ひとりぼっちになった僕は新しい家族に愛と幸せを教えてもらいました

波木真帆

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絢斗さんからのサプライズ

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「あ、そうだ! 直くん、お風呂に入る前にちょっと来て!」

何かを思い出したのか、突然絢斗さんが風呂に入りに行こうとした直くんに呼びかけた。
そして、俺からものすごい勢いで直くんの手を奪っていく。

「昇くんたちはここでちょっと待っててね」

有無を言わせないその勢いに俺は頷くしかなかった。
絢斗さんは笑顔のまま、直くんを自分の部屋に連れて行ってしまった。

その場に残された俺は、伯父さんとじいちゃんと大おじさんから揃って見つめられる。
きっと一緒に風呂に入ることを気にしているんだろう。

「え、えっと……絢斗さん、直くんになんの用事なのかな?」

なんとなく話題を逸らしてみたけれど、誰も俺の質問には答えもしない。
しんと静まり返った中、伯父さんが俺のすぐ近くに座った。

「キスしたからと言って、その先のことは許可していないんだからな。一緒に風呂に入ってもそこは忘れるなよ」

「だ、大丈夫。わ、わかってます」

一緒に蜜を出し合う。それが許されている今の状態を俺は幸せと思わなければいけないんだ。

それにしても絢斗さんが直くんに用事ってなんだろう?
しかもお風呂の前にわざわざ部屋に連れていくなんて。

部屋に入って結構時間が経った気がする。
けれど時計を見るとそこまで経っていない。
待っている時間がとてつもなく遅く感じたのは、伯父さんたちに囲まれていたせいかもしれない。

緊張感に包まれながら、待っているとようやく直くんたちが入っていった部屋の扉が開く音が聞こえた。

全神経を集中させてそっちに視線を向けると、にこやかな笑顔の絢斗さんがこっちを向いて立ち止まった。
その後ろから直くんがちょこんと顔だけ出している。

「直くん?」

「あの、どうですか? 似合いますか?」

そんな言葉をいいながら、ぴょんと絢斗さんの後ろから飛び出してきた。

「あっ――!!!」

あまりにも可愛い姿に俺が膝から崩れ落ちてしまった、あの天使の姿。
その実物が頬を染めて目の前にいた。
座っていなければ、あの時以上に頽れていたかもしれない。

「天使だ……天使がいる……」

直くんのあまりの可愛さに、俺は魂を抜かれ茫然とその言葉だけを繰り返していた。

写真でもあれだけ可愛かったのに、実物は異次元の可愛さなんだ。
壊れてしまうのも仕方がない。

ウサギのような真っ白なニットに柔らかい水色のパーカー。
そして、ベージュの短パンとクリーム色のニーハイソックス。
短パンから見えている、細い色白の太ももがなんとも興奮を誘う。

これはまずいかもしれない。

ふと我に返ってそっと視線を下に向けると、股間が大きく主張しているのが見える。
咄嗟にソファーに置いていたクッションを取り、股間を隠すように膝に乗せた。

「昇さん?」

「えっ、あっ! すっごく可愛いよ、可愛すぎて見惚れてた。マジで天使が出てきたと思ったよ」

必死に思ったことを伝えると、直くんは少し不安げな顔から一気に喜びの顔に変わった。

伯父さんやじいちゃんたちに怒られる前に気づけて、直くんに言葉がかけられてよかったとホッとしながら、伯父さんたちに視線を向けると、伯父さんたちも直くんをみたまま固まっていた。

「みんな、直くんの可愛さに壊れすぎてる!」

絢斗さんが笑って声をかけるとようやく伯父さんたちも我に返ったようだ。

じいちゃんたちは昼にも直くんのこの可愛い姿を間近で見ているはずだけど、二度目でもこんなになってしまうくらい破壊力が強い。だから俺が壊れてしまうのも仕方ないんだ。

「直くん、可愛いすぎるからこの短パンで外に出ちゃダメだよ」

「短パン、可愛いですか?」

「ああ。すっごく可愛い! だから履くのは家の中だけ。いい?」

「一花さんとの編み物会にも着て行ってはダメですか?」

「えっ、一花さん……」

でも絶対そこには貴船さんもいるだろうし、志摩さんだっているはずだ。
あの二人にもこの可愛い姿は見せたくないな……。

「できれば俺の前だけがいいんだけど……」

「昇さんの前だけ……」

「直くん、私もそれがいいと思うよ。この短パンは昇くんの前だけ、ね。その方が特別な感じがしない?」

「昇さんだけ、特別……はいっ!! そうします!!」

絢斗さんが<特別>という言葉を使ってくれたおかげで、直くんは短パンを履くのは俺の前だけとインプットしてくれたみたいだ。

伯父さんとじいちゃん、それに大おじさんからの視線が風呂に入ると誘われた時の比じゃないほどに痛いけど、外で履かれるよりはマシだと思ったんだろう。反対の言葉は何も出なかった。

「お風呂でぬいじゃう前に、着替えさせたかったんだ。お風呂遅くなってごめんね」

「い、いえ。すごく可愛い直くんを見せてもらえて最高でした」

「よかった、じゃあ直くん。お風呂に入っておいで」

「はーい」

可愛い姿のまま、直くんが俺の元に近づいてくる。
短パンとニーハイソックスの間の、この素晴らしく興奮する部分。
なんて言ったっけ、ああ! 絶対領域だ!

今まで誰のそんな場所に目を向けることもなかったけれど、直くんの絶対領域はマジで特別だ。

「昇さん、行きましょう!」

俺は片手をポケットに突っ込んで、できるだけ昂ったのを気づかれないように、直くんとともに脱衣所に向かった。

けれど、脱衣所に入ってすぐに、

「昇さん、お風呂の中で僕が蜜出すのお手伝いしますね」

と嬉しそうな声で直くんに言われて、俺は直くんには敵わないなと思ってしまった。
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