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スマホの画面には、昨秋の京都旅行の写真。友達には近すぎ、恋人には遠すぎる二人の距離。誕生日に贈られた架空の旅行パンフレット、紅葉の名所巡り。触れそうで触れない関係は、心地よく続いていく。

覗いていただけだったのに
にのみや朱乃
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(性的描写あり)
僕の趣味は覗きだ。校舎裏で恋人同士の営みを覗き見するのが趣味だ。
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『命日』
小川敦人
現代文学
十五回目の妻の命日。夫は娘と息子とともに、雨の降る墓地へと向かう。生前、家族を支え続けた妻の思い出が、静かに彼らの胸を満たす。食卓を囲んでの談笑、正義感の強かった彼女の姿、そして最期の言葉——「だからあなたがしっかりとみんなを守っていくんだよ」。
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過ぎ去る時と、変わらぬ想い。『命日』は、別れと再生を描いた、静かで温かな家族の物語である。
十一人目の同窓生
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20年ぶりに届いた同窓会の招待状。それは、がんの手術を終えた板橋史良の「みんなに会いたい」という願いから始まった。しかし、当日彼は現れなかった。
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3年後、再び開かれた同窓会。私は板橋の墓参りを済ませ、会場へ向かった。だが、店の店員は言った。
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10人のはずの同窓生。しかし、そこにはもうひとつの席があった……。
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