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最高のアイディア!
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<side絢斗>
「直くん、喜んでたね」
「ああ、毅も二葉さんもすっかり直くんを気に入ってくれたようだからな」
「二葉さんには結構話はしてたんだけどね、やっぱり実際に会ったら可愛さが桁違いだったって言ってたよ」
「ははっ。それならよかった。毅もすっかりメロメロになっていたからな。やはり昇とは違う可愛さがあるらしい。だが、直くんは私と絢斗の息子だと言うことはしっかりと伝えておかないとな」
直くんに毅パパと呼んでもらうのを聞いて、ちょっと嫉妬してたように見えたけどやっぱりそうだったんだな。
ふふっ。直くんにメロメロなのは卓さんも同じみたいだ。
「ねぇ、さっき話してたお父さんへのお手紙のことだけど……」
「ああ、どうかしたか?」
「私も書いてもいいかな?」
「絢斗が?」
「うん。直くんのお父さんもどんな保護者に育てられてるのかって心配もあるんじゃないかなって思って……」
「それは……確かに、そうかもしれないな」
「でしょう? 特に私は直くんのお父さんとは会ったことがないし、見ず知らずの相手のままでいるよりはどんな人かわかってもらったほうが彼も安心するんじゃないかって思うんだよね。どうかな?」
「わかった。だが、その手紙……私も読んでも構わないか?」
「ふふっ。もちろん!」
卓さんを不安にさせないためなら読んでくれたっていい。
でも私は直くんのためにも、直くんのお父さんのためにもできることをしたかったんだ。
早速手紙を書き始めると、私たちの部屋の扉を叩く音が聞こえた。
「ああ、いいよ。私が出る。絢斗は続けていていいよ」
卓さんがさっと扉を開けにいってくれると、
「あの、今いいですか?」
と直くんの声が聞こえた。
「ああ、構わないよ」
直くんへの優しい声かけが聞こえて、ニマニマしてしまう。
「昇さんからのプレゼントをあやちゃんとパパにも見てもらいたくて……」
その言葉に反応するように、私も急いで入り口に向かうと、
「あっ、あやちゃん!」
と直くんの嬉しそうな声に迎えられた。
「見てもらいたいものってなぁに?」
「ふふっ。これです!!」
「わぁっ!!」
さっと直くんの隣に現れたのは、二体のクマさんを抱っこした昇くん。
クマさんはさっき見たのと同じだけど、可愛い服を着ている!!
「これっ、制服? すっごく可愛い!!」
「ふふっ。昇さんの学校の制服にそっくりなんです!! お揃いで着てるとすっごく可愛くてあやちゃんとパパにも見せたかったんです」
「ほお、これはすごいな。それでプレゼントにしたのか?」
「ああ、そうなんだ。ここの店、ぬいぐるみとお揃いができるらしくてどれも本物なんだって」
「えっ? ってことは、この制服……直くんのサイズもあるってこと?」
「えっ? ああ、うん。そうかな」
「えーっ、じゃあ直くんのもお揃いで買っちゃおうよ!! そうしたらクマさんだけじゃなくて、直くんも昇くんとお揃いができるじゃない!!」
ものすごくいいアイディアだと思って、提案すると、直くんも昇くんも、それに卓さんまで静かになった。
「あれ? だめ、だった?」
興奮しすぎて、見当違いなことを言ってしまったかと思ってしまったけれど、
「それはいいアイディアだな! 昇、明日にでも買ってきなさい!」
と卓さんはノリノリになっていた。
「反応悪かったから、心配しちゃった」
「いや、悪い。あまりにもいいアイディアで驚いたんだ。なぁ、昇」
「うん。今日はそこまで頭が回らなかったよ。絢斗さん、ありがとう。直くん、明日にでもこれとお揃いの制服買ってくるから、着てみせてくれる?」
「昇さんが、一緒に着てくれるなら僕も着たいです」
「――っ!! もちろんだよ!!」
「ふふっ。嬉しいです!!」
どうやら、私の提案はいい感じで採用されたみたいだ。
<side昇>
