307 / 677
親子の触れ合い
しおりを挟む
<side絢斗>
満足するにはまだまだ足りないけど、とりあえずは上下合わせて二〇着くらいは買えたし、帰ったら家で着せ替えごっこして遊べるからよかった。
昇くんと龍弥くんもいい具合に変身できたかな?ふふっ。早く二人を合わせるのが楽しみだ。
学ランの制服も可愛かったけれど、やっぱりあのもふもふの白ニットと水色のパーカーの組み合わせは最強!
あの写真を送ったおかげで昇くんも自分の服を選びやすくなったんじゃないかなって思ってる。
私とお義父さんで可愛い直くんを間に挟んで歩いていると、前を歩いていた瑠璃さんが直くんに声をかけた。
「直くん。お買い物楽しかったかしら?」
「はい。すっごく楽しかったです。村山さんのお母さん、ありがとうございます」
あの店を選んだのが瑠璃さんだって、直くん覚えてたのね。
ちゃんとお礼が言えるなんて偉いな。
それにしても、ちょっと気になることがある。
「直くん、村山さんのお母さんじゃ長くて呼びにくくない?」
「えっ、でも……」
「ねぇ、瑠璃さんもそうでしょう?」
私が賛同を求めると、瑠璃さんは当然とでもいうように笑顔で頷いてくれた。
「ええ。私も可愛く呼んでほしいわ」
「可愛く……?」
「うーん、絢斗さんはあやちゃんでしょう? 二葉さんはふーちゃんだったから……私のことは……そうね、ルーちゃんとかどう?」
「ルー、ちゃん? いいんですか?」
「ええ、嬉しいわ! カールからはルリママと呼ばれて、直くんからルーちゃんと呼ばれるなんて最高よ!!」
やっぱり二葉さんとお友だちなだけあるな。
二葉さんが初めて直くんからふーちゃんと呼ばれて喜んでいた姿を思い出す。
「あの、ルーちゃん。今日はありがとうございます。僕、あやちゃんとみんなとお買い物できて嬉しかったです」
「直くん……私こそ嬉しいわ。これからもカール共々仲良くしてね」
「は、はい」
龍弥くんじゃなくてカールくんか
もうすっかりカールくんは村山家の一員になっているみたい。
まぁうちもそうだけど。
カールくんは絶対に大学は日本に来るだろうな。村山家ならカールくんの両親も安心だろうし。
直くんにとってもいいお友だちがいるのは嬉しいし、最高だ。
「絢斗!」
「えっ? あ、卓さん!」
話しながら歩いているうちに、卓さんたちがいるお店の近くまで来てしまっていたみたいだ。
「ごめん、待たせちゃったかな?」
「いや、まだ配送の手配をしているところだったから私が先に出てきたんだ」
「そうだったんだね。昇くんと龍弥くん、いい服見つかった?」
「まぁ頑張ってたよ。それより、直くん。可愛いな。よく似合ってるよ」
「パパっ!! ありがとうございます!! パパに可愛いって言ってもらえて嬉しいです!!」
「――っ!!」
直くんが嬉しそうに抱きつくと、卓さんは珍しく少し焦りながらもギュッと抱きしめていた。
「ねぇねぇ、卓さんも抱っこしてあげたら?」
「えっ、でも……直くん、いいのかな?」
「はい。パパに抱っこしてもらえたら嬉しいです」
「――っ、そうか!!」
卓さんは嬉しそうに直くんを抱きかかえて自分の腕に直くんを乗せる。
中学生でも今はまだ華奢で、小学生に見えなくもない小さい直くんだからこそできることだけど、これからもずっと卓さんたちの美味しいご飯を食べて健康的に成長したら、流石にこんな抱っこもできなくなるだろう。
今しかできないからこそ、卓さんにも直くんとの抱っこの時間を作ってあげたいと思っていた。
だって、お父さんもお義父さんも抱っこしているのに、卓さんだけなかったもんね。
うちの家に来たばかりの頃はまだ預かっているよその子で、しかも昇くんの手前、卓さんなりに我慢していたんだろうと思う。でも今は自分の息子になったわけだし、できるうちにさせておかないとあとで後悔したら嫌だからね。
直くんは卓さんの首に手を回して嬉しそうに卓さんと笑い合っている。
その笑顔が本当に親子のそれに見えて私も嬉しくなっていた。
「パパ、昇さんはお店の中ですか?」
「ああ。パパが連れて行こう」
ふふっ。卓さんが自分のことをパパと呼ぶのを聞くのはなんだか新鮮で楽しい。
「卓は本当に変わったな」
「はい。でも、私から見たらお義父さんたちも変わりましたよ。直くんのこと、可愛がってくれて嬉しいです」
「ああ、直くんがいるだけで幸せになるからな。なぁ、賢将さん」
「ええ。なんでもしてあげたくなりますよ」
直くんにはいいパパもじいじたちも揃っていて幸せだな。
<side卓>
父から絢斗たちと店を出たと連絡が来た。
先に支払いを済ませた私は荷物をまとめてもらっている間に店の外に出て絢斗たちが到着するのを待った。
だが、探す必要はない。
なんせ、とてつもなく目立つ集団がこちらにやってくるのが気配でわかるのだから。
本当に父と賢将さんを保護者としてついて行ってもらって正解だったな。
絢斗と直くん、そして瑠璃さんとカールくん。
あの四人の目立ち具合はとんでもないからな。
それなのに絢斗も含めて四人ともその事実に気づいていない。
そこだけが困ったところだが、本人に自覚がない以上、周りが守るしかない。
私はいち早く絢斗の姿を捉え、声をかけた。
雑踏の中でも私の声は確実に耳に入る絢斗は私をすぐに見つけ、可愛い笑顔で駆け寄ってきた。
ごめんと謝る絢斗と少し話をして、すぐに隣にいる可愛い直くんを褒めた。
写真で見たのと上半身は同じだが下は長ズボンにしてくれたようでホッとする。
これでもまだ天使のように可愛いがさっきの破壊力の強さを考えれば半分ほどだからまだ大丈夫だ。
直くんは私に褒められたと喜んで抱きついてきた。
ああ、可愛い。
それだけでも十分幸せだったが、
「ねぇねぇ、卓さんも抱っこしてあげたら?」
絢斗がそんな言葉を投げかけてくる。
私が、直くんを抱っこ……。
父が賢将さんが抱っこするたびに羨ましいと思っていたが今更したいとは言い出せなかった。
恐る恐る直くんに尋ねれば、パパに抱っこしてもらえたら嬉しいと可愛いことを言ってくれる。
その可愛い直くんを腕に乗せて抱っこすると、
「わぁ、高くなりました!」
と可愛い声が聞こえる。
ああ、抱っことは親子の触れ合い、そのものなんだな。
「パパ、昇さんはお店の中ですか?」
「ああ。パパが連れて行こう」
昇はきっと驚くだろうが、直くんの意思だからこれは許してもらおう。
私は可愛い息子を腕に抱き、店に入った。
満足するにはまだまだ足りないけど、とりあえずは上下合わせて二〇着くらいは買えたし、帰ったら家で着せ替えごっこして遊べるからよかった。
昇くんと龍弥くんもいい具合に変身できたかな?ふふっ。早く二人を合わせるのが楽しみだ。
学ランの制服も可愛かったけれど、やっぱりあのもふもふの白ニットと水色のパーカーの組み合わせは最強!
あの写真を送ったおかげで昇くんも自分の服を選びやすくなったんじゃないかなって思ってる。
私とお義父さんで可愛い直くんを間に挟んで歩いていると、前を歩いていた瑠璃さんが直くんに声をかけた。
「直くん。お買い物楽しかったかしら?」
「はい。すっごく楽しかったです。村山さんのお母さん、ありがとうございます」
あの店を選んだのが瑠璃さんだって、直くん覚えてたのね。
ちゃんとお礼が言えるなんて偉いな。
それにしても、ちょっと気になることがある。
「直くん、村山さんのお母さんじゃ長くて呼びにくくない?」
「えっ、でも……」
「ねぇ、瑠璃さんもそうでしょう?」
私が賛同を求めると、瑠璃さんは当然とでもいうように笑顔で頷いてくれた。
「ええ。私も可愛く呼んでほしいわ」
「可愛く……?」
「うーん、絢斗さんはあやちゃんでしょう? 二葉さんはふーちゃんだったから……私のことは……そうね、ルーちゃんとかどう?」
「ルー、ちゃん? いいんですか?」
「ええ、嬉しいわ! カールからはルリママと呼ばれて、直くんからルーちゃんと呼ばれるなんて最高よ!!」
やっぱり二葉さんとお友だちなだけあるな。
二葉さんが初めて直くんからふーちゃんと呼ばれて喜んでいた姿を思い出す。
「あの、ルーちゃん。今日はありがとうございます。僕、あやちゃんとみんなとお買い物できて嬉しかったです」
「直くん……私こそ嬉しいわ。これからもカール共々仲良くしてね」
「は、はい」
龍弥くんじゃなくてカールくんか
もうすっかりカールくんは村山家の一員になっているみたい。
まぁうちもそうだけど。
カールくんは絶対に大学は日本に来るだろうな。村山家ならカールくんの両親も安心だろうし。
直くんにとってもいいお友だちがいるのは嬉しいし、最高だ。
「絢斗!」
「えっ? あ、卓さん!」
話しながら歩いているうちに、卓さんたちがいるお店の近くまで来てしまっていたみたいだ。
「ごめん、待たせちゃったかな?」
「いや、まだ配送の手配をしているところだったから私が先に出てきたんだ」
「そうだったんだね。昇くんと龍弥くん、いい服見つかった?」
「まぁ頑張ってたよ。それより、直くん。可愛いな。よく似合ってるよ」
「パパっ!! ありがとうございます!! パパに可愛いって言ってもらえて嬉しいです!!」
「――っ!!」
直くんが嬉しそうに抱きつくと、卓さんは珍しく少し焦りながらもギュッと抱きしめていた。
「ねぇねぇ、卓さんも抱っこしてあげたら?」
「えっ、でも……直くん、いいのかな?」
「はい。パパに抱っこしてもらえたら嬉しいです」
「――っ、そうか!!」
卓さんは嬉しそうに直くんを抱きかかえて自分の腕に直くんを乗せる。
中学生でも今はまだ華奢で、小学生に見えなくもない小さい直くんだからこそできることだけど、これからもずっと卓さんたちの美味しいご飯を食べて健康的に成長したら、流石にこんな抱っこもできなくなるだろう。
今しかできないからこそ、卓さんにも直くんとの抱っこの時間を作ってあげたいと思っていた。
だって、お父さんもお義父さんも抱っこしているのに、卓さんだけなかったもんね。
うちの家に来たばかりの頃はまだ預かっているよその子で、しかも昇くんの手前、卓さんなりに我慢していたんだろうと思う。でも今は自分の息子になったわけだし、できるうちにさせておかないとあとで後悔したら嫌だからね。
直くんは卓さんの首に手を回して嬉しそうに卓さんと笑い合っている。
その笑顔が本当に親子のそれに見えて私も嬉しくなっていた。
「パパ、昇さんはお店の中ですか?」
「ああ。パパが連れて行こう」
ふふっ。卓さんが自分のことをパパと呼ぶのを聞くのはなんだか新鮮で楽しい。
「卓は本当に変わったな」
「はい。でも、私から見たらお義父さんたちも変わりましたよ。直くんのこと、可愛がってくれて嬉しいです」
「ああ、直くんがいるだけで幸せになるからな。なぁ、賢将さん」
「ええ。なんでもしてあげたくなりますよ」
直くんにはいいパパもじいじたちも揃っていて幸せだな。
<side卓>
父から絢斗たちと店を出たと連絡が来た。
先に支払いを済ませた私は荷物をまとめてもらっている間に店の外に出て絢斗たちが到着するのを待った。
だが、探す必要はない。
なんせ、とてつもなく目立つ集団がこちらにやってくるのが気配でわかるのだから。
本当に父と賢将さんを保護者としてついて行ってもらって正解だったな。
絢斗と直くん、そして瑠璃さんとカールくん。
あの四人の目立ち具合はとんでもないからな。
それなのに絢斗も含めて四人ともその事実に気づいていない。
そこだけが困ったところだが、本人に自覚がない以上、周りが守るしかない。
私はいち早く絢斗の姿を捉え、声をかけた。
雑踏の中でも私の声は確実に耳に入る絢斗は私をすぐに見つけ、可愛い笑顔で駆け寄ってきた。
ごめんと謝る絢斗と少し話をして、すぐに隣にいる可愛い直くんを褒めた。
写真で見たのと上半身は同じだが下は長ズボンにしてくれたようでホッとする。
これでもまだ天使のように可愛いがさっきの破壊力の強さを考えれば半分ほどだからまだ大丈夫だ。
直くんは私に褒められたと喜んで抱きついてきた。
ああ、可愛い。
それだけでも十分幸せだったが、
「ねぇねぇ、卓さんも抱っこしてあげたら?」
絢斗がそんな言葉を投げかけてくる。
私が、直くんを抱っこ……。
父が賢将さんが抱っこするたびに羨ましいと思っていたが今更したいとは言い出せなかった。
恐る恐る直くんに尋ねれば、パパに抱っこしてもらえたら嬉しいと可愛いことを言ってくれる。
その可愛い直くんを腕に乗せて抱っこすると、
「わぁ、高くなりました!」
と可愛い声が聞こえる。
ああ、抱っことは親子の触れ合い、そのものなんだな。
「パパ、昇さんはお店の中ですか?」
「ああ。パパが連れて行こう」
昇はきっと驚くだろうが、直くんの意思だからこれは許してもらおう。
私は可愛い息子を腕に抱き、店に入った。
1,402
あなたにおすすめの小説
余命半年の僕は、君を英雄にするために「裏切り者」の汚名を着る
深渡 ケイ
ファンタジー
魔力を持たない少年アルトは、ある日、残酷な未来を知ってしまう。 最愛の幼馴染であり「勇者」であるレナが、半年後に味方の裏切りによって惨殺される未来を。
未来を変える代償として、半年で全身が石化して死ぬ呪いを受けたアルトは、残された命をかけた孤独な決断を下す。
「僕が最悪の裏切り者となって、彼女を救う礎になろう」
卓越した頭脳で、冷徹な「悪の参謀」を演じるアルト。彼の真意を知らないレナは、彼を軽蔑し、やがて憎悪の刃を向ける。 石化していく体に走る激痛と、愛する人に憎まれる絶望。それでも彼は、仮面の下で血の涙を流しながら、彼女を英雄にするための完璧なシナリオを紡ぎ続ける。
これは、誰よりも彼女の幸せを願った少年が、世界一の嫌われ者として死んでいく、至高の献身の物語。
腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。
灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。
彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。
タイトル通りのおっさんコメディーです。
幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について
いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。
実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。
ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。
誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。
「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」
彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。
現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。
それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。
拗らせ問題児は癒しの君を独占したい
結衣可
BL
前世で限界社畜として心をすり減らした青年は、異世界の貧乏子爵家三男・セナとして転生する。王立貴族学院に奨学生として通う彼は、座学で首席の成績を持ちながらも、目立つことを徹底的に避けて生きていた。期待されることは、壊れる前触れだと知っているからだ。
一方、公爵家次男のアレクシスは、魔法も剣術も学年トップの才能を持ちながら、「何も期待されていない」立場に嫌気がさし、問題児として学院で浮いた存在になっていた。
補習課題のペアとして出会った二人。
セナはアレクシスを特別視せず、恐れも媚びも見せない。その静かな態度と、美しい瞳に、アレクシスは強く惹かれていく。放課後を共に過ごすうち、アレクシスはセナを守りたいと思い始める。
身分差と噂、そしてセナが隠す“癒やしの光魔法”。
期待されることを恐れるセナと、期待されないことに傷つくアレクシスは、すれ違いながらも互いを唯一の居場所として見つけていく。
これは、静かに生きたい少年と、選ばれたかった少年が出会った物語。
なぜ、私に関係あるのかしら?
シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」
彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。
そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。
「…レオンハルト・トレヴァントだ」
非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。
そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。
「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」
この判断によって、どうなるかなども考えずに…
※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。
※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、
※ 画像はAIにて作成しております
異世界で目覚めたら、もふもふ騎士団に保護されてました ~ちびっ子だけど、獣人たちの平穏のためお世話係がんばります!!~
ありぽん
ファンタジー
神のミスで命を落とした芽依は、お詫びとして大好きな異世界へ転生させてもらえることに。だが転生の際、またしても神のミスで、森の奥地に幼女の姿で送られてしまい。転生の反動で眠っていた瞳は、気づかないうちに魔獣たちに囲まれてしまう。
しかしそんな危機的状況の中、森を巡回していた、獣人だけで構成された獣騎士団が駆け付けてくれ、芽依はどうにかこの窮地を切り抜けることができたのだった。
やがて目を覚ました芽依は、初めは混乱したものの、すぐに現状を受け入れ。またその後、同じ種族の人間側で保護する案も出たが、ある事情により、芽依はそのまま獣騎士団の宿舎で暮らすことに。
そこで芽依は、助けてくれた獣騎士たちに恩を返すため、そして日々厳しい任務に向かう獣人たちが少しでも平穏に過ごせるようにと、お世話係を買って出る。
そんな芽依に、当初は不安だった獣人たちだったが、元気で明るい瞳の存在は、次第に獣人たちの力となっていくのだった。
これはちびっ子転生者の芽依が、獣人や魔獣たちのために奮闘し、癒しとなっていく。そんな、ほっこりまったり? な物語。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる