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夏休み編
3割増し
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のんびりとした夏休みのある日
……と言うかプールの翌日
風邪を引いたらしい舞をお見舞いに行くため
久し振りに神川家に向かった。
「こんにちは。」
今日もあまりお客さんいないなと
思いながらキョロキョロしていると
神川お父さんが気づき
「おや?秋兎くんじゃないか?」
「お久しぶりですお父さん。」
「パパりんだよ?」
「…………娘さんいますか?」
「かわいいのが一人いるよ?」
「それは知ってます。家にいますか?」
「風邪ひいてるからね……知ってるでしょ?」
「まぁ……」
「舞ならこの奥にいるよ。」
お父さんはそう言うと自分のいるカウンターの
後ろを指さし
「うつらないように気を付けるんだよ?」
「人に移すと治るらしいですよ?」
「君が引いたらあの子がソワソワするからね。前もそうだったし。」
「そう…ですか。気を付けます。」
「なら、いい。早く行ってあげなさい。」
「はい。」
いいお父さんだな……
「風邪引いてるんだから激しい運動するなよ~ベッドで!」
「大声で言わないでくださいよ!?」
……さすが舞のお父さん
「……ここかな?」
奥に入っていきリビングを抜けた先の階段を上がると部屋が何個かあったが 【舞】って
書いてる部屋があったから多分ここだろう。
「ごめん…秋兎だけど?」コンコンッ
「……秋兎くん?入っていいわよ。」
「了解。」ガチャッ
「いらっしゃい……秋兎くん。」
ドアを開けるといつもより当たり前だが
元気のない舞がベッドで寝ていた。
「大丈夫か?」
「大丈夫よ。」
「そうか。」
「そうよ。」
「無理してないか?」
「……してないわ。」
「嘘だな」
「嘘よ……結構辛いわ。」
「まったく…嘘をつくな。」
「ごめんなさい。」
「別に謝る事じゃない。っとそうだ。」
落ち込んでる舞を見て御見舞にプリンを
持って来たのを思い出し
「プリン食うか?」
「ありがとう…頂くわ。」
そう言って彼女は上半身だけ起こし
って……
「パジャマくらい着なさい!」
「…………あ、忘れてたわ。私寝るときは下着だけなのよ。」
「分かったから隠せ!」
「隠したらプリン食べれないわ。」
「た、確に……じゃあ、口開けろ」
「……風邪引いてるのよ?」
「分かってるよ。」
「仕方ないわね……」
「何故舌を出す?」
「舐めれないじゃない?」
「…………プリンの話だろ?」
「あ、そうだったわ。風邪のせいで頭が悪いのよ。」
「いや、そこだけは平常運転だよ。」
「体が熱いから3割増よ。」
「俺、帰ろうかな?」
「酷いわ秋兎くん……私が嫌いなの?」
「大好きだが?」
「…………そう。」
「ほら、舌引っ込めろ食べにくいだろ?」
「食べさせてくれるの?」
「まぁな。」
「…ありがとう」
「いいから、早くしろ」
そう言うとようやくプリンを食べさせ始めた
「うまいか?」
「美味しいわ。」モグモグッ
「それは、良かった。」
「ペットになったみたいで素敵ね」
「やめようかな……」
「なんでよ?不服?」
「不服だな。」
「……」
「俺はお前とは対等で居たいんだよ。」
「あら、そう。残念……でも」
「ん?」
「ありがとう。」
彼女はそう言うと笑った。
……理性頑張れ!
「私はペットでも下僕でも大歓迎よ!」ハァハァ
「お、おう」
……と言うかプールの翌日
風邪を引いたらしい舞をお見舞いに行くため
久し振りに神川家に向かった。
「こんにちは。」
今日もあまりお客さんいないなと
思いながらキョロキョロしていると
神川お父さんが気づき
「おや?秋兎くんじゃないか?」
「お久しぶりですお父さん。」
「パパりんだよ?」
「…………娘さんいますか?」
「かわいいのが一人いるよ?」
「それは知ってます。家にいますか?」
「風邪ひいてるからね……知ってるでしょ?」
「まぁ……」
「舞ならこの奥にいるよ。」
お父さんはそう言うと自分のいるカウンターの
後ろを指さし
「うつらないように気を付けるんだよ?」
「人に移すと治るらしいですよ?」
「君が引いたらあの子がソワソワするからね。前もそうだったし。」
「そう…ですか。気を付けます。」
「なら、いい。早く行ってあげなさい。」
「はい。」
いいお父さんだな……
「風邪引いてるんだから激しい運動するなよ~ベッドで!」
「大声で言わないでくださいよ!?」
……さすが舞のお父さん
「……ここかな?」
奥に入っていきリビングを抜けた先の階段を上がると部屋が何個かあったが 【舞】って
書いてる部屋があったから多分ここだろう。
「ごめん…秋兎だけど?」コンコンッ
「……秋兎くん?入っていいわよ。」
「了解。」ガチャッ
「いらっしゃい……秋兎くん。」
ドアを開けるといつもより当たり前だが
元気のない舞がベッドで寝ていた。
「大丈夫か?」
「大丈夫よ。」
「そうか。」
「そうよ。」
「無理してないか?」
「……してないわ。」
「嘘だな」
「嘘よ……結構辛いわ。」
「まったく…嘘をつくな。」
「ごめんなさい。」
「別に謝る事じゃない。っとそうだ。」
落ち込んでる舞を見て御見舞にプリンを
持って来たのを思い出し
「プリン食うか?」
「ありがとう…頂くわ。」
そう言って彼女は上半身だけ起こし
って……
「パジャマくらい着なさい!」
「…………あ、忘れてたわ。私寝るときは下着だけなのよ。」
「分かったから隠せ!」
「隠したらプリン食べれないわ。」
「た、確に……じゃあ、口開けろ」
「……風邪引いてるのよ?」
「分かってるよ。」
「仕方ないわね……」
「何故舌を出す?」
「舐めれないじゃない?」
「…………プリンの話だろ?」
「あ、そうだったわ。風邪のせいで頭が悪いのよ。」
「いや、そこだけは平常運転だよ。」
「体が熱いから3割増よ。」
「俺、帰ろうかな?」
「酷いわ秋兎くん……私が嫌いなの?」
「大好きだが?」
「…………そう。」
「ほら、舌引っ込めろ食べにくいだろ?」
「食べさせてくれるの?」
「まぁな。」
「…ありがとう」
「いいから、早くしろ」
そう言うとようやくプリンを食べさせ始めた
「うまいか?」
「美味しいわ。」モグモグッ
「それは、良かった。」
「ペットになったみたいで素敵ね」
「やめようかな……」
「なんでよ?不服?」
「不服だな。」
「……」
「俺はお前とは対等で居たいんだよ。」
「あら、そう。残念……でも」
「ん?」
「ありがとう。」
彼女はそう言うと笑った。
……理性頑張れ!
「私はペットでも下僕でも大歓迎よ!」ハァハァ
「お、おう」
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