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優しくして……※
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えっ……今、ジェリーさんとキス、してる?
うそ……っ。
突然のことにびっくりしている間に僕の口の中にジェリーさんの舌が滑り込んできた。
ジェリーさんの肉厚な舌が口内を縦横無尽に動き回り僕の舌に絡みついてくる。
「んんっ……んっ」
口の中を何度もなぞり吸い付いて絡みつかれるたびに身体の奥がじんと疼いてしまう。
なにこれ……キスって、こんなに気持ちがいいの?
初めての感覚にもうおかしくなってしまう。
いつの間にか僕もジェリーさんの舌の動きに誘われるように自分の舌を絡みつかせていた。
ゆっくりと唇が離れていくと支えを失ったように身体の力が抜けていく。
けれど、ジェリーさんの腕にがっしりと抱きしめられ、僕はもうすっかりジェリーさんに身を委ねてしまっていた。
『トール。愛してるんだ……。私のそばから離れないでくれ……』
あんなに情熱的なキスをした後で、こんなにも求められたら離れるなんてできなくなる。
『ジェリーさん……僕も、あなたと離れたくない……』
『ああっ!! トールっ!!』
「わっ!!!」
ジェリーさんは急に僕を抱きかかえると、なぜかさっき入ってきた門の方向ではなく、王宮の方へと駆けていく。
『あ、あの……そっちは……』
声をかけたけれど、ジェリーさんの耳には届いていないようで、どんどん進んでいく。
あっという間に中庭から続く王宮への扉の前に着いてしまった。
扉の前には騎士のような格好をした警備兵が立っている。
うわっ! 怒られる!
そう思った瞬間、警備兵の方がサッと扉を開き、僕たちを中へと入れてくれた。
「えっ? なんで?」
あまりにも驚きすぎて、日本語になってしまったことにも気づいていない。
「こ、こんなとこ……入っていい、わけないよね? えっ? 大丈夫? 僕、捕まったりしないよね?」
止めさせようにもジェリーさんの勢いを止められなくて、僕は抱きかかえられたまま混乱するしかなかった。
スタスタとどこかへ連れて行かれる間、何人もの人とすれ違ったけれど、誰も咎めるどころか声もかけてこない。
そのことに気づいて、少しずつ頭が冷静になってきた。
もしかしたら、ジェリーさんはお城で働いている人なのかもしれない。
そうか、そうかも。
だからあの中庭にも入れたし、王宮の中にも入れてもらえたんだ。
そう納得していると、ジェリーさんは大きな扉の前に到着し、部屋の前にいる人にロサラン語で何かを叫んだ。
今のって……確か、開けろとかそういう意味だっけ?
勉強したことを思い出しているうちに、あっという間に扉が開かれ僕たちが中へ入ると扉が静かに閉まった。
『トール、やっと2人っきりになれた』
部屋を見る余裕もないままに、嬉しそうなジェリーさんの声と共にまた唇を塞がれる。
「んんっ!」
そのまま唇が重なり合ったまま、ジェリーさんは奥の部屋へと進んでいった。
柔らかなものに座ったような感覚がして、そっと目を開けるととてつもなく広くて豪華なベッドに座っていた。
「えっ!!」
びっくりして唇を離すと、
『トール、このまま愛し合いたい……』
と優しげな目で訴えられる。
愛し合うって……えっ……そんな。
今日会ったばかりなのに?
でも、好きだって言い合った後だし、もういいのかな?
日本に帰ったらもう愛し合えなくなるんだし……。
でも、僕……男同士のやり方とかなにも知らないんだけど……。
全部ジェリーさんにお任せでいいのかな?
そういうのって嫌われたりしないかな?
もうこの部屋の豪華さよりも何よりも、僕の頭はジェリーさんと愛し合うことでいっぱいになってしまっていた。
『あ、あの……僕、こういうの……初めてで……』
『――っ! は、初めて……?』
『は、はい。さっきのキスも、それに愛し合うのも全部……だから、あの……優しく、してください……』
『く――っ!! トールっ!! ああ、優しくするよ!!』
そういうと、ジェリーさんはもう一度僕にキスをしながら、手際よく、僕の服を脱がせていく。
口内を蹂躙されて力が抜けてしまっている間に、気づけば僕もジェリーさんも一糸纏わぬ姿になっていた。
なに、このすごい手際……。
もしかして、ジェリーさんってすごい手慣れてる?
まぁそうか。
当然だよね。
こんなにかっこいいんだもん。
僕が慣れないんだから慣れてる人の方がいいに決まってるし。
そう自分に言い聞かせながらも、慣れなくても今までのジェリーさんの相手より一番でいたい……そんな思いが湧き上がってくる。
僕は自分でも気づかない間に見も知らぬジェリーさんの昔の恋人たちに嫉妬してしまっていたんだ。
『あの、ジェリーさん。僕に……その、させてください……』
『えっ? トール? どういう意味だ?』
驚くジェリーさんを横目に、僕はすっかり反り返ったジェリーさんの大きなモノに目を向け、そっとそれに触れた。
『――っ、トール! なにを――』
『しーっ、黙っててください』
『――っ!!!』
ジェリーさんに見せつけるように大きな口を開けて、ジェリーさんの大きなモノを口に咥えた。
太くて大きなモノの先端しか口に含めないけれど、なんとしてでも気持ち良くしたくて両手で根元を扱きながら口を窄めて必死に顔を動かしていると、
『ダメだ、トールっ!!』
焦ったようなジェリーさんの言葉と共に顔が大きなモノから離されてしまった。
『くっ――!!』
『わぁ――っ!!』
引き離された瞬間、顔に温かい感触があってそっと手で拭うと、それがジェリーさんの放った蜜だとわかった。
そっか、気持ち良くなってくれたんだ……。
なんだろう、すごく嬉しい!!
喜ぶ僕の目の前でジェリーさんは茫然としながら、
『トールっ!! 申し訳ないっ!! 顔にかけるつもりはなかったんだ!』
と大急ぎで僕の顔にかかった蜜を拭き取ってくれた。
その様子があまりにも可愛く見えて、
『ジェリーさん、気持ちよかったですか?』
と尋ねると
『ああ、最高だ!! こんな気持ちいいこと初めてだよ!!』
と言ってくれた。
それがお世辞だったとしても、今までの恋人より少しでも記憶に残れたならそれでいい。
『ふふっ。嬉しいっ』
笑顔を向けると、
<ぐぅ――!! ああ、もう! なんて可愛いんだ!!! こんなの我慢できるわけないだろう!>
急にロサラン語で何かを叫んだと思ったら、僕をベッドに押し倒して、剥き出しになっていた僕の乳首をパクリと咥えた。
うそ……っ。
突然のことにびっくりしている間に僕の口の中にジェリーさんの舌が滑り込んできた。
ジェリーさんの肉厚な舌が口内を縦横無尽に動き回り僕の舌に絡みついてくる。
「んんっ……んっ」
口の中を何度もなぞり吸い付いて絡みつかれるたびに身体の奥がじんと疼いてしまう。
なにこれ……キスって、こんなに気持ちがいいの?
初めての感覚にもうおかしくなってしまう。
いつの間にか僕もジェリーさんの舌の動きに誘われるように自分の舌を絡みつかせていた。
ゆっくりと唇が離れていくと支えを失ったように身体の力が抜けていく。
けれど、ジェリーさんの腕にがっしりと抱きしめられ、僕はもうすっかりジェリーさんに身を委ねてしまっていた。
『トール。愛してるんだ……。私のそばから離れないでくれ……』
あんなに情熱的なキスをした後で、こんなにも求められたら離れるなんてできなくなる。
『ジェリーさん……僕も、あなたと離れたくない……』
『ああっ!! トールっ!!』
「わっ!!!」
ジェリーさんは急に僕を抱きかかえると、なぜかさっき入ってきた門の方向ではなく、王宮の方へと駆けていく。
『あ、あの……そっちは……』
声をかけたけれど、ジェリーさんの耳には届いていないようで、どんどん進んでいく。
あっという間に中庭から続く王宮への扉の前に着いてしまった。
扉の前には騎士のような格好をした警備兵が立っている。
うわっ! 怒られる!
そう思った瞬間、警備兵の方がサッと扉を開き、僕たちを中へと入れてくれた。
「えっ? なんで?」
あまりにも驚きすぎて、日本語になってしまったことにも気づいていない。
「こ、こんなとこ……入っていい、わけないよね? えっ? 大丈夫? 僕、捕まったりしないよね?」
止めさせようにもジェリーさんの勢いを止められなくて、僕は抱きかかえられたまま混乱するしかなかった。
スタスタとどこかへ連れて行かれる間、何人もの人とすれ違ったけれど、誰も咎めるどころか声もかけてこない。
そのことに気づいて、少しずつ頭が冷静になってきた。
もしかしたら、ジェリーさんはお城で働いている人なのかもしれない。
そうか、そうかも。
だからあの中庭にも入れたし、王宮の中にも入れてもらえたんだ。
そう納得していると、ジェリーさんは大きな扉の前に到着し、部屋の前にいる人にロサラン語で何かを叫んだ。
今のって……確か、開けろとかそういう意味だっけ?
勉強したことを思い出しているうちに、あっという間に扉が開かれ僕たちが中へ入ると扉が静かに閉まった。
『トール、やっと2人っきりになれた』
部屋を見る余裕もないままに、嬉しそうなジェリーさんの声と共にまた唇を塞がれる。
「んんっ!」
そのまま唇が重なり合ったまま、ジェリーさんは奥の部屋へと進んでいった。
柔らかなものに座ったような感覚がして、そっと目を開けるととてつもなく広くて豪華なベッドに座っていた。
「えっ!!」
びっくりして唇を離すと、
『トール、このまま愛し合いたい……』
と優しげな目で訴えられる。
愛し合うって……えっ……そんな。
今日会ったばかりなのに?
でも、好きだって言い合った後だし、もういいのかな?
日本に帰ったらもう愛し合えなくなるんだし……。
でも、僕……男同士のやり方とかなにも知らないんだけど……。
全部ジェリーさんにお任せでいいのかな?
そういうのって嫌われたりしないかな?
もうこの部屋の豪華さよりも何よりも、僕の頭はジェリーさんと愛し合うことでいっぱいになってしまっていた。
『あ、あの……僕、こういうの……初めてで……』
『――っ! は、初めて……?』
『は、はい。さっきのキスも、それに愛し合うのも全部……だから、あの……優しく、してください……』
『く――っ!! トールっ!! ああ、優しくするよ!!』
そういうと、ジェリーさんはもう一度僕にキスをしながら、手際よく、僕の服を脱がせていく。
口内を蹂躙されて力が抜けてしまっている間に、気づけば僕もジェリーさんも一糸纏わぬ姿になっていた。
なに、このすごい手際……。
もしかして、ジェリーさんってすごい手慣れてる?
まぁそうか。
当然だよね。
こんなにかっこいいんだもん。
僕が慣れないんだから慣れてる人の方がいいに決まってるし。
そう自分に言い聞かせながらも、慣れなくても今までのジェリーさんの相手より一番でいたい……そんな思いが湧き上がってくる。
僕は自分でも気づかない間に見も知らぬジェリーさんの昔の恋人たちに嫉妬してしまっていたんだ。
『あの、ジェリーさん。僕に……その、させてください……』
『えっ? トール? どういう意味だ?』
驚くジェリーさんを横目に、僕はすっかり反り返ったジェリーさんの大きなモノに目を向け、そっとそれに触れた。
『――っ、トール! なにを――』
『しーっ、黙っててください』
『――っ!!!』
ジェリーさんに見せつけるように大きな口を開けて、ジェリーさんの大きなモノを口に咥えた。
太くて大きなモノの先端しか口に含めないけれど、なんとしてでも気持ち良くしたくて両手で根元を扱きながら口を窄めて必死に顔を動かしていると、
『ダメだ、トールっ!!』
焦ったようなジェリーさんの言葉と共に顔が大きなモノから離されてしまった。
『くっ――!!』
『わぁ――っ!!』
引き離された瞬間、顔に温かい感触があってそっと手で拭うと、それがジェリーさんの放った蜜だとわかった。
そっか、気持ち良くなってくれたんだ……。
なんだろう、すごく嬉しい!!
喜ぶ僕の目の前でジェリーさんは茫然としながら、
『トールっ!! 申し訳ないっ!! 顔にかけるつもりはなかったんだ!』
と大急ぎで僕の顔にかかった蜜を拭き取ってくれた。
その様子があまりにも可愛く見えて、
『ジェリーさん、気持ちよかったですか?』
と尋ねると
『ああ、最高だ!! こんな気持ちいいこと初めてだよ!!』
と言ってくれた。
それがお世辞だったとしても、今までの恋人より少しでも記憶に残れたならそれでいい。
『ふふっ。嬉しいっ』
笑顔を向けると、
<ぐぅ――!! ああ、もう! なんて可愛いんだ!!! こんなの我慢できるわけないだろう!>
急にロサラン語で何かを叫んだと思ったら、僕をベッドに押し倒して、剥き出しになっていた僕の乳首をパクリと咥えた。
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