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番外編
食事会の前に
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初めての番外編は要を傷つけた奴らの報復から。
ですがまだ計画を立てる序章からになります。
さっさと報復を終わらせて楽しいお話にしていきたいと思っていますのでどうぞお楽しみに♡
* * *
石垣島での試食会が終わって落ち着いたところを見計らって、私はまず氷室に連絡を入れた。
ー氷室、今いいか?
ーお前からの連絡っていうことは、そういうことか?
私からの連絡に、氷室から電話口でもわかるほど嬉しそうな声がかえってきた。
ーああ、近いうちにみんなで呑まないか? 愛しい人も一緒に。
ーもちろん! いつにする?
ーよければできるだけ早いほうがいい。そして、どこかの店じゃなくて、うちのマンションの特別ルームでやりたいんだ。
ーそれは、ただの飲み会じゃないってことか?
ーまぁな。詳しい話はその時にするよ。だから悪いが、成瀬と話をして都合を合わせてくれないか? 私は安慶名に連絡を入れるよ。
ーわかった。今日中に連絡を入れるよ。
ー当日は周平さんにも参加してもらう予定だから。
ーなるほど。それで大体のことはわかったよ。とにかく連絡するから。
こちらが意図していることを詳しく言わずとも理解してくれる。
そんな親友に感謝しながら私は電話を切り、安慶名に連絡を入れた。
安慶名は西表島への引っ越し準備で忙しいと聞いている。
だが、ずっと遠距離恋愛をしていた安慶名にとっては嬉しい忙しさだろう。
ー悪い。今、大丈夫か?
ー問題ない。どうした?
ー近々悠真さんも一緒に東京に出て来れるか?
ーそれって……
ー私の大事な人をお前たちに紹介したいんだ。
ーそうか、やっとだな。あれからずっと待っていたよ。
あれからというのは、八尋さんから痴漢被害のことで電話がかかってきた時のことだな。
全部終わってから連絡しようと思っていたからそのままになっていた。
ー悪い。安慶名がくれたチーズケーキのお礼もしようと思っていたんだが、あれからいろいろ片付けるのに時間がかかって遅くなった。
ー礼なんて気にしないでいい。それで全部片付いたのか?
ーいや、まだもう一つ残っているんだが、その前に紹介しておきたくて。
ーなるほど。もう一つのために必要な会合というわけか。
ーははっ。さすが優秀な弁護士だな。何も言わなくてもわかるのか。
ー真壁の性格なら、いつもは全てを終わらせた後で声をかけてくるだろう。そうじゃないというのなら理由があるとすぐにわかるさ。
長い付き合いだから氷室同様に理解してくれている。だからこそ、ここまで縁が続いているんだ。
ーじゃあ近いうちに来れそうか? 店じゃなくてうちのマンションの特別ルームでしようと思っているんだが。
ーちょうど新居に搬入する家具の打ち合わせで悠真と東京に行こうと話をしていたところだ。
ー新居はどうだ?
ーああ、もう最高だよ。もうほぼ完成しているんだ。整ったら真壁の愛しい人も一緒に招待するよ。
ーありがとう。楽しみにしているよ。
ー紹介してくれる当日はせっかくだから料理を振る舞ってもいいか?
ーもちろん。シェフである安慶名が作ってくれるならありがたいよ。必要なものがあれば言っておいてくれ。氷室と成瀬にも声をかけて今日中に都合がいい日を連絡してくれることになっているから連絡が来たらすぐに安慶名にも連絡を入れるよ。
ー大丈夫だ。こちらは引越しが終わるまでは好きに日程を組んでいいと倉橋さんからも言われているからそちらの都合に合わせられるよ。
倉橋くんの気配りはさすがだな。
悠真くんを手元においておきたいという理由もあるんだろうが、一社員のためにここまで融通を利かせるなんてよほど悠真くんが大事だと見える。実際、悠真くんがあの会社を離れたら彼にとってかわる存在はなかなか見つからないだろうからな。
その連絡の後、数時間後には日程が決まった。
これで要さんを紹介した後、奴らの報復について相談ができる。
要さんを自殺未遂にまで追い詰めながらのうのうと生きているあの鮫島と黒岩の二人を生きているのを後悔するくらいに叩きのめしてやる。
警察官としてあるまじき思想だと言われそうだが、要さんの苦しみを野放しにしてはおけない。
それはどれだけ年月が経っても消えることはない。
せめてもう二度と要さんと接触する可能性がないようにしなければいけないんだ。
もちろん要さんには知られずに。
要さんと悠真さん、真琴くんと翼くん、そして浅香さんが楽しんでいる間に、私は彼らと計画を立てるつもりだ。お互いに忙しいからその時に完璧に仕上げないとな。
周平さんはいざとなれば安慶名と悠真さんに囮をお願いすると言っていたが、そのことについてもしっかりと話をしよう。
そうして、あっという間に要さんを紹介する日がやってきた。
ですがまだ計画を立てる序章からになります。
さっさと報復を終わらせて楽しいお話にしていきたいと思っていますのでどうぞお楽しみに♡
* * *
石垣島での試食会が終わって落ち着いたところを見計らって、私はまず氷室に連絡を入れた。
ー氷室、今いいか?
