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第3章 学園生活 前期
14.久しく
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「ねぇルー兄さんそろそろ離してくれない…?」
「んー、あと10分。」
「それ聞くの3回目だよ…………。」
今日は朝起きてからルー兄さんの膝の上に座らされている。
何故今日はなかなか離してくれないのか尋ねてみると、「最近ロイばっかりに構って俺の事忘れてるでしょ?」との事だ。
別に嫌な訳では無いし、むしろルー兄さんの膝は心地よくて好きだ。だけど今日は、リュカに借りてきた本を読みたいからどうしてもここから脱出しなければならないのだ。
「ねぇルー兄さんまだダメ……?」
「うぅ、ノエルが昔より冷たい。僕は寂しいよ…
少し前までは僕を見つけると駆け寄ってきてくれたのに…………」
ルー兄さんは最近、1度ネガティブモードに入るとなかなか機嫌が治らないんだよね。
「ルー兄さん、僕ね、読みたい本があってね……」
「ノエルは僕より本がいいんだね…。最近ノエルと話す機会が減って僕は寂しかったのに………」
「違うの!だって本はリュカに借りたのだから返さなきゃいけないでしょ?でもルー兄さんはこれからもずっーーと一緒でしょ?」
ノエルがそう言うと、ぱぁっとルーベルトの顔が輝いた。
「そっか、分かったよ。何度も引き止めてごめんね。また今度は僕にも付き合ってくれよ?」
「うん、もちろんだよ。………そうだ、また今度ルー兄さんの魔法を見せてよ!ルー兄さんのカッコイイ所見てみたいな、」
「勿論いくらでも付き合うよ。」
そう言ってルーベルとはノエルの額にキスを落とし、膝の上からノエルを抱き上げて降ろした。
「ねぇルー兄さん、ちょっと屈んで。」
「どうしたの?」
するとノエルは屈んだルーベルトの耳に手を宛てた
「ルー兄さん大好きだよ!」
そしてルーベルトの頬にちゅっとキスをし、自らの唇に人差し指をあて、「ないしょ!」と小さな声を零した。
「……………っ、ノエル無理可愛い………。」
ノエルの行動に悶え苦しむルーベルトを後にノエルは「じゃあね。」と零し、たたっと部屋を飛び出した。
「………………膝の上に一生乗せてたいな。」
ローレンツは、ノエルが退出した後も右手で顔を覆いながら天を仰ぐのであった。
「んー、あと10分。」
「それ聞くの3回目だよ…………。」
今日は朝起きてからルー兄さんの膝の上に座らされている。
何故今日はなかなか離してくれないのか尋ねてみると、「最近ロイばっかりに構って俺の事忘れてるでしょ?」との事だ。
別に嫌な訳では無いし、むしろルー兄さんの膝は心地よくて好きだ。だけど今日は、リュカに借りてきた本を読みたいからどうしてもここから脱出しなければならないのだ。
「ねぇルー兄さんまだダメ……?」
「うぅ、ノエルが昔より冷たい。僕は寂しいよ…
少し前までは僕を見つけると駆け寄ってきてくれたのに…………」
ルー兄さんは最近、1度ネガティブモードに入るとなかなか機嫌が治らないんだよね。
「ルー兄さん、僕ね、読みたい本があってね……」
「ノエルは僕より本がいいんだね…。最近ノエルと話す機会が減って僕は寂しかったのに………」
「違うの!だって本はリュカに借りたのだから返さなきゃいけないでしょ?でもルー兄さんはこれからもずっーーと一緒でしょ?」
ノエルがそう言うと、ぱぁっとルーベルトの顔が輝いた。
「そっか、分かったよ。何度も引き止めてごめんね。また今度は僕にも付き合ってくれよ?」
「うん、もちろんだよ。………そうだ、また今度ルー兄さんの魔法を見せてよ!ルー兄さんのカッコイイ所見てみたいな、」
「勿論いくらでも付き合うよ。」
そう言ってルーベルとはノエルの額にキスを落とし、膝の上からノエルを抱き上げて降ろした。
「ねぇルー兄さん、ちょっと屈んで。」
「どうしたの?」
するとノエルは屈んだルーベルトの耳に手を宛てた
「ルー兄さん大好きだよ!」
そしてルーベルトの頬にちゅっとキスをし、自らの唇に人差し指をあて、「ないしょ!」と小さな声を零した。
「……………っ、ノエル無理可愛い………。」
ノエルの行動に悶え苦しむルーベルトを後にノエルは「じゃあね。」と零し、たたっと部屋を飛び出した。
「………………膝の上に一生乗せてたいな。」
ローレンツは、ノエルが退出した後も右手で顔を覆いながら天を仰ぐのであった。
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