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第8話 森は危険
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フィムと出会って数時間の間に、僕は水魔法を使えるようになり、食料も確保出来るようになった。まだフィムが言っていた近くにある魔族の住む村に向かう勇気は出ていないけれど、この世界で生きていける気がした。
「僕の勝手なイメージなんだけどさ、魔族は角が生えたり、牙が生えたりしてるの?」
“それは種族にもよるかな。人間とかけ離れた容姿の種も居れば、殆ど人間と変わらない容姿の者もいるよ”
「そうなのか!?この近くの村に住んでいる魔族の方はどっちか分かる?」
“この近くに住んでいるのは『オーク』って呼ばれてる種族だから、人間に近い容姿だね”
フィム曰く『オーク』は人間に近い容姿をしているとのことだが、僕にはそれが想像できなかった。アニメや漫画で出て来た『オーク』と名の付く生物は、顔は豚のようで、肌は緑色をしている。どうしても、そのイメージが真っ先に出てきてしまう。
それに、『オーク』は人間の女性を好んで襲い、男は餌にするとアニメでやっていた。そんな奴らが、僕を受け入れてくれるとは到底思えない。フィムには悪いけど、別の村に連れて行って貰えないか聞いてみよう。
「ねぇフィム。『オーク』って人間を食べたりするんだろ?流石にちょっと、そこには連れていって欲しくないかなーって思うんだけど」
“オークは人間なんか食べないよ?というか、魔族全体で人間を食べる種族なんていないんじゃない?むしろ裕介の事を食べるとしたら──”
フィムは何か言いかけて、ピタリと話すのを止めてしまった。それどころか、楽しそうに僕の周りをふよふよと浮かんでいたのに、俺の傍にくっついて離れようとしない。
「フィム?どうかしたの?」
“裕介、今直ぐ木の陰に隠れた方が良いかもしれない”
「え?わ、わかった」
僕は理由も聞かず、フィムに言われるがまま木の陰に隠れてしゃがみ込んだ。そのまま息を止める事数分。僕らが向かっていた方向から、ズシン、ズシンと足音が近づいてきた。その足音は、僕の背後で止まると、クンクンと鼻息を鳴らし始める。
“声を出しちゃダメだよ。流石に今の僕の力じゃコイツからは裕介を守れそうにないからね”
フィムの指示に従い、僕は両手で口を塞いで黙り込んだ。それから暫くして、再び足音が聞こえたかと思うと、僕の隣を真っ赤な毛をした何かが通り過ぎていった。その物体は、どすどすと、僕とフィムが来た道を戻っていった。
「あービックリした!なんだったんだ、今の!」
“今通り過ぎていったのは『レッドベアー』。裕介の事を食べる存在、『魔獣』だよ。この森にも結構な数居るから、気を付けないとね”
「魔獣!?この世界には人間と魔族以外にも、そんなものが居るのか!?」
“いるよー。アイツらは食べられる物なら見境なしに、何でも口に入れるからね”
フィムは僕にそう告げると、またふよふよと空を飛び回り始めた。僕は震える足でなんとか立ち上がり、フィムを両手で抱きしめると、その場から逃げる様に歩き出した。
「あんな奴がいるなんて……早くこの森を出よう!フィムも僕も食べられちゃう!」
“いやぁー、食べられるのは裕介だけだよ。僕は精霊で実体が無いからねー”
「なんだよそれ、ズルいだろ!と、とにかく、あんな奴が沢山居る場所に長居なんて無理だ!」
“沢山居る?『レッドベアー』はあの一頭しかいないと思うよ”
「そうなのか!?でも例え一匹でも、フィムが守れなさそうって言う奴が居るなら、無理に長居する必要ないだろ?」
僕の戦闘力はフィムの力頼りといっても良い。それに、幾ら魔法が放てるようになったといっても、僕の放つ『水球』があの化け物に傷を負わせられるなんて思えない。逃げる場所が魔族の村であっても良いから、僕は一刻でも早くこの森から逃げ出したかった。
それなのに、フィムは僕の手からするりと抜けると、森の方へと進み始めてしまった。僕は急いでフィムを追いかけて、今度はがっちりと両手で捕まえる。だがフィムはそれすらも容易に抜け出してしまった。
「フィム!なんで逃げるんだよ!」
“逃げてないって。折角だから倒しに行こうとおもってさ。そうすれば裕介の『魂の位階』も上がるし、上手くいけば僕も実体を持てるようになるかもしれないから”
「『魂の位階』ってなんだ?それに、フィムが実体を持てるようになるって……」
“『魂の位階』って言うのは、君達の言葉でいうレベルの事さ。それが上がれば、君は今よりも強くなるだろうし、僕との繋がりも強くなると思うんだ”
フィムはそう言うと、再び『レッドベアー』の元へ向かって移動し始めた。俺は慌ててフィムの前に立ちはだかり、首を横に振ってフィムを引き留めようとする。
「少し冷静になってくれよ!さっき木の陰に隠れてやり過ごした相手だぞ!そんな簡単に倒せるわけないだろ!」
“うーん……確かにそうだね。下手したら裕介が食べられちゃうかもしれないし”
「でしょ!?だったらこのまま引き返そう!」
“それじゃあ面白くないなぁ……そうだ。『レッドベアー』を倒せるように、他の弱い魔獣を倒して裕介のレベルをあげることにしよう”
「はぁ!?何言ってんだよ、フィム!あ、おい!ちょっと待て!」
フィムは僕の制止も聞かず、森の中へ飛び込んで行ってしまった。レッドベアーが居る方向ではないにしろ、フィムは僕を魔獣と戦わせるといっていた。ということは、フィムが飛んで行った方向には魔獣が居るということだ。
「あーもう!分かったよ!」
僕は文句を言いつつも、急いでフィムの後を追った。レベルが上がれば、フィムとの繋がりが強くなって、安全になるならその方が良い。ある程度レベルを上げて、レッドベアーと戦う前に、フィムを言いくるめて逃げてしまえば良いのだから。
「僕の勝手なイメージなんだけどさ、魔族は角が生えたり、牙が生えたりしてるの?」
“それは種族にもよるかな。人間とかけ離れた容姿の種も居れば、殆ど人間と変わらない容姿の者もいるよ”
「そうなのか!?この近くの村に住んでいる魔族の方はどっちか分かる?」
“この近くに住んでいるのは『オーク』って呼ばれてる種族だから、人間に近い容姿だね”
フィム曰く『オーク』は人間に近い容姿をしているとのことだが、僕にはそれが想像できなかった。アニメや漫画で出て来た『オーク』と名の付く生物は、顔は豚のようで、肌は緑色をしている。どうしても、そのイメージが真っ先に出てきてしまう。
それに、『オーク』は人間の女性を好んで襲い、男は餌にするとアニメでやっていた。そんな奴らが、僕を受け入れてくれるとは到底思えない。フィムには悪いけど、別の村に連れて行って貰えないか聞いてみよう。
「ねぇフィム。『オーク』って人間を食べたりするんだろ?流石にちょっと、そこには連れていって欲しくないかなーって思うんだけど」
“オークは人間なんか食べないよ?というか、魔族全体で人間を食べる種族なんていないんじゃない?むしろ裕介の事を食べるとしたら──”
フィムは何か言いかけて、ピタリと話すのを止めてしまった。それどころか、楽しそうに僕の周りをふよふよと浮かんでいたのに、俺の傍にくっついて離れようとしない。
「フィム?どうかしたの?」
“裕介、今直ぐ木の陰に隠れた方が良いかもしれない”
「え?わ、わかった」
僕は理由も聞かず、フィムに言われるがまま木の陰に隠れてしゃがみ込んだ。そのまま息を止める事数分。僕らが向かっていた方向から、ズシン、ズシンと足音が近づいてきた。その足音は、僕の背後で止まると、クンクンと鼻息を鳴らし始める。
“声を出しちゃダメだよ。流石に今の僕の力じゃコイツからは裕介を守れそうにないからね”
フィムの指示に従い、僕は両手で口を塞いで黙り込んだ。それから暫くして、再び足音が聞こえたかと思うと、僕の隣を真っ赤な毛をした何かが通り過ぎていった。その物体は、どすどすと、僕とフィムが来た道を戻っていった。
「あービックリした!なんだったんだ、今の!」
“今通り過ぎていったのは『レッドベアー』。裕介の事を食べる存在、『魔獣』だよ。この森にも結構な数居るから、気を付けないとね”
「魔獣!?この世界には人間と魔族以外にも、そんなものが居るのか!?」
“いるよー。アイツらは食べられる物なら見境なしに、何でも口に入れるからね”
フィムは僕にそう告げると、またふよふよと空を飛び回り始めた。僕は震える足でなんとか立ち上がり、フィムを両手で抱きしめると、その場から逃げる様に歩き出した。
「あんな奴がいるなんて……早くこの森を出よう!フィムも僕も食べられちゃう!」
“いやぁー、食べられるのは裕介だけだよ。僕は精霊で実体が無いからねー”
「なんだよそれ、ズルいだろ!と、とにかく、あんな奴が沢山居る場所に長居なんて無理だ!」
“沢山居る?『レッドベアー』はあの一頭しかいないと思うよ”
「そうなのか!?でも例え一匹でも、フィムが守れなさそうって言う奴が居るなら、無理に長居する必要ないだろ?」
僕の戦闘力はフィムの力頼りといっても良い。それに、幾ら魔法が放てるようになったといっても、僕の放つ『水球』があの化け物に傷を負わせられるなんて思えない。逃げる場所が魔族の村であっても良いから、僕は一刻でも早くこの森から逃げ出したかった。
それなのに、フィムは僕の手からするりと抜けると、森の方へと進み始めてしまった。僕は急いでフィムを追いかけて、今度はがっちりと両手で捕まえる。だがフィムはそれすらも容易に抜け出してしまった。
「フィム!なんで逃げるんだよ!」
“逃げてないって。折角だから倒しに行こうとおもってさ。そうすれば裕介の『魂の位階』も上がるし、上手くいけば僕も実体を持てるようになるかもしれないから”
「『魂の位階』ってなんだ?それに、フィムが実体を持てるようになるって……」
“『魂の位階』って言うのは、君達の言葉でいうレベルの事さ。それが上がれば、君は今よりも強くなるだろうし、僕との繋がりも強くなると思うんだ”
フィムはそう言うと、再び『レッドベアー』の元へ向かって移動し始めた。俺は慌ててフィムの前に立ちはだかり、首を横に振ってフィムを引き留めようとする。
「少し冷静になってくれよ!さっき木の陰に隠れてやり過ごした相手だぞ!そんな簡単に倒せるわけないだろ!」
“うーん……確かにそうだね。下手したら裕介が食べられちゃうかもしれないし”
「でしょ!?だったらこのまま引き返そう!」
“それじゃあ面白くないなぁ……そうだ。『レッドベアー』を倒せるように、他の弱い魔獣を倒して裕介のレベルをあげることにしよう”
「はぁ!?何言ってんだよ、フィム!あ、おい!ちょっと待て!」
フィムは僕の制止も聞かず、森の中へ飛び込んで行ってしまった。レッドベアーが居る方向ではないにしろ、フィムは僕を魔獣と戦わせるといっていた。ということは、フィムが飛んで行った方向には魔獣が居るということだ。
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僕は文句を言いつつも、急いでフィムの後を追った。レベルが上がれば、フィムとの繋がりが強くなって、安全になるならその方が良い。ある程度レベルを上げて、レッドベアーと戦う前に、フィムを言いくるめて逃げてしまえば良いのだから。
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