茶店に呼ばれ
カウンターを手伝っている


「いや、すまないね…今日は忙しくなると予想していたが思ったよりすごいねこれは…」


今日は喫茶店がある通りを通行止めにして
夏祭りをしている。


「今年からの試みらしいが…いやはや、ありがたいが二人で回してたらと思うとゾッとするね」


このために気合いを入れて新メニュー(かき氷とクレープ)
を作ったのだがしかもテイクアウトも出来るように

凛さん？
絶対回らないよ？
そりゃそうだよ…無理に決まってますよ！

それを見越して舞は
俺と冬花に手伝いを頼んだわけだ
出来た娘さんですねと後で言っておこう

「すまん、秋兎くん！クレープ二つ追加だ！」

俺はひたすらにクレープを焼く
俺が生地を焼いて
冬花が中身をのせて巻く

どうやら、謎の才能があったらしく
乗せて巻くのが凄く早くてうまい。

「お前、食に関われたんだな」

「失礼だね兄ちゃん！？」

目玉焼きですら失敗するんだから
そうゆう感想にそりゃなる！

そして、出来た商品は
舞が慣れた手付きで運んでいく

よし…何とか回ってる！

そう思って二時間がたった頃
すこし落ち着いてきた店内に安堵していると
商品を受け取りに来た神川さんは
今日も今日とて話し掛けてきた

「ねぇ秋兎くん」

「どうした舞？」

「これぐらいの忙しさって初めてなのだけど」

「あ、そうなんだな」

「すごく、辛くて興奮するわね！」

すごく満面の笑みで頬を赤く染めてハァハァ
言いながらこちらを見てきた

「よ、よかった…な？」

そうとしか俺は返せなかった。