気づいたら周りの皆が僕を溺愛していた

しののめ

文字の大きさ
上 下
34 / 72
第2章 少年期

14.町での

しおりを挟む

 二人にイかせてやるなんて言ったのは良いものを、正直自信が無かった。だって二人相手だぜ!?どうやりゃいいんだよ!
 伊織がぐいっと近付いて来て俺にキスをした。相変わらず良い体してんなー。


「貴哉、どっちを先にイかせてくれるんだ?」

「うっそれは……」

「桐原さんなんてイかせなくていいからな?」

「あ、お前らのケツいじってやるよ♪アレ気持ち良いからな~♪すぐイっちゃうぜ?」


 俺はローションを手に取り、良い事を思い付いたと機嫌良く準備してると、伊織は笑ってた。空は真剣に俺の腕を掴んで止めていた。


「た、貴哉!それはやめよう!?」

「なんでだよ?俺だって出来るぜ?」

「貴哉おもしれーな♪それよりもさ、貴哉のここでイかせてくれよ♡」

「っ!」


 伊織にケツをツンとされて体がビクッとなる。そしてローションを自分のに塗って挿れる準備をし出した。


「それはダメです!」

「早川は貴哉の口♪彼氏様の特権なんだろー?」


 すぐに空が抗議したけど、伊織は動じる事なく俺をクルッと空に向けさせて、俺の腰を引いた。俺は四つん這いの格好になって、伊織はデカくなったやつを押し当てて来た。ヤバい。伊織が入ってくる!


「貴哉逃げろ!絶対ヤらせちゃダメだ!」

「んな事言ってもっ……ぐっ」


 とうとう伊織のが入って来て俺は抵抗出来なくなった。さっき空に中をいじられた余韻が残ってて体はすぐにビクビクし始めた。
 あ、すげぇ、伊織のデカい……


「貴哉……力抜いて?じゃないと俺も苦しいから……」

「む、りっだ!アアンッはぁ……すげぇ……」

「貴哉ぁ!」


 空に呼ばれて見上げると、泣きそうな顔の空がいた。あ、ヤバい。俺また空を傷付けちゃう……
 でも悔しいけど、やめられないんだ。
 気持ち良さもあるけど、伊織だから。俺は伊織の事も好きだから嫌じゃねぇんだ。


「貴哉、ほら彼氏の咥えてやれよ」

「ふ……ンンッ」


 伊織に言われて俺はガクガク震えながら空のモノに手を伸ばしてカプッと咥えていつもするみてぇに舐めた。
 なんかいつもと違って興奮する……3Pってこんな感じなんだ……


「あっ貴哉……」

「そらぁ、きもちい?」


 舐めながら空を見て言うと、涙目になりながらコクンコクンと頷いてた。良かった。空も気持ち良いなら。


「そんじゃ動くぞ♡」

「ひぁっいおりぃっ」

「久しぶりだな貴哉……こんなにエロい体になりやがって」

「はぁはぁ……数では俺の方が上ですからね」

「初めては俺だけどな♡」

「ンンッアンッ♡」

「っ!ヤバい……貴哉ぁ♡いつもより激しくてすげぇ気持ちい」


 伊織が動く度に俺の体がビクンとなり、俺の口に入ってる空のも同時にビクッとする。
 さっきイッたばかりなのに俺は既にイきそうで、もう夢中で空のを舐め続けていた。


「あっ、貴哉ぁ俺、イクッ」

「ンンンッ!」

「はぁ、んじゃみんなで一緒にイこうぜ♡」


 空のが口の中いっぱいに入って来て、更に伊織のも俺の中にいっぱい入って来た。俺はどうする事も出来ずベッドの上に出した。

 終わった後、空は慌ててティッシュを渡してくれた。はぁ、やべー気持ち良過ぎてこのまま寝ちゃいたいわ。
 空の精子をティッシュに出してベッドにゴロンと横になってると、伊織が後ろからギュッてしてくれて更に眠くなった。


「貴哉好きー♡」

「あー!何抱き付いてるんですか!てかアンタゴムしなかったな!?」

「あ、そうなの?だからあんなに気持ち良かったのか」

「だって俺ここんちのゴムある場所知らねーもん」

「なぁ、貴哉?全身傷出来てね?いじめってまさか……」


 ここで俺の体中に出来た傷に気付いた空は真っ青になって聞いて来た。
 なんて言ったらいいかなー?もう眠くて何も考えられねーや。
 ……あ!そうだ!俺空に言う事あったんだ!


