拒絶少女は世界を拒絶する

セツナ達のしばしの休息＿

響とメリー

縮んだ秋兎さんを皆に任せ
魅里に悟られぬように僕はメリーさんの
事務所に来ていた。


「メリーさん」

「何だね響？」

「…ジェネスと接触しました。」

「知ってる。」

「でしょうね」

「…わざわざそれを言いに来たのかい？」

「それもありますが…」

「律儀だね…なんだい？」

「率直に聞きます。ジェネスはどれくらいで復活しますか？」


「ほぉ…復活すると思ってるのかい？」

「秋兎さんがそんな風な事を言っていたので」

「ふむ…仮にもし…全身が完全に消滅したとするなら…まぁ２ヶ月ってところかな？」


「２ヶ月…なら」

僕が思い付いたことを口にしようとした
瞬間メリーさんは机を軽く叩き


「復活する前に叩くのはやめた方がいい。」

「何でですか？すごいチャンスじゃないですか！？」


「倒すだけ…ならね」

そう言ってメリーさんはタバコに火をつけ

「だいたいやりたいことは分かってる…秋兎くんを元に戻したいのだろ？」


「そうですよ！だから！「だからダメなんだ」」


僕の言葉を遮ったメリーさんは
さらに続けた


「彼女はジェネスにしか制御できない。仮にジェネスを始末しても彼女を制御しなければ秋兎くんはそのままだ。」



「そんな…なら脅して！」

「本気で言ってるのかい？アレは人の形をしてるだけの獣だよ？」


「……」

分かってるそんなことで解決しないこと
くらい…でも

「ならどうすれば…」

「…アレが復活するのを取り敢えず待ちたまえ。」


「それで何が解決するんですか？」

「解決しないさ」

「なら…」

「解決はしないが解決への道は出来るだろう」

「？」

「上手くいくかは別にしてね」

「……メリーさん」

「間違っても手伝って欲しいなんて言うなよ響？」

「っ…」

「ワタシは君を友人だと思っているがだからと言って100%君の味方は出来ない。」


「…そうですよね」

「すまない…でも」

そう言ってメリーさんは立ち上がり
こちらに歩みより


「少なくとも君達が悲しむようなことにはならないよう努力はしよう。」

としっかりこちらを複雑そうな目をして
見つめてきた。


「……魅里ちゃんがこの現場を見たらどう思うかな？」


「いきなり怖いこと言わないでくれます！？」

たぶん監禁される！