ーお前からの連絡っていうことは、そういうことか?
私からの連絡に、氷室から電話口でもわかるほど嬉しそうな声がかえってきた。
ーああ、近いうちにみんなで呑まないか? 愛しい人も一緒に。
ーもちろん! いつにする?
ーよければできるだけ早いほうがいい。そして、どこかの店じゃなくて、うちのマンションの特別ルームでやりたいんだ。
ーそれは、ただの飲み会じゃないってことか?
ーまぁな。詳しい話はその時にするよ。だから悪いが、成瀬と話をして都合を合わせてくれないか? 私は安慶名に連絡を入れるよ。
ーわかった。今日中に連絡を入れるよ。
ー当日は周平さんにも参加してもらう予定だから。
ーなるほど。それで大体のことはわかったよ。とにかく連絡するから。
こちらが意図していることを詳しく言わずとも理解してくれる。
そんな親友に感謝しながら私は電話を切り、安慶名に連絡を入れた。
安慶名は西表島への引っ越し準備で忙しいと聞いている。
だが、ずっと遠距離恋愛をしていた安慶名にとっては嬉しい忙しさだろう。
ー悪い。今、大丈夫か?
ー問題ない。どうした?
ー近々悠真さんも一緒に東京に出て来れるか?
ーそれって……
ー私の大事な人をお前たちに紹介したいんだ。
ーそうか、やっとだな。あれからずっと待っていたよ。
あれからというのは、八尋さんから痴漢被害のことで電話がかかってきた時のことだな。
全部終わってから連絡しようと思っていたからそのままになっていた。
ー悪い。安慶名がくれたチーズケーキのお礼もしようと思っていたんだが、あれからいろいろ片付けるのに時間がかかって遅くなった。
ー礼なんて気にしないでいい。それで全部片付いたのか?
ーいや、まだもう一つ残っているんだが、その前に紹介しておきたくて。
ーなるほど。もう一つのために必要な会合というわけか。
ーははっ。さすが優秀な弁護士だな。何も言わなくてもわかるのか。
ー真壁の性格なら、いつもは全てを終わらせた後で声をかけてくるだろう。そうじゃないというのなら理由があるとすぐにわかるさ。
長い付き合いだから氷室同様に理解してくれている。だからこそ、ここまで縁が続いているんだ。
ーじゃあ近いうちに来れそうか? 店じゃなくてうちのマンションの特別ルームでしようと思っているんだが。
ーちょうど新居に搬入する家具の打ち合わせで悠真と東京に行こうと話をしていたところだ。
ー新居はどうだ?
ーああ、もう最高だよ。もうほぼ完成しているんだ。整ったら真壁の愛しい人も一緒に招待するよ。
ーありがとう。楽しみにしているよ。
ー紹介してくれる当日はせっかくだから料理を振る舞ってもいいか?
ーもちろん。シェフである安慶名が作ってくれるならありがたいよ。必要なものがあれば言っておいてくれ。氷室と成瀬にも声をかけて今日中に都合がいい日を連絡してくれることになっているから連絡が来たらすぐに安慶名にも連絡を入れるよ。
ー大丈夫だ。こちらは引越しが終わるまでは好きに日程を組んでいいと倉橋さんからも言われているからそちらの都合に合わせられるよ。
倉橋くんの気配りはさすがだな。
悠真くんを手元においておきたいという理由もあるんだろうが、一社員のためにここまで融通を利かせるなんてよほど悠真くんが大事だと見える。実際、悠真くんがあの会社を離れたら彼にとってかわる存在はなかなか見つからないだろうからな。
その連絡の後、数時間後には日程が決まった。
これで要さんを紹介した後、奴らの報復について相談ができる。
要さんを自殺未遂にまで追い詰めながらのうのうと生きているあの鮫島と黒岩の二人を生きているのを後悔するくらいに叩きのめしてやる。
警察官としてあるまじき思想だと言われそうだが、要さんの苦しみを野放しにしてはおけない。
それはどれだけ年月が経っても消えることはない。
せめてもう二度と要さんと接触する可能性がないようにしなければいけないんだ。
もちろん要さんには知られずに。
要さんと悠真さん、真琴くんと翼くん、そして浅香さんが楽しんでいる間に、私は彼らと計画を立てるつもりだ。お互いに忙しいからその時に完璧に仕上げないとな。
周平さんはいざとなれば安慶名と悠真さんに囮をお願いすると言っていたが、そのことについてもしっかりと話をしよう。
そうして、あっという間に要さんを紹介する日がやってきた。
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