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二学期編

カラオケデートでキュンとして

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先ほどの痴話喧嘩を終え
カラオケ屋に向かった俺達は
ちょいと緊張しながら歌い始めた。
そしてひと段落終えたあたりで
今日も今日とて神川さんは話しかけてきた。




「ねぇ…秋兎くん」

「何だよ舞?」

「なかなか盛り上がったわね」フゥ

「だな。」

特に[来来来世]は盛り上がった。



「やっぱり映画を見た後だと思い入れが違うな。」



「そうね。シーンを想像出来てなかなか楽しかったわ。」


そう言いながら彼女はドリンクバーから
持って来たコーラを飲んだ。


「何か舞が炭酸飲むの初めて見た気がする」

「そうだったかしら?」

「何か珈琲とかばっかりだった気がする。」

「言われてみればそうね…コーラ好きよ?」

「それは新発見だ。」

「秋兎くんはお茶ばっかりね。」

「ん?あぁ安いしな。」

「ドリンクバーなのだから値段は変わらないわよ?」


「た、確かに……そう考えると損してる気がしてきた。」


「何だかケチ臭いわ秋兎くん」

「節約家と言ってくれ。」

「実際できてないからエセなのだけどね」

「い、家では節約してるし」

「あら、偉いわね秋兎くん。」

「何かバカにしてないか?」

「まったくして無いわ。むしろ余計にお婿に欲しくなったわ」


「お、おう」

「早く大きくなってね秋兎くん?」

「同い歳なんだから歳のとり方は同じだろ?」



「男的に大きくなってねってことよ」

「何だよ小さいってか?」

「それはズボンを下ろさないと分からないわ?」


「そこかい!」

「何か薬があるらしいけど天然物が一番よね?」


「天然物とか言うかよ!食い物か!?」

「私は食べてもいいわよ?」

「俺は嫌だよ!?」

「性的な意味で食べるわ!」

「はいはい。」

まったく……結局いつもと同じ感じになるんだよな……まぁ楽しいからいいんだが。



「おまえは歳をとってもそのままかもな。」

「失礼ね。ちゃんと大きくなるわよ?」

「胸が……とか言うんだろ?」

「…………お、お腹が!」

「食べすぎないように気を付けろよ?」

「し、幸せ太りはするかも。」

「まぁ、太ろうが痩せようが舞ならいいよ。」


「キュンとしたわ!」

「口に出して言うな!」

「お腹が大きくなりそう!」

「早い早い!」

「想像妊娠で!」

「あ、そっちか!?」

こいつならマジでやらかすんじゃないか?
という新たな不安に駆られながらも
いつまでもこんな日々が続くようにと
取り敢えず願っておこうかな。

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