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三学期

釣りヘン日誌2

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のんびりとした釣り日より
釣り糸を垂らしながら
欠伸をしていた俺に神川さんは話かけてきた。


「ねぇ…秋兎くん」

「何だよ舞?」

「小さいのしか釣れないわね?」

「サビキだしな。」

釣りしたことない人はサビキから始めれば
楽しい(個人の意見)だからサビキにしたが
流石に飽きたか。


「もっと太くて大きいの釣りたいわ!」

「言い方気をつけような~」

「さっきから子供ち〇こしか釣れないわ…姉ショタだわ…」


「おい、色々おい!」

「姉ショタ好きだけど私は秋兎くんしか愛せないから…困ったわ」


「いいじゃないか一途で。」

「象さんじゃ興奮しないわ…マンモスじゃないと!」


「下ネタがし〇ちゃんレベルだな!」

「いや~それほどでも~」

「褒めてない。」

「お約束よね?」

「せやな。」

「ってわけでデカ〇ンを釣る仕掛けを教えて!」


「裸で砂浜にいたらいいんじゃないか?」

「ごめんなさい秋兎くん…ちょっと興奮したけどさみしかったわ!」


「興奮したのかー」

手遅れだなー


「仕方ない…投げ釣りの仕掛けがあるからそれにするか…」


釣れるかは別として大物も釣れるだろ。


「何それ危なくない?」

「よほどでない限り危なくない。」

「全裸でしても?」

「うん。それは別の意味で危ないな!」

「嘘つき!」

「いや、全裸は余計だろ!?」

「産まれた時は全裸でしょ?」

「産まれてからは服を着るんだよ!」

「産まれて踏まれて蔑まれる度に人は強くなる!」



「変態性は上がるだろうな。」

こいつの人生の縮図だな。


「まぁ、これでいいわ慣れてきたし」

「なんだそりゃ?」

結局飽きて話がしたかっただけだった
神川女王はまた黙々と釣りを続けた。








「結構釣れたわね?」

「そうだな。」

結局5時間くらいしてクーラーボックス半分
くらいのアジなどが釣れた。



「捌くのが大変だな…」

「そうね。」 

猫にあげるとは言え流石に全部は多すぎる。
俺も食べたいし半分位は捌いて持って帰らせて貰うことにした。



「今日のお礼よ?」

「ありがとう。助かるよ。」

釣りたてなんか久しぶりだから楽しみだ。


「さて、帰りましょ?」

駅へ向かう俺たち。
田舎だから街頭もチラホラとしかなく
すこし色っぽく舞を写す気がした。
薄い月も顔を覗かせ白く空を照らす。



「楽しかったわね?」

そう言って彼女は珍しく思いっきり笑った。
いつにも増して眩しく…綺麗な笑顔で。



「最後に釣られたな。」

「なんの話?」

「さぁな。」

俺はただその笑顔を頭に収めた。
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