「空!俺水泳大会で一位獲ったんだ!」

「は?え、何?水泳大会ぃ?」

「演劇部恒例の一年生だけの水泳大会。貴哉凄かったぞ。早川にも見せてやりたかったな」

「へへー♪演劇部の顧問に賞金一万円貰ったんだぁ♡」

「え?えー!すげぇじゃん!」

「だろー?これ貯金しよーぜ♪同棲貯金♡」

「た、貴哉ぁ♡」

「お前ら同棲すんの?俺も混ぜろよ」

「絶対嫌です!」

「この傷もさ、そん時出来たやつなんだ。岩ばっかだし、水は冷てーし、深かいしで最悪だったぜ」

「そっか。頑張ったんだな♡てか貴哉泳げたんだ?」

「泳げるわ!」

「お前ら仲いいなー。さて俺はそろそろ帰るかな」

「ちょっと待って下さい!貴哉、どっちが気持ち良かった?結果を聞いてから帰って下さい」

「あ、忘れてた。勝負してたんだっけお前ら」

「聞くまでもねーよなぁ?貴哉ビクビクしてたし♡俺だろ」

「その前に俺の指でビクビクしてイッたんですよ。絶対俺です」


 睨み合う二人。そんなの決められねーよ。
 だってどっちも好きだし、どっちも気持ち良かったもん。
 それに、空を選んだら伊織とは友達じゃなくなっちゃうんだろ?かと言って空を選ばなかったら機嫌悪くなるだろうし……


「貴哉!」

「あのさ、この勝負引き分けってのどう?」

「ほー、そう来たか」

「っ納得できねー!ここは嘘でも俺だろ!」

「まぁまぁ、空とはいつでも出来るしさ♡だから引き分けにしよ♡」


 拗ねる空に抱き付いてキスしてやる。まだムスッとしてるけど、本気で怒ってねぇみてぇだな。
 俺と空がイチャイチャしてると、いつの間に服を着たのか伊織は立ち上がり部屋から出て行こうとしていた。


「伊織、気を付けて帰れよー。後もうこういうのはしねぇからな~」

「はいはい。二人もいつまでも裸で風邪引くなよー」


 伊織は振り返る事なくそのまま出て行った。
 なんか最後あっさり出てったな。まぁその方が空の機嫌も早く直るだろ。

 そして残された俺達はそのままベッドに寝転がっていた。
 

「なぁ貴哉、桐原さんとしたかったのか?」

「はい!?」

「嫌がらなかったじゃん。すげぇエロかったし」

「あれは無理矢理やられたから……」

「今回は目を瞑るよ。勝負に乗っかった俺も悪かったしな。でも教えて?貴哉は桐原さんの事、まだ好きなのか?」

「……空」

「別に怒ったりしねぇよ。本当の事言って」

「……好きだ」

「そっか。じゃなかったらキスとかセックスとか出来ねぇもんな」

「ごめん……」

「…………」

「そ、空?」

「え?あ、ごめん、何?」


 空はボーッとどこかを見ていて名前を呼ぶとハッとして俺を見て来た。
 やっぱり気にしてるよな。また空を傷付けちまった。
 その後空はまたボーッとし始めた。
 俺はいつもと違うそんな空に何も言えずただギュッと抱き締めているだけだった。
しおりを挟む
感想 42

あなたにおすすめの小説

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

転生して悪役になったので、愛されたくないと願っていたら愛された話

あぎ
BL
転生した男子、三上ゆうじは、親に愛されたことがない子だった 親は妹のゆうかばかり愛してた。 理由はゆうかの病気にあった。 出来損ないのゆうきと、笑顔の絶えない可愛いゆうき。どちらを愛するかなんて分かりきっていた そんな中、親のとある発言を聞いてしまい、目の前が真っ暗に。 もう愛なんて知らない、愛されたくない そう願って、目を覚ますと_ 異世界で悪役令息に転生していた 1章完結 2章完結(サブタイかえました) 3章連載

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

悪役令息の伴侶(予定)に転生しました

  *  
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

なんでも諦めてきた俺だけどヤンデレな彼が貴族の男娼になるなんて黙っていられない

迷路を跳ぶ狐
BL
 自己中な無表情と言われて、恋人と別れたクレッジは冒険者としてぼんやりした毎日を送っていた。  恋愛なんて辛いこと、もうしたくなかった。大体のことはなんでも諦めてのんびりした毎日を送っていたのに、また好きな人ができてしまう。  しかし、告白しようと思っていた大事な日に、知り合いの貴族から、その人が男娼になることを聞いたクレッジは、そんなの黙って見ていられないと止めに急ぐが、好きな人はなんだか様子がおかしくて……。

その男、有能につき……

大和撫子
BL
 俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか? 「君、どうかしたのかい?」  その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。  黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。  彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。  だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。  大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?  更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

使命を全うするために俺は死にます。

あぎ
BL
とあることで目覚めた主人公、「マリア」は悪役というスペックの人間だったことを思い出せ。そして悲しい過去を持っていた。 とあることで家族が殺され、とあることで婚約破棄をされ、その婚約破棄を言い出した男に殺された。 だが、この男が大好きだったこともしかり、その横にいた女も好きだった なら、昔からの使命である、彼らを幸せにするという使命を全うする。 それが、みなに忘れられても_

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

処理中です...