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恥ずかしすぎる※
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私の部屋に行こうと誘われて車で連れてこられたのは……
『えっ? こ、こ……?』
『ああ、そうだよ』
『えっ……でも、ここって……』
どう見てもロサラン国王とその一族の暮らす王宮、だよね?
なんでここ?
驚いている間に車は王宮の門を抜け、玄関へと進んでいく。
『さぁ、おいで』
「わっ!」
スッと手を差し伸べられ茫然としながら手を伸ばすと、車を降りると同時にさっと抱きかかえられた。
『あ、あの……』
戸惑っている間にエリックさんはスタスタと王宮の中を進んでいく。
『あの、いいんですか? お城に入ったりして……』
『ふふっ。大丈夫だよ。ちゃんと招待されてるから。言っただろう? 王子と親交があるって』
『あっ、そういえば……』
確かにそう言ってたけど、勝手に僕みたいなの連れてきて、こんな自分の家のように振る舞っても大丈夫なの?
お友達、なんだよね……?
いろいろと思いを巡らせている間に、
『さぁ、ここだよ』
と部屋に案内された。
どうやらここがエリックさんの部屋らしい。
『わぁっ!!』
『ふふっ。気に入ったかな?』
『はい。とても素敵なお部屋ですね。でも……』
『んっ? どうした?』
『ここって……客間、じゃなくて……自室、みたいです』
だって、部屋がエリックさんのイメージにピッタリ。
そこかしこにエリックさんを感じられる部屋だ。
どう見たって、ほんのひととき泊めさせてもらっているようには見えない。
『ふふっ。よくわかったね。そうだよ、私は客じゃない。ここで生活してるんだ。ジェラルド王子のビジネスパートナーとしてね』
『ビジネス、パートナー?』
『ああ。このロサラン王国は国土も小さく、資源といえば宝石くらいだろう? だが、宝石もいつかは尽きる。唯一の収入源が宝石しかないとしたら、この国は宝石と共に消えてしまうしかない。今、宝石で潤っている時だからこそ新しいビジネスに力を入れなければいけないんだ。今回のアーチーのコンサートもそうだ。あのコンサートでこの国に世界中から人が押し寄せる。この国を知ってもらうチャンスだろう?』
『確かに……』
自分から行きたいと願ってた透と違って、俺はきっとこのアーチーのコンサートがなければこのロサランに足を運ぶことはなかっただろう。
『私としては、ヨウスケにこの国を知ってもらえて、来てもらえたのが何よりのチャンスだったな。だから、私はこのチャンスを決して逃しはしない』
『えっ……んんっ!!』
いきなりギラギラとした視線を向けられたと思ったら、また唇を重ねられる。
エリックさんは俺が初めてのキスだと言ったけれど、どう考えても初めてだなんて思えないくらい気持ちがいい。
俺はエリックさんにされるがまま、貪られるだけだ。
こんなんじゃ呆れられるかもしれない……そう思いつつも、なす術もなくそのままエリックさんに身を任せるしかなかった。
クチュクチュと唾液の交わる音を聞きながら、エリックさんからの深く甘いキスに酔いしれる。
抱きかかえられていてよかった。
きっと立っていたら、力が抜けて立っていられなかったかもしれない。
いつの間にかどこかの部屋に入っていた。
優しく座らされたのは、ああ、ベッドだ。
エリックさんの匂いがする。
この間もずっと唇は重なったままだ。
肩にエリックさんの温もりを直に感じて視線を下に向けると、自分の素肌が顕になっていた。
『んんっ!!』
俺のその声にエリックさんの唇が離れた。
離れていく唇を名残惜しく見つめていると、
『ヨウスケ……愛してるよ』
ともう一度唇が重なった。
そのままベッドに押し倒されて、首筋を唇が這っていく。
『あっ、だめっ……』
『なぜだ?』
『だって……朝から、ずっと出てたから……その、汗が……』
『ふっ。なんだ、そんなことを気にしていたのか? そのままでいい。ヨウスケの濃い匂いを嗅ぎたい』
『そんな……っ、恥ずかしいっ』
『恥ずかしがることはない。それに、甘い匂いしかしない』
『や――っ!』
首筋どころか、腋の下までも嗅がれて羞恥
でいっぱいになる。
『ふふっ。日本人は恥ずかしがり屋なのだな。恥じらうヨウスケも実に可愛らしい。だが、私に匂いを嗅がれて興奮してるんじゃないか?』
『そ、んなこと……っ』
『そうかな? ほら、もうこんなに……』
『ひゃ……っん!』
乳首を指で弾かれた瞬間、身体中に電流が流れたような刺激を感じた。
『な、んで……っ』
こんなこと、初めてだ。
男が乳首なんか感じる訳ないって思ってたのに……。
第一、今まで触れたって何も感じたことなかった。
『ヨウスケが私を好きな証拠だよ。好きだから、感じるんだ』
『すき、だから……?』
『ああ、だから、気持ちのままに感じてくれたらいい。ヨウスケの感じる声を聞かせてくれ』
『ああっ……んっ、やぁ……っん」
乳首をエリックさんの指で弄られながら、もう片方の乳首を咥えられ舌で弄られる。
それだけで今までに感じたことのない快感が押し寄せてくる。
『ああっ……んっ、だめぇ……っ』
『ふふっ、可愛い。もっと感じていいよ』
『だ、めぇ……っイ、くぅ……っ』
抗うことのできない快感に俺はイってしまった。
乳首の刺激だけで……。
下にも触れられていないのに……。
やばいっ、俺……恥ずかしすぎる。
『えっ? こ、こ……?』
『ああ、そうだよ』
『えっ……でも、ここって……』
どう見てもロサラン国王とその一族の暮らす王宮、だよね?
なんでここ?
驚いている間に車は王宮の門を抜け、玄関へと進んでいく。
『さぁ、おいで』
「わっ!」
スッと手を差し伸べられ茫然としながら手を伸ばすと、車を降りると同時にさっと抱きかかえられた。
『あ、あの……』
戸惑っている間にエリックさんはスタスタと王宮の中を進んでいく。
『あの、いいんですか? お城に入ったりして……』
『ふふっ。大丈夫だよ。ちゃんと招待されてるから。言っただろう? 王子と親交があるって』
『あっ、そういえば……』
確かにそう言ってたけど、勝手に僕みたいなの連れてきて、こんな自分の家のように振る舞っても大丈夫なの?
お友達、なんだよね……?
いろいろと思いを巡らせている間に、
『さぁ、ここだよ』
と部屋に案内された。
どうやらここがエリックさんの部屋らしい。
『わぁっ!!』
『ふふっ。気に入ったかな?』
『はい。とても素敵なお部屋ですね。でも……』
『んっ? どうした?』
『ここって……客間、じゃなくて……自室、みたいです』
だって、部屋がエリックさんのイメージにピッタリ。
そこかしこにエリックさんを感じられる部屋だ。
どう見たって、ほんのひととき泊めさせてもらっているようには見えない。
『ふふっ。よくわかったね。そうだよ、私は客じゃない。ここで生活してるんだ。ジェラルド王子のビジネスパートナーとしてね』
『ビジネス、パートナー?』
『ああ。このロサラン王国は国土も小さく、資源といえば宝石くらいだろう? だが、宝石もいつかは尽きる。唯一の収入源が宝石しかないとしたら、この国は宝石と共に消えてしまうしかない。今、宝石で潤っている時だからこそ新しいビジネスに力を入れなければいけないんだ。今回のアーチーのコンサートもそうだ。あのコンサートでこの国に世界中から人が押し寄せる。この国を知ってもらうチャンスだろう?』
『確かに……』
自分から行きたいと願ってた透と違って、俺はきっとこのアーチーのコンサートがなければこのロサランに足を運ぶことはなかっただろう。
『私としては、ヨウスケにこの国を知ってもらえて、来てもらえたのが何よりのチャンスだったな。だから、私はこのチャンスを決して逃しはしない』
『えっ……んんっ!!』
いきなりギラギラとした視線を向けられたと思ったら、また唇を重ねられる。
エリックさんは俺が初めてのキスだと言ったけれど、どう考えても初めてだなんて思えないくらい気持ちがいい。
俺はエリックさんにされるがまま、貪られるだけだ。
こんなんじゃ呆れられるかもしれない……そう思いつつも、なす術もなくそのままエリックさんに身を任せるしかなかった。
クチュクチュと唾液の交わる音を聞きながら、エリックさんからの深く甘いキスに酔いしれる。
抱きかかえられていてよかった。
きっと立っていたら、力が抜けて立っていられなかったかもしれない。
いつの間にかどこかの部屋に入っていた。
優しく座らされたのは、ああ、ベッドだ。
エリックさんの匂いがする。
この間もずっと唇は重なったままだ。
肩にエリックさんの温もりを直に感じて視線を下に向けると、自分の素肌が顕になっていた。
『んんっ!!』
俺のその声にエリックさんの唇が離れた。
離れていく唇を名残惜しく見つめていると、
『ヨウスケ……愛してるよ』
ともう一度唇が重なった。
そのままベッドに押し倒されて、首筋を唇が這っていく。
『あっ、だめっ……』
『なぜだ?』
『だって……朝から、ずっと出てたから……その、汗が……』
『ふっ。なんだ、そんなことを気にしていたのか? そのままでいい。ヨウスケの濃い匂いを嗅ぎたい』
『そんな……っ、恥ずかしいっ』
『恥ずかしがることはない。それに、甘い匂いしかしない』
『や――っ!』
首筋どころか、腋の下までも嗅がれて羞恥
でいっぱいになる。
『ふふっ。日本人は恥ずかしがり屋なのだな。恥じらうヨウスケも実に可愛らしい。だが、私に匂いを嗅がれて興奮してるんじゃないか?』
『そ、んなこと……っ』
『そうかな? ほら、もうこんなに……』
『ひゃ……っん!』
乳首を指で弾かれた瞬間、身体中に電流が流れたような刺激を感じた。
『な、んで……っ』
こんなこと、初めてだ。
男が乳首なんか感じる訳ないって思ってたのに……。
第一、今まで触れたって何も感じたことなかった。
『ヨウスケが私を好きな証拠だよ。好きだから、感じるんだ』
『すき、だから……?』
『ああ、だから、気持ちのままに感じてくれたらいい。ヨウスケの感じる声を聞かせてくれ』
『ああっ……んっ、やぁ……っん」
乳首をエリックさんの指で弄られながら、もう片方の乳首を咥えられ舌で弄られる。
それだけで今までに感じたことのない快感が押し寄せてくる。
『ああっ……んっ、だめぇ……っ』
『ふふっ、可愛い。もっと感じていいよ』
『だ、めぇ……っイ、くぅ……っ』
抗うことのできない快感に俺はイってしまった。
乳首の刺激だけで……。
下にも触れられていないのに……。
やばいっ、俺……恥ずかしすぎる。
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