俺がプレゼントしたクマにあの制服を着せて、予想以上に喜んでくれた直くんは伯父さんと絢斗さんにも見せたいと言い出した。
夜に伯父さんたちの部屋に連れて行くのはちょっと心配だったけれど、まだあれからそこまで時間も経ってないしイチャイチャタイムには早いだろうと思って、直くんを連れて部屋に向かった。
部屋の声は外には聞こえないようになっているから、中でイチャイチャしてても聞こえない。
ただ扉のノックだけは伯父さんたちに聞こえるようになっているから、意を決して扉をノックした。
すると思ったよりも早く扉が開き、ホッとした。
とりあえず俺は顔だけ出して、クマを抱っこした身体は扉の死角になるように隠れた。
直くんを見て破顔する伯父さんをを見て、しみじみと変わったなと思いながら、二人の会話を聞いていると、すぐに絢斗さんも部屋の奥からこっちに来てくれた。
直くんが紹介してくれたタイミングで制服を着たクマを見せると、絢斗さんも伯父さんも可愛いと喜んでくれた。
ぬいぐるみとお揃いができる店があると教えると、
「えーっ、じゃあ直くんのもお揃いで買っちゃおうよ!! そうしたらクマさんだけじゃなくて、直くんも昇くんとお揃いができるじゃない!!」
と絢斗さんが言い出した。
えっ……直くんと俺がお揃い?
そこまで考えてなかった。
でも、直くんとお揃い?
それ、最高じゃん!!!
あまりにも最高な提案に一瞬頭が働かなかったけど、伯父さんがいち早く反応してくれたことで俺も我に返った。
明日にでもすぐに買ってくるから直くんに着てほしいというと、俺が一緒なら……と可愛い言葉を返してくれた。
くそっ!!
ああもうなんでこんなに可愛いんだろう!!
これはもう明日速攻で行くしかないな!!
村山とカールとの話の前にさっさとあの店に買いに行こう!!
ああ、明日も忙しくなるなぁ!!
「直くん、喜んでたね」
「ああ、毅も二葉さんもすっかり直くんを気に入ってくれたようだからな」
「二葉さんには結構話はしてたんだけどね、やっぱり実際に会ったら可愛さが桁違いだったって言ってたよ」
「ははっ。それならよかった。毅もすっかりメロメロになっていたからな。やはり昇とは違う可愛さがあるらしい。だが、直くんは私と絢斗の息子だと言うことはしっかりと伝えておかないとな」
直くんに毅パパと呼んでもらうのを聞いて、ちょっと嫉妬してたように見えたけどやっぱりそうだったんだな。
ふふっ。直くんにメロメロなのは卓さんも同じみたいだ。
「ねぇ、さっき話してたお父さんへのお手紙のことだけど……」
「ああ、どうかしたか?」
「私も書いてもいいかな?」
「絢斗が?」
「うん。直くんのお父さんもどんな保護者に育てられてるのかって心配もあるんじゃないかなって思って……」
「それは……確かに、そうかもしれないな」
「でしょう? 特に私は直くんのお父さんとは会ったことがないし、見ず知らずの相手のままでいるよりはどんな人かわかってもらったほうが彼も安心するんじゃないかって思うんだよね。どうかな?」
「わかった。だが、その手紙……私も読んでも構わないか?」
「ふふっ。もちろん!」
卓さんを不安にさせないためなら読んでくれたっていい。
でも私は直くんのためにも、直くんのお父さんのためにもできることをしたかったんだ。
早速手紙を書き始めると、私たちの部屋の扉を叩く音が聞こえた。
「ああ、いいよ。私が出る。絢斗は続けていていいよ」
卓さんがさっと扉を開けにいってくれると、
「あの、今いいですか?」
と直くんの声が聞こえた。
「ああ、構わないよ」
直くんへの優しい声かけが聞こえて、ニマニマしてしまう。
「昇さんからのプレゼントをあやちゃんとパパにも見てもらいたくて……」
その言葉に反応するように、私も急いで入り口に向かうと、
「あっ、あやちゃん!」
と直くんの嬉しそうな声に迎えられた。
「見てもらいたいものってなぁに?」
「ふふっ。これです!!」
「わぁっ!!」
さっと直くんの隣に現れたのは、二体のクマさんを抱っこした昇くん。
クマさんはさっき見たのと同じだけど、可愛い服を着ている!!
「これっ、制服? すっごく可愛い!!」
「ふふっ。昇さんの学校の制服にそっくりなんです!! お揃いで着てるとすっごく可愛くてあやちゃんとパパにも見せたかったんです」
「ほお、これはすごいな。それでプレゼントにしたのか?」
「ああ、そうなんだ。ここの店、ぬいぐるみとお揃いができるらしくてどれも本物なんだって」
「えっ? ってことは、この制服……直くんのサイズもあるってこと?」
「えっ? ああ、うん。そうかな」
「えーっ、じゃあ直くんのもお揃いで買っちゃおうよ!! そうしたらクマさんだけじゃなくて、直くんも昇くんとお揃いができるじゃない!!」
ものすごくいいアイディアだと思って、提案すると、直くんも昇くんも、それに卓さんまで静かになった。
「あれ? だめ、だった?」
興奮しすぎて、見当違いなことを言ってしまったかと思ってしまったけれど、
「それはいいアイディアだな! 昇、明日にでも買ってきなさい!」
と卓さんはノリノリになっていた。
「反応悪かったから、心配しちゃった」
「いや、悪い。あまりにもいいアイディアで驚いたんだ。なぁ、昇」
「うん。今日はそこまで頭が回らなかったよ。絢斗さん、ありがとう。直くん、明日にでもこれとお揃いの制服買ってくるから、着てみせてくれる?」
「昇さんが、一緒に着てくれるなら僕も着たいです」
「――っ!! もちろんだよ!!」
「ふふっ。嬉しいです!!」
どうやら、私の提案はいい感じで採用されたみたいだ。
<side昇>
俺がプレゼントしたクマにあの制服を着せて、予想以上に喜んでくれた直くんは伯父さんと絢斗さんにも見せたいと言い出した。
夜に伯父さんたちの部屋に連れて行くのはちょっと心配だったけれど、まだあれからそこまで時間も経ってないしイチャイチャタイムには早いだろうと思って、直くんを連れて部屋に向かった。
部屋の声は外には聞こえないようになっているから、中でイチャイチャしてても聞こえない。
ただ扉のノックだけは伯父さんたちに聞こえるようになっているから、意を決して扉をノックした。
すると思ったよりも早く扉が開き、ホッとした。
とりあえず俺は顔だけ出して、クマを抱っこした身体は扉の死角になるように隠れた。
直くんを見て破顔する伯父さんをを見て、しみじみと変わったなと思いながら、二人の会話を聞いていると、すぐに絢斗さんも部屋の奥からこっちに来てくれた。
直くんが紹介してくれたタイミングで制服を着たクマを見せると、絢斗さんも伯父さんも可愛いと喜んでくれた。
ぬいぐるみとお揃いができる店があると教えると、
「えーっ、じゃあ直くんのもお揃いで買っちゃおうよ!! そうしたらクマさんだけじゃなくて、直くんも昇くんとお揃いができるじゃない!!」
と絢斗さんが言い出した。
えっ……直くんと俺がお揃い?
そこまで考えてなかった。
でも、直くんとお揃い?
それ、最高じゃん!!!
あまりにも最高な提案に一瞬頭が働かなかったけど、伯父さんがいち早く反応してくれたことで俺も我に返った。
明日にでもすぐに買ってくるから直くんに着てほしいというと、俺が一緒なら……と可愛い言葉を返してくれた。
くそっ!!
ああもうなんでこんなに可愛いんだろう!!
これはもう明日速攻で行くしかないな!!
村山とカールとの話の前にさっさとあの店に買いに行こう!!
ああ、明日も忙しくなるなぁ!!
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