65 / 72
第3章 学園生活 前期
15.お出かけ
しおりを挟む
今日はルー兄さん、ロイ兄さん、僕の3人で街中にある劇場へお芝居を見に行く予定なんだ。
実は少し前に劇場のチケットをお父様が友達から頂いたらしくて、それが3枚しか無くて「どうせルーとロイで喧嘩になるだろう。」ってことで僕とお父様で行く予定だったんだ。
だけど昨日になって急に公務が入ったらしく、急遽僕達3人で行くことになったんだ。
と、言うことで僕達は今、馬車に揺られている。
お父様と一緒に行けないのはちょっと寂しいけど、兄さん達と行けるのも楽しみ!
そうそう、今日見に行くのは、ある本が元になっているお話の続編!そのお話は元々好きだったからすっごく楽しみにしてるんだ……!
「ねぇ、ロイ兄さんとルー兄さんはこのお話知ってるの?」
「あぁ、僕は昔読んだことがあるかな。確か家の本棚にあったよね。」
「そうだよ!僕も読んだことあるんだー。ロイ兄さんは読んだことある?」
「お、おう。」
「ロイ絶対読んだことないでしょ。そんな所で意地張らなくても。」
「ロイ兄さん嘘はダメだよ、じゃあ僕がどんなお話か教えてあげるね!」
そう言ってノエルは、ルーベルトの隣からローレンツの隣へと席を移した。
今日は兄が2人共居るため、ちょっとした抗争が起きたが、ノエルを膝に載せることは諦めたようだ。
「………僕知らないって言えばよかった。」
ノエルがそばから離れていってしまい、少し後悔するルーベルトであった。
✿✿✿
しばらく馬車に揺られると、段々と劇場がある広場が遠目に見えて来た。
「ねぇルー兄さん、あそこが劇場?」
「そうだよ。………馬車も止まったことだし降りようか。」
そして3人は降車し、劇場の方へと足を向けた。
「流石に人気作だけあって人も多いな……ノエル、はぐれないように手繋ごうか。」
「いや、俺が繋ぐから問題ない。」
「2人で繋げばいいでしょ、喧嘩しないで!」
ノエルに宥められ、左右に3人で横並びになる事になった。
「僕ね、ほんとに楽しみなんだよ!」
お目当ての劇場を前にして、ノエルはとてもご機嫌な様だ。
入場口に差し掛かると、ルーベルトが3人分のチケットを差し出した。
「ノエル、今日は特等席だよ。」
「ほんと?でもね、実はルー兄さんとロイ兄さんの一緒に見れるのも楽しみなんだよ!お父様には秘密ね。お父様拗ねちゃうから。」
そう言ってノエルは唇に人差し指をあてて、ニコッと微笑んだ。
「可愛い…………。」
「本当にノエル………。」
「よーし!早く席に行こー!」
3人の休日はまだ始まったばかりである。
実は少し前に劇場のチケットをお父様が友達から頂いたらしくて、それが3枚しか無くて「どうせルーとロイで喧嘩になるだろう。」ってことで僕とお父様で行く予定だったんだ。
だけど昨日になって急に公務が入ったらしく、急遽僕達3人で行くことになったんだ。
と、言うことで僕達は今、馬車に揺られている。
お父様と一緒に行けないのはちょっと寂しいけど、兄さん達と行けるのも楽しみ!
そうそう、今日見に行くのは、ある本が元になっているお話の続編!そのお話は元々好きだったからすっごく楽しみにしてるんだ……!
「ねぇ、ロイ兄さんとルー兄さんはこのお話知ってるの?」
「あぁ、僕は昔読んだことがあるかな。確か家の本棚にあったよね。」
「そうだよ!僕も読んだことあるんだー。ロイ兄さんは読んだことある?」
「お、おう。」
「ロイ絶対読んだことないでしょ。そんな所で意地張らなくても。」
「ロイ兄さん嘘はダメだよ、じゃあ僕がどんなお話か教えてあげるね!」
そう言ってノエルは、ルーベルトの隣からローレンツの隣へと席を移した。
今日は兄が2人共居るため、ちょっとした抗争が起きたが、ノエルを膝に載せることは諦めたようだ。
「………僕知らないって言えばよかった。」
ノエルがそばから離れていってしまい、少し後悔するルーベルトであった。
✿✿✿
しばらく馬車に揺られると、段々と劇場がある広場が遠目に見えて来た。
「ねぇルー兄さん、あそこが劇場?」
「そうだよ。………馬車も止まったことだし降りようか。」
そして3人は降車し、劇場の方へと足を向けた。
「流石に人気作だけあって人も多いな……ノエル、はぐれないように手繋ごうか。」
「いや、俺が繋ぐから問題ない。」
「2人で繋げばいいでしょ、喧嘩しないで!」
ノエルに宥められ、左右に3人で横並びになる事になった。
「僕ね、ほんとに楽しみなんだよ!」
お目当ての劇場を前にして、ノエルはとてもご機嫌な様だ。
入場口に差し掛かると、ルーベルトが3人分のチケットを差し出した。
「ノエル、今日は特等席だよ。」
「ほんと?でもね、実はルー兄さんとロイ兄さんの一緒に見れるのも楽しみなんだよ!お父様には秘密ね。お父様拗ねちゃうから。」
そう言ってノエルは唇に人差し指をあてて、ニコッと微笑んだ。
「可愛い…………。」
「本当にノエル………。」
「よーし!早く席に行こー!」
3人の休日はまだ始まったばかりである。
7
お気に入りに追加
2,706
あなたにおすすめの小説

俺の義兄弟が凄いんだが
kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・
初投稿です。感想などお待ちしています。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

なんでも諦めてきた俺だけどヤンデレな彼が貴族の男娼になるなんて黙っていられない
迷路を跳ぶ狐
BL
自己中な無表情と言われて、恋人と別れたクレッジは冒険者としてぼんやりした毎日を送っていた。
恋愛なんて辛いこと、もうしたくなかった。大体のことはなんでも諦めてのんびりした毎日を送っていたのに、また好きな人ができてしまう。
しかし、告白しようと思っていた大事な日に、知り合いの貴族から、その人が男娼になることを聞いたクレッジは、そんなの黙って見ていられないと止めに急ぐが、好きな人はなんだか様子がおかしくて……。

転生して悪役になったので、愛されたくないと願っていたら愛された話
あぎ
BL
転生した男子、三上ゆうじは、親に愛されたことがない子だった
親は妹のゆうかばかり愛してた。
理由はゆうかの病気にあった。
出来損ないのゆうきと、笑顔の絶えない可愛いゆうき。どちらを愛するかなんて分かりきっていた
そんな中、親のとある発言を聞いてしまい、目の前が真っ暗に。
もう愛なんて知らない、愛されたくない
そう願って、目を覚ますと_
異世界で悪役令息に転生していた
1章完結
2章完結(サブタイかえました)
3章連載
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!

美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる