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王妃とは「王」の「妃」と 書くのよね?
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慌てて泳ぐのを止めて
ベッドから降りて
後ろを振り返ると…
すでにいらしてたよ!
王妃様が!!
こういう時って、あれよ!
先触れとか出すんじゃないの!?
取り繕っても
遅過ぎたかもしれないけど
クスクス笑っている王妃様に
カーテシー擬きをして
「大変失礼致しました!
深雪と申します。
宜しくお願い致します。」
って、頭を下げると
「こちらが不躾に
先触れも出さずに
寝室まで伺ってしまったの
ですから
お気になさらず!
王妃のマリアーネと申します。
この国では
王族と聖女様は同等の存在ですので
あまり畏まらないで
お気軽になさって下さい。」
って、綺麗なカーテシーを
見せてくれた。
映画の世界でしか
カーテシーを知らないけど
これってきっと!
かなり上等なカーテシーの方だよね!
さすがは王妃!!
「深雪様はこちらの世界を
よくご存じないようですので
少しお話したいと思いましたの。
わたくしのお部屋で
お茶でも如何ですか?」
ちょっと緊張するけど
柔らかそうな金髪で
優しいタレ目の
少女のような王妃さまに
微笑まれて
否やとは言えずに
一緒に王妃様のお部屋へと
手を繋いで連行されてしまった。
なんで!
どいつもこいつも
手を繋ぐのよ!!
まぁ、イヤじゃないけど!!
連れて行かれた王妃様のお部屋は
メルヘンな世界で
お花・ぬいぐるみ・
甘いお菓子の匂いと
少女趣味全開の部屋だった。
前世の私より
15は若いよね!?
佇まいや言葉遣いは
さすが王妃!って感じだけど
プライベートでは
ロリータ系が好きなのかな?
この世界で初めて
女性らしいお部屋に入ったので
( 男性の部屋も、知らないけどね…)
興味深く眺めていると
「お茶を頂いたら
ドレスを着てみましょうね!
深雪様に似合いそうなドレスが
たくさんあるんですよ!
娘が居ないので
深雪様が来てくれて
本当に嬉しいですわ!」
あっ!
なんかイヤな予感がする…
案の定、お茶と甘すぎるお菓子を
頂いた後は
髪型から化粧に始まって
ドレスをひん剥かれて
あれを着て、これを着て…
完全に着せ替え状態だった私は
王妃様のお部屋を退室した時には
全力疾走した時のように
疲れきってしまった。
リゼったら!
私が着せ替え人形状態だった時に
ニコニコしているだけで
全然助けてくれなかったし…
自室に戻ってから
「リゼったら、ちょっとは
助けてくれてもいいのに…」
って、八つ当たりをすると
「だって王妃様が楽しそうでしたし
聖女様も、どのドレスも
似合ってましたもの…」
「えー!
この平面顔の私に
あんなブリブリのドレスが
似合ってたとでも言うの?」
そう!
王妃様の勧めるドレスは
どれもレースやフリルを使った
めちゃくちゃラブリーな物
ばかりで
どう考えたって
15歳に若返ってはいるものの
完璧な東洋人の私には
似合ってないと思ったのだけど…
「とってもお似合いでしたよ!
ところで、そろそろ
晩餐のお仕度をしないと
時間が間に合わないと思うのですが…」
え!?もう??
ぜんぜん休んでないよーー!!
ベッドから降りて
後ろを振り返ると…
すでにいらしてたよ!
王妃様が!!
こういう時って、あれよ!
先触れとか出すんじゃないの!?
取り繕っても
遅過ぎたかもしれないけど
クスクス笑っている王妃様に
カーテシー擬きをして
「大変失礼致しました!
深雪と申します。
宜しくお願い致します。」
って、頭を下げると
「こちらが不躾に
先触れも出さずに
寝室まで伺ってしまったの
ですから
お気になさらず!
王妃のマリアーネと申します。
この国では
王族と聖女様は同等の存在ですので
あまり畏まらないで
お気軽になさって下さい。」
って、綺麗なカーテシーを
見せてくれた。
映画の世界でしか
カーテシーを知らないけど
これってきっと!
かなり上等なカーテシーの方だよね!
さすがは王妃!!
「深雪様はこちらの世界を
よくご存じないようですので
少しお話したいと思いましたの。
わたくしのお部屋で
お茶でも如何ですか?」
ちょっと緊張するけど
柔らかそうな金髪で
優しいタレ目の
少女のような王妃さまに
微笑まれて
否やとは言えずに
一緒に王妃様のお部屋へと
手を繋いで連行されてしまった。
なんで!
どいつもこいつも
手を繋ぐのよ!!
まぁ、イヤじゃないけど!!
連れて行かれた王妃様のお部屋は
メルヘンな世界で
お花・ぬいぐるみ・
甘いお菓子の匂いと
少女趣味全開の部屋だった。
前世の私より
15は若いよね!?
佇まいや言葉遣いは
さすが王妃!って感じだけど
プライベートでは
ロリータ系が好きなのかな?
この世界で初めて
女性らしいお部屋に入ったので
( 男性の部屋も、知らないけどね…)
興味深く眺めていると
「お茶を頂いたら
ドレスを着てみましょうね!
深雪様に似合いそうなドレスが
たくさんあるんですよ!
娘が居ないので
深雪様が来てくれて
本当に嬉しいですわ!」
あっ!
なんかイヤな予感がする…
案の定、お茶と甘すぎるお菓子を
頂いた後は
髪型から化粧に始まって
ドレスをひん剥かれて
あれを着て、これを着て…
完全に着せ替え状態だった私は
王妃様のお部屋を退室した時には
全力疾走した時のように
疲れきってしまった。
リゼったら!
私が着せ替え人形状態だった時に
ニコニコしているだけで
全然助けてくれなかったし…
自室に戻ってから
「リゼったら、ちょっとは
助けてくれてもいいのに…」
って、八つ当たりをすると
「だって王妃様が楽しそうでしたし
聖女様も、どのドレスも
似合ってましたもの…」
「えー!
この平面顔の私に
あんなブリブリのドレスが
似合ってたとでも言うの?」
そう!
王妃様の勧めるドレスは
どれもレースやフリルを使った
めちゃくちゃラブリーな物
ばかりで
どう考えたって
15歳に若返ってはいるものの
完璧な東洋人の私には
似合ってないと思ったのだけど…
「とってもお似合いでしたよ!
ところで、そろそろ
晩餐のお仕度をしないと
時間が間に合わないと思うのですが…」
え!?もう??
ぜんぜん休んでないよーー!!
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