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第3章 学園生活 前期

21.病床にて

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…………………なんかお腹の辺りが重たいんだけど。


そう思って頭を少し起こして見てみると、そこにはルーベルトの頭があった。

時計を見てみると針は既に7時を指していた。

僕めちゃくちゃ寝ちゃってたんだ…。もしかしてルー兄さんずっと待っててくれたのかな……だったら悪いことしちゃったかも。

すると、微かにお腹の辺りの頭が動いた。


「……………、ノエルおはよう。体調は大丈夫?」

「うん、沢山寝たから元気になったみたい。」

「それは良かった。………晩御飯はどうする?」

「普通にお腹減ってるから食べれそうだよ。」

ルーベルトは、「そっか。」と、言いノエルの頭を優しく撫でると、夕飯を取りに行くと言い部屋から退出して行った。




ノエルがまだ小さかった頃、ルーベルトはノエルが風邪をひくと決まって、眠りにつくまで横に居て、ある時は本を読んでくれたり、ある時は昔話を聞かせてくれたりと、毎回ルーベルトが世話を焼いてくれていたのだ。


そういえば、ルー兄さんは昔から風邪の時僕の面倒見てくれてたなぁ。僕が1人で寂しいだろうからってずっと傍に居てくれて、何度もおでこのタオルを取り替えてくれたり薬を飲ませてくれたり………

ルー兄さんって昔っからすっごく優しかったなぁ、


そんなことを考えているとガチャリと扉が開かれ、ルーベルトが片手に粥を持ちながら入ってきた。

「まだ完全には回復してないだろうから、今日は
これ。昼間より量は多めにしてあるから。」

「うん、ありがとうねルー兄さん。」

ノエルはそう言うとスプーンを手に取り、パクパクと頬張り始めた。


そして数分が経つと、また扉が開かれた。

「ノエル、体調はどう………大丈夫みたいだな。」

今日に限って学校から大量の課題が出されたらしく、机に向かうのが苦手なローレンツは、課題をこなすのには人並み以上の時間がかかるらしく、ローレンツはノエルの元に訪れるのが遅れてしまった、という訳なのだ。

勿論ローレンツは帰ったと同時にノエルの元を訪れようとしたが、侍女に止められたらしい。


「ロイ兄さんもお疲れ様、ありがとうね。もう僕大丈夫だよ。明日には元気いっぱいだから!」

「そうか、それなら良かったよ。」

そう言ってローレンツはノエルの頭をくしゃりと撫でると、「邪魔してごめんな。これ食べて早く元気になれよ。」そう言い、傍にあるソファへと腰掛けた。


「ロイは夜ご飯食べなくていいの?」

「後ででいい。」

「ロイ兄さん、まだ食べてないの?じゃあ早く食べに行かなきゃだよ。僕は大丈夫だから。」

「いや、だって……………」

「ほら、ノエルもそう言ってるんだし早く行ってきな。僕がノエルと二人きりで話してるから。」

「っ、………………。行ってくる。」

明らかに、悔しそうな表情でローレンツは部屋を後にした。



ちなみにその後、10分も経たないうちにローレンツは再び部屋へと戻ってきたらしい